【1990年代】受賞&ノミネート一覧

1999年(第71回)

  • ■ 作品賞:
    「恋におちたシェイクスピア」
  • ■ 最多受賞:
    「恋におちたシェイクスピア」(7部門)
  • ■ 最多ノミネート:
    「恋におちたシェイクスピア」(13個)

アカデミー賞の歴史に残る大番狂わせが起きました。 作品賞は、前哨戦で圧勝していた「プライベート・ライアン」(スティーブン・スピルバーグ監督)ではなく、「恋に落ちたシェイクスピア」(ジョン・マッデン監督)が獲りました。 恋に落ちたシェイクスピアは作品賞のほか、脚本賞、主演女優賞、助演女優賞など7部門を制しました。
プライベート・ライアンは、スピルバーグ監督の2度目の監督賞など5部門に輝きました。 1990年以降、作品賞と監督賞は同じ作品受賞する状態が続いていましたが、今回は別の作品が獲りました。

1999年 | 1998年↓

1999年
部門 受賞 ノミネート
作品賞 「恋におちたシェイクスピア」

恋におちたシェイクスピア

【配信:アマゾン

監督:ジョン・マッデン

スランプに陥った作家シェイクスピアが、男装して接近してきた娘と熱愛し、新境地を開拓するというコミカルなラブストーリー。 男性しか舞台に立てなかった時代に、富豪の娘が男装をして役者になるという独創的な物語になっている。

日本の女性たちからも絶大な支持を得た。

事前予想では、作品賞は「プライベート・ライアン」との声が多かったが、作品賞を獲得。さらに、グウィネス・パルトロウの主演女優賞に、英国の演技派ジュディ・デンチが助演女優賞に輝くなど、7部門を独占。

<受賞スピーチ▼>


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  • 「プライベート・ライアン」
    監督:スティーブン・スピルバーグ
    ※第二次世界大戦のノルマンディー上陸作戦などを舞台に戦争の悲惨さを描いた。
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  • 「ライフ・イズ・ビューティフル」
    監督:ロベルト・ベニーニ
  • 「シン・レッド・ライン」
    監督:テレンス・マリック
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  • 「エリザベス」
    監督:シェカール・カプール
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監督賞 スティーブン・スピルバーグ
(プライベート・ライアン)

スピルバーグにとって「シンドラーのリスト」に続く2度目の監督賞。

主演トム・ハンクスとは初のタッグ。当時ハンクスは「フィラデルフィア」「フォレスト・ガンプ2/一期一会」で2年連続アカデミー賞主演男優賞を受賞し、トップスターの座に上り詰めていた。「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」で注目されたばかりの頃のマット・デイモンも出演している。

欧州の激戦地から1人の新兵を救い出すために8人の兵士たちが集結。その指令に時に疑問を抱きながら、彼らは決死の作戦を展開する。
  • ジョン・マッデン(恋におちたシェイクスピア)
  • ロベルト・ペニーニ(ライフ・イズ・ビューティフル)
  • テレンス・マリック(シン・レッド・ビューティフル)
  • ピーター・ウィアー(トゥルーマン・ショー)
主演男優賞 ロベルト・ベニーニ
(ライフ・イズ・ビューティフル)
  • トム・ハンクス(プライベート・ライアン)
  • エドワード・ノートン(アメリカン・ヒストリーX)
  • イアン・マッケラン(ゴッド・アンド・モンスター)
  • ニック・ノルティ(アフリクション/白い刻印)
主演女優賞 グウィネス・パルトロウ
(恋におちたシェイクスピア)
  • ケイト・ブランシェット(エリザベス)
  • フェルナンダ・モンテグロ(セントラル・ステーション)
  • エミリー・ワトソン(ほんとうのジャックリーヌ・ステーション)
  • メリル・ストリープ(母の眠り)
助演男優賞 ジェームズ・コバーン
(アフリクション/白い刻印)
  • ジェフリー・ラッシュ(恋におちたシェイクスピア)
  • エド・ハリス(トゥルーマン・ショー)
  • ビリー・ボブ・ソーントン(シンプル・プラン)
  • ロバート・デュバル(シビル・アクション)
助演女優賞 ジュディ・デンチ
(恋におちたシェイクスピア)
  • ブレンダ・プレンシ(リトル・ヴォイス)
  • リン・レッド・グレーヴ(ゴッド・アンド・モンスター)
  • レイチェル・グリフィッス(ほんとうのジャックリーヌ・デュ・プレ)
  • キャシー・ベイツ(パーフェクト・カップル)
脚本賞 恋におちたシェイクスピア
(トム・ストッパード、マーク・ノーマン)
  • トゥルーマン・ショー(アンドリュー・ニコル)
  • プライベート・ライアン(ロバート・ロダット)
  • ブルワース(ウォーレン・ビーティ、ジェレミー・ピクサー)
  • ライフ・イズ・ビューティフル(ロベルト・ベニーニ、ヴィンセンツォ・セラミ)
脚色賞 ゴッド・アンド・モンスター
(ビル・コンドン)
  • アウト・オブ・サイト(スコット・フランク)
  • シンプル・プラン(スコット・B・スミス)
  • シン・レッド・ライン(テレンス・マリック)
  • パーフェクト・カップル(エレイン・メイ)
外国語映画賞 ライフ・イズ・ビューティフル
(イタリア)
  • 運動靴と赤い金魚(イラン)
  • セントラル・ステーション(ブラジル)
  • タンゴ(アルゼンチン)
  • El Abuelo(スペイン)

1998年(第70回)

  • ■ 作品賞:
    「タイタニック」
  • ■ 最多受賞:
    「タイタニック」(11部門)
  • ■ 最多ノミネート:
    「タイタニック」(14個)

超大作「タイタニック」が全24部門中、史上最多タイの11部門で栄冠に輝きました。作品賞、監督賞のほかに技術部門を独占。「ベン・ハー」(1959年)の持つ最多受賞記録に並びました。

1999年↑ | 1998年 | 1997年↓

1998年
部門 受賞 ノミネート
作品賞 「タイタニック」

タイタニック

【配信:アマゾン

監督:ジェームズ・キャメロン

作品賞、監督賞など11部門を制し、「ベン・ハー」に並ぶ最多賞記録を作った。 1912年に沈没した豪華客船タイタニック号を舞台に、ラブストーリーを描く超大作。 実話の事故と、フィクションの恋物語を組み合わせた。

日本でも絶大な支持を獲得。とりわけ1990年代を生きた大勢の女性たちにとって「永遠の名作」として心に刻まれている。 世界の興行記録を塗り替え、日本でも配給収入や観客動員数の新記録を樹立した。 レオナルド・ディカプリオが絶大な人気を博し、「レオ様」として崇められた。

ジェームズ・キャメロン監督はそれまで、 「ターミネーター1、2」「エイリアン2」といった傑作SFアクション映画を手掛けてきた。 完璧主義で知られるキャメロン監督は本作で、実物大のタイタニック号を建造してしまった。 製作費が膨れ上がり、ハリウッドの製作会社も逃げ出しそうになったが、監督は自宅を抵当に入れてまで、自分のこだわりを貫いた。

最新技術を駆使したスペクタクル映像。 セリーヌ・ディオンが歌うテーマ曲。 そして何より、ロマンチックで悲しい恋物語に、観客は酔いしれた。

タイタニック号の金庫に保管されていた1枚の女性の絵。モデルだった老女が当時の様子を語り始める。 17歳のローズ(ケイト・ウィンスレット)は、親の決めた結婚が嫌で船から投身自殺を図る。だが、画家志望のジャック(レオナルド・ディカプリオ)に助けられ、恋に落ちるが……。

<受賞スピーチ▼>


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  • 「恋愛小説家」
    監督:ジェームズ・L・ブルックス
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  • 「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」
    監督:ガス・ヴァン・サント
  • 「フル・モンティ」
    監督:ピーター・カッタネオ
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  • 「LA.コンフィデンシャル」
    監督:カーティス・ハンソン
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監督賞 ジェームズ・キャメロン
(タイタニック)
  • ガス・ヴァン・サント(グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち)
  • ピーター・カッタネオ(フル・モンティ)
  • アトム・エゴヤン(スウィート・ヒアアフター)
  • カーティス・ハンソン(LAコンフィデンシャル)
主演男優賞 ジャック・ニコルソン
(恋愛小説家)
  • マット・デイモン(グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち)
  • ダスティン・ホフマン(ウワサの真相/ワグ・ザ・ドッグ)
  • ピーター・フォンダ(ULEE'S GOLD)
  • ロバート・デュバル(THE APOSTLE)
主演女優賞 ヘレン・ハント
(恋愛小説家)
  • ヘレン・ボナム・カーター(鳩の翼)
  • ジュディ・デンチ(クイーン・ヴィクトリア/至上の恋)
  • ケイト・ウィンスレット(タイタニック)
  • ジュリー・クリスティ(アフターグロウ)
助演男優賞 ロビン・ウィリアム
(グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち)
  • グレッグ・キニア(恋愛小説家)
  • バート・レイノルズ(ブギー・ナイツ)
  • アンソニー・ポプキンス(アミスタッド)
  • ロバート・フォスター(ジャッキー・ブラウン)
助演女優賞 キム・ベイシンガー
(LA.コンフィデンシャル)
  • ミニー・ドライバー(グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち)
  • ジョーン・キューザック(イン&アウト)
  • ジュリアン・ムーア(ブギー・ナイツ)
  • グロリア・スチュアート(タイタニック)
脚本賞 グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち
(ベン・アフレック、マット・デイモン)
  • 地球は女で回ってる(ウディ・アレン)
  • ブギーナイツ(ポール・トーマス・アンダーソン)
  • フル・モンティ(サイモン・ビューフォイ)
  • 恋愛小説家(ジェームズ・L・ブルックス、マーク・アンドラス)
脚色賞 L.A.コンフィデンシャル
(ブライアン・ヘルゲランド、カーティス・ハンソン)
  • ウワサの真相/ワグ・ザ・ドッグ(ヒラリー・ヘンキン、デヴィッド・マメット)
  • スウィート ヒアアフター(アトム・エゴヤン)
  • 鳩の翼(ホセイン・アミニ)
  • フェイク(ポール・アナタシオ)
外国語映画賞 キャラクター/孤独な人の肖像
(オランダ)
  • パパってなに?(ロシア)
  • ビヨンド・サイレンス(ドイツ)
  • クアトロ・ディアス?(ブラジル)
  • 心の秘密(スペイン)

1997年(第69回)

  • ■ 作品賞:
    「イングリッシュ・ペイシェント」
  • ■ 最多受賞:
    「イングリッシュ・ペイシェント」(9部門)
  • ■ 最多ノミネート:
    「イングリッシュ・ペイシェント」(12個)

第2次世界大戦を背景にした恋愛悲劇「イングリッシュ・ペイシェント」が作品賞、監督賞、助演女優賞など9部門を制しました。9冠は歴代3位タイ。

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1997年
部門 受賞 ノミネート
作品賞 「イングリッシュ・ペイシェント」

イングリッシュ・ペイシェント

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監督:アンソニー・ミンゲラ

作品賞、監督賞など9部門で受賞した。 第二次世界大戦下を舞台に、砂漠で出会ったハンガリー人の探検家とイギリス人の人妻との悲恋が過去と現在を巧みに交差させて描かれる。

大戦の末期に飛行機事故で大やけどを負った探検家(レイフ・ファインズ)は、イタリアの野戦病院に運ばれてくる。 看護婦(ジュリエット・ビノシュ)の献身的な看病で男は断片的に記憶を取り戻していく。 自分はハンガリーの伯爵で、砂漠で会った英国人の人妻(クリスティン・スコット=トーマス)と激しい恋に落ちたこと、そして…。

<受賞スピーチ▼>


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監督賞 アンソニー・ミンゲラ
(イングリッシュ・ペイシェント)
  • スコット・ヒックス(シャイン)
  • マイク・リー(秘密と嘘)
  • ミロス・フォアマン(ラリー・フリント)
  • ジョエル・コーエン(ファーゴ)
主演男優賞 ジェフリー・ラッシュ
(シャイン)
  • トム・クルーズ(ザ・エージェント)
  • ウディ・ハレルソン(ラリー・フリント)
  • ビリー・ボブ・ソーントン(スリング・ブレイド)
  • レイフ・ファインズ(イングリッシュ・ペイシェント)
主演女優賞 フランシス・マクドーマン
(ファーゴ)
  • ブレンダ・ブレシン(秘密と嘘)
  • ダイアン・キートン(マイ・ルーム)
  • エミリー・ワトソン(奇跡の海)
  • クリスティン・スコット・トーマス(イングリッシュ・ペイシェント)
助演男優賞 キューバ・グッディング・Jr
(ザ・エージェント)
  • アーミン・ミューラー・スタール(シャイン)
  • エドワード・ノートン(真実の行方)
  • ジェームズ・ウッズ(ゴースト・オブ・ミシシッピー)
  • ウィリアム・H・メイシー(ファーゴ)
助演女優賞 ジュリエット・ビノッシュ
(イングリッシュ・ペイシェント)
  • マリアンヌ・ジャン=バプティスト(秘密と嘘)
  • ローレン・パコール(マンハッタン・ラプソディ)
  • バーバラ・ハーシー(ある貴婦人の肖像)
  • ジョアン・アレン(クルーシブル)
脚本賞 ファーゴ
(ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン)
  • ザ・エージェント(キャメロン・クロウ)
  • シャイン(スコット・ヒックス、ジャン・サーディ)
  • 真実の囁き(ジョン・セイルズ)
  • 秘密と嘘(マイク・リー)
脚色賞 スリング・ブレイド
(ビリー・ボブ・ソーントン)
  • イングリッシュ・ペイシェント(アンソニー・ミンゲラ)
  • クルーシブル(アーサー・ミラー)
  • トレインスポッティング(ジョン・ホッジ)
  • ハムレット(ケネス・ブラナー)
外国語映画賞 コーリャ 愛のプラハ
(チェコ)
  • コーカサスの虜(ロシア)
  • シェフ イン ラブ(グルジア)
  • 聖なる日の裏側(ノルウェー)
  • リディキュール(フランス)

1996年(第68回)

  • ■ 作品賞:
    「ブレイブハート」
  • ■ 最多受賞:
    「ブレイブハート」(5部門)
  • ■ 最多ノミネート:
    「ブレイブハート」(10個)

豪州出身の俳優メル・ギブソン(当時40歳)が監督、主演の「ブレイブハート」が作品、監督賞など5冠に輝きました。 前哨戦では「アポロ13」が圧勝していましたが、スペクタクル的なブレイブハートに軍配が上がりました。

1997年↑ | 1996年 | 1995年↓

1996年
部門 受賞 ノミネート
作品賞 「ブレイブハート」

ブレイブハート

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監督:メル・ギブソン

イングランドの侵略に立ち向かったスコットランドの英雄ウィリアム・ウォレスの生涯を描いた壮大なスペクタクル史劇。 メル・ギブソンの監督2作目。 アメリカでも日本でも初公開時は大ヒットにいたらなかったが、正攻法の演出が高く評価された。 下馬評では「アポロ13」が有力と見られていた。

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監督賞 メル・ギブソン
(ブレイブハート)

史上5人目の俳優出身のオスカー監督となった。ロバート・レッドフォード、ケビン・コスナー、ウッディー・アレン、ウォーレン・ビーティーに続いた。

ギブソンは「マッドマックス」シリーズに出演して豪州のトップスターとなった。1980年に妻とともにハリウッドに渡った。

ギブソンの監督作品は「顔のない天使」(1993年)に続いて2作目。

「ブレイブハート」は13世紀のスコットランドの英雄ウイリアム・ウォレスを主人公にした伝記映画。脚本を読んだギブソンが、民衆のために戦ったウォレスの人柄にほれ込んで映画化を決めた。  
  • マイケル・ラドフォード(イル・ポスティーノ)
  • クリス・ヌーナン(ベイブ)
  • マイク・フィッギス(リービング・ラスベガス)
  • ティム・ロビンス(デッドマン・ウォーキング)
主演男優賞 ニコラス・ケイジ
(リービング・ラスベガス)
  • マッシモ・トロイージ(イル・ポステージ)
  • アンソニーポプキンス(ニクソン)
  • リチャード・ドレイファス(陽のあたる教室)
  • ショーン・ペン(デッドマン・ウォーキング)
主演女優賞 スーザン・サランドン
(デッドマン・ウォーキング)
  • エリザベス・シュー(リービング・ラスベガス)
  • シャロン・ストーン(カジノ)
  • メリル・ストリープ(マディソン郡の橋)
  • エマ・トンプソン(いつか晴れた日に)
助演男優賞 ケヴィン・スペンシー
(ユージュアル・サスペクツ)
  • エド・ハリス(アポロ13)
  • ブラッド・ビット(12モンキーズ)
  • ティム・ロス(ロブ・ロイ/ロマンに生きた男)
  • ジェームズ・クロウェル(ベイブ)
助演女優賞 ミラ・ソルヴィーノ
(誘惑のアフロディーテ)
  • ジョアン・アレン(ニクソン)
  • キャスリーン・クインラン(アポロ13)
  • メア・ウィニンガム(ジョージア)
  • ケイト・ウィンスレット(いつか晴れた日に)
脚本賞 ユージュアル・サスペクツ
(クリストファー・マッカリー)
  • トイ・ストーリー(ジョン・ラセター、ピーター・ドクター、アンドリュー・スタントン、ジョー・ランフト、アレック・ソコロウ、ジョエル・コーエン)
  • ニクソン(オリヴァー・ストーン、スティーヴン・J・リヴェル、クリストファー・ウィルキンソン)
  • ブレイブハート(ランドール・ウォレス)
  • 誘惑のアフロディーテ(ウディ・アレン)
脚色賞 いつか晴れた日に
(エマ・トンプソン)
  • アポロ13(ウィリアム・ブロイルズ・Jr、アル・ライナート)
  • イル・ポスティーノ(マイケル・ラドフォード、マッシモ・トロイージ)
  • ベイブ(ジョージ・ミラー、クリス・ヌーナン)
  • リービング・ラスベガス(マイク・フィギス)
外国語映画賞 アントニア
(オランダ)
  • 愛の四重奏(ブラジル)
  • あこがれ美しく燃え(スウェーデン)
  • 明日を夢見て(イタリア)
  • Poussières de vie(アルジェリア)

1995年(第67回)

  • ■ 作品賞:
    「フォレスト・ガンプ/一期一会」
  • ■ 最多受賞:
    「フォレスト・ガンプ/一期一会」(6部門)
  • ■ 最多ノミネート:
    「フォレスト・ガンプ/一期一会」(13個)

大方の予想通り、「フォレスト・ガンプ/一期一会」が作品賞を受賞しました。監督、主演男優、脚色などを制し6冠の圧勝でした。作品賞レースには、「ショーシャンクの空に」「パルプ・フィクション」という2つの歴史的傑作もノミネートされ、レベルの高い争いとなりました。このうち「ショーシャンクの空に」はIMDBのレーティングで史上最高級の評価を続けました。「パルプ・フィクション」は若きタランティーノ監督の大出世作で、カンヌ国際映画祭では最高賞(パルム・ドール)に輝いていました。

1996年↑ | 1995年 | 1994年↓

1995年
部門 受賞 ノミネート
作品賞 「フォレスト・ガンプ/一期一会」

フォレスト・ガンプ/一期一会

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監督:ロバート・ゼメキス 第二次世界大戦後のベイビー・ブームの真っ只中に生まれたフォレスト・ガンプが主人公。 知的障害をものともせず、アメフト選手として活躍。 ベトナム戦争従軍後は、卓球全米チームのメンバーに。 実業界としても大成功し、億万長者になった。

ロックンロールの1950年代、ヒッピーの1960年代、ベトナム戦争の1970年代と、 アメリカの戦後をたくましく生き抜くガンプ。 苦しいときも優しい心を大切にして純粋に生きる姿が感動を呼んだ。



ガンプ役のトム・ハンクスは、2年連続で主演男優賞を受賞した。

この年の作品賞ノミネートは、強豪ぞろいだった。 「ショーシャンクの空に」「パルプ・フィクション」という映画史に残る傑作が名をつらねた。

ただ、フォレスト・ガンプは、ハリウッド歴代4位にあたる3億1700万ドル(約285億円)を稼ぎ出し、一大センセーションを巻き起こしていた。前哨戦でも圧勝しており、作品賞はおおむね確実視されていた。

<受賞スピーチ▼>


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  • 「ショーシャンクの空に」
    監督:フランク・ダラボン
  • 「パルプ・フィクション」
    監督:クエンティン・タランティーノ
    ※タランティーノ監督の2作目であり、映画史に多大な影響を与えた画期的な最高傑作。ボスの情婦のお供を命じられたギャングや、八百長を持ち掛けられたボクサーなど3つのドラマが異なる時間軸で交錯する。 カンヌ国際映画祭で作品賞を受賞。
  • 「フォー・ウェディング」
    監督:マイク・ニューウェル
     U-NEXT→
  • 「クイズ・ショウ」
    監督:ロバート・レッドフォード
監督賞 ロバート・ゼメキス
(フォレスト・ガンプ/一期一会)
  • クエンティン・タランティーノ(パルプ・フィクション)
  • ウディ・アレン(ブロードウェイと銃弾)
  • ロバート・レッド・フォード(クイズ・ショウ)
  • テレサ・コネリー(トリコロール/赤の愛)
主演男優賞 トム・ハンクス
(フォレスト・ガンプ/一期一会)

※前年の「フィラデルフィア」に続き、2年連続で同賞を受賞。主演男優賞の連続受賞は、第10、11回のスペンサー・トレーシー以来の快挙。
  • ジョン・トラボルタ(パルプ・フィクション)
  • ポール・ニューマン(ノーバディーズ・フール)
  • モーガン・フリーマン(ショーシャンクの空に)
  • ナイジェル・ホーソーン(英国万歳!)
主演女優賞 ジェシカ・ラング
(ブルー・スカイ)
  • スーザン・サランドン(依頼人)
  • ウィノナ・ライダー(若草物語)
  • ジョディ・フォスター(ネル)
  • ミランダ・リチャードソン(愛しすぎて/詩人の人)
助演男優賞 マーティン・ランドー
(エド・ウッド)
  • サミュエル・L・ジャクソン(パルプ・フィクション)
  • チャズ・パルミンテリ(ブロードウェイと銃弾)
  • ポール・スコフィールド(クイズ・ショウ)
  • ゲイリー・シニーズ(フォレスト・ガンプ/一期一会)
助演女優賞 ダイアン・ウィースト
(ブロードウェイと銃弾)
  • ローズマリー・ハリス(愛しすぎて/詩人の妻)
  • ユマ・サーマン(パルプ・フィクション)
  • ジェニファー・ティリー(ブロードウェイと銃弾)
  • ヘレン・ミレン(英国万歳!)
脚本賞 パルプ・フィクション
(クエンティン・タランティーノ、ロジャー・エイヴァリー)
  • 乙女の祈り(ピーター・ジャクソン、フラン・ウォルシュ)
  • トリコロール/赤の愛(クシシュトフ・キェシロフスキ、クシシュトフ・ピエシェヴィッチ)
  • フォー・ウェディング(リチャード・カーティス)
  • ブロードウェイと銃弾(ウディ・アレン、ダグラス・マクグラス)
脚色賞 フォレスト・ガンプ/一期一会
(エリック・ロス)
  • 英国万歳!(アラン・ベネット)
  • クイズ・ショウ(ポール・アタナシオ)
  • ショーシャンクの空に(フランク・ダラボン)
  • ノーバディーズ・フール(ロバート・ベントン)
外国語映画賞 太陽に灼かれて
(ロシア)
  • 苺とチョコレート(キューバ)
  • カストラート(ベルギー)
  • 恋人たちの食卓(台湾)
  • ビフォア・ザ・レイン(マケドニア)

1994年(第66回)

  • ■ 作品賞:
    「シンドラーのリスト」
  • ■ 最多受賞:
    「シンドラーのリスト」(7部門)
  • ■ 最多ノミネート:
    「シンドラーのリスト」(12個)

ナチスのホロコースト(大量虐殺)からのユダヤ人救出を描いた「シンドラーのリスト」が、作品、監督(スティーブン・スピルバーグ)、脚色(スティーブン・ザイリアン)、撮影(ヤヌス・カミンスキー)、作曲(ジョン・ウィリアムズ)など7部門で受賞しました。

スピルバーグ監督は、数多くのヒット作を手掛けてきましたが、アカデミー賞受賞は、特別賞を除けば今回が初めて。スピルバーグ監督の「ジュラシック・パーク」も、視覚効果など3部門でオスカーを獲得しました。ジュラシック・パークは当時、恐竜ブームに火を付けました。

1995年↑ | 1994年 | 1993年↓

1994年
部門 受賞 ノミネート
作品賞 「シンドラーのリスト」

シンドラーのリスト

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監督:スティーブン・スピルバーグ

第二次世界大戦下、ナチスドイツに占領されたポーランドが舞台。 強制収容所に連行されたユダヤ人の命を救った実在の事業家シンドラーを描いた。 救われた人数は1100人以上と言われる。

自身がユダヤ系であるスティーブン・スピルバーグ監督が構想に10年以上を費やして映画化した。 スピルバーグ監督は1975年に「ジョーズ」で大成功。 以来、「未知との遭遇」「レイダース」「E・T」「インディ・ジョーンズ」など、記録破りのヒット性とクオリティーを兼ねた名作を次々に生んできた。 しかし、その功績・実力に外部の評価が追い付かず、オスカー受賞を逃してきた。 8年前にも、「カラーパープル」が11部門でノミネートされたが、受賞ゼロに終わった。

本作でついに作品賞や監督賞を獲得した。白黒作品の受賞は33年ぶりだった。 3時間15分もあるが、長さを感じさせない。

<受賞スピーチ▼>


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監督賞 スティーブン・スピルバーグ
(シンドラーのリスト)
  • ジム・シェリダン(父の祈りを)
  • ジェームズ・アイヴォリー(日の名残り)
  • ロバート・アルトマン(ショート・カッツ)
  • ジェーン・カンピオン(ピアノ・レッスン)
主演男優賞 トム・ハンクス
(フィラデルフィア)
  • ダニエル・デイ・ルイス(父の祈りを)
  • アンソニーポプキンス(日の名残り)
  • ローレンス・フィッシュバーン(ティナ)
  • リーアム・ニーソン(シンドラーのリスト)
主演女優賞 ホリー・ハンター
(ピアノ・レッスン)
  • デブラ・ウィンガー(永遠の愛に生きて)
  • エマ・トンプソン(日の名残り)
  • ストッカード・チャニング(私に近い6人の他人)
  • アンジェラ・バセット(ティナ)
助演男優賞 トミー・リー・ジョーンズ
(逃亡者)
  • ピート・ポスルスウェイト(父の祈りを)
  • レオナルド・ディカプリオ(ギルバート・グレイプス)
  • ジョン・マルコビッチ(ザ・シークレット・サービス)
  • レイフ・ファインズ(シンドラーのリスト)
助演女優賞 アンナ・パキン
(ピアノ・レッスン)
  • ホリー・ハンター(ザ・ファーム/法律事務所)
  • ロージー・ペレス(フィアレス)
  • ウィノナ・ライダー(エイジ・オブ・イノセンス/汚れなき情事)
  • エマ・トンプソン(父の祈りを)
脚本賞 ピアノ・レッスン
(ジェーン・カンピオン)
  • ザ・シークレット・サービス(ジェフ・マグワイア)
  • デーヴ(ゲイリー・ロス)
  • フィラデルフィア(ロン・ナイスワーナー)
  • めぐり逢えたら(ノーラ・エフロン、デヴィッド・S・ウォード)
脚色賞 シンドラーのリスト
(スティーヴン・ザイリアン)
  • エイジ・オブ・イノセンス/汚れなき情事(マーティン・スコセッシ、ジェイ・コックス)
  • 父の祈りを(ジム・シェリダン、テリー・ジョージ)
  • 永遠の愛に生きて(ウィリアム・ニコルソン)
  • 日の名残り(ルース・プラワー・ジャブヴァーラ)
外国語映画賞 ベルエポック
(スペイン)
  • 青いパパイヤの香り(ベトナム)
  • ウェディング・バンケット(台湾)
  • さらば、わが愛/覇王別姫(香港)
  • Hedd Wyn(イギリス)

1993年(第65回)

  • ■ 作品賞:
    「許されざる者」
  • ■ 最多受賞:
    「許されざる者」(4部門)
  • ■ 最多ノミネート:
    「許されざる者」(9部門)
    「ハワーズ・エンド」(9個)

アカデミー賞で冷遇されてきたクリント・イーストウッドが初のオスカー受賞。自らプロデュースし、主演も務めた「許されざる者」で、作品賞、監督賞という栄冠を手にした。 悪役のジーン・ハックマンも助演男優賞に輝いた。

主演男優賞アル・パチーノ(セント・オブ・ウーマン)。5回目のノミネートで初の栄冠となった。

このほか、日本の石岡瑛子が「ドラキュラ」で衣装デザイン賞を受賞した。 日本人としては「ラストエンペラー」で音楽賞を受けた60回の坂本龍一さん以来のオスカー。 衣装デザイン賞では27回(1954年)の「地獄門」の和田三造氏、58回(1985年)の「乱」のワダ・エミさんに続き三人目。

オードリー・ヘプバーンとエリザベス・テイラーが「ジーン・ハーショルト友愛賞」を受賞。ヘプバーンはこの受賞を聞いた数日後に世を去った。

1994年↑ | 1993年 | 1992年↓

1993年
部門 受賞 ノミネート
作品賞 「許されざる者」

許されざる者

【配信:アマゾン

監督:クリント・イーストウッド

重厚な西部劇。イーストウッドが、監督、主演、プロデューサーを務めた。初のオスカー受賞(作品賞、監督賞)となった。

老いて農夫となった元ならず者のマニーが、若いカウボーイから賞金稼ぎの話を持ちかけられ、かつての相棒ネッドと共に三人で無法者を追う。町の治安を守るために必死になる保安官と老いたガンマンとの決闘を描いた。

イーストウッドはこの栄誉に安住することなく、2000年代、2010年代にも傑作を次々とつくり続けた。

<受賞スピーチ▼>


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監督賞 クリント・イーストウッド
(許されざる者)
  • マーティン・ブレスト(セント・オブ・ウーマン/夢の香り)
  • ニール・ジョーダン(クライング・ゲーム)
  • ロバート・アルトマン(ザ・プレイヤー)
  • ジェームズ・アイヴォリー(ハワーズ・エンド)
主演男優賞 アル・パチーノ
(セント・オブ・ウーマン/夢の香り)
  • スティーブン・レイ(クライング・ゲーム)
  • ロバート・ダウニーJr(チャーリー)
  • デンゼル・ワシントン(マルコムX)
  • クリント・イーストウッド(許されざる者)
主演女優賞 エマ・トンプソン
(ハワーズ・エンド)
  • スーザン・サランドン(ロレンツォのオイル/命の詩)
  • カトリーヌ・ドヌーブ(インドシナ)
  • ミッシェル・ファイファー(パッション・フィッシュド)
  • メアリー・マクドネルー(ラブ・フィールド
助演男優賞 ジーン・ハックマン
(許されざる者)
  • ジャック・ニコルソン(ア・ヒュー・グッドメン)
  • ジェイ・デビッドソン(摩天楼を夢見て)
  • アル・パチーノ(摩天楼を夢みて)
  • デビッド・ペイマー(ミスター・サタデー・ナイト)
助演女優賞 マリサ・トメイ
(いとこのビニー)
  • ミランダ・リチャード(ダメージ)
  • ジュディ・デイビス(夫たち、妻たち)
  • ジョーン・プロウライト(魅せられて四月)
  • ヴァネッサ・レッドグレーブ(ハワーズ・エンド)
脚本賞 クライング・ゲーム
(ニール・ジョーダン)
  • 夫たち、妻たち(ウディ・アレン)
  • パッション・フィッシュ(ジョン・セイルズ)
  • 許されざる者(ジョージ・ミラー、ニック・エンライト)
  • ロレンツォのオイル/命の詩(デヴィッド・ウェッブ・ピープルズ)
脚色賞 ハワーズ・エンド
(ルース・プラワー・ジャブヴァーラ)
  • ザ・プレイヤー(マイケル・トルキン)
  • セント・オブ・ウーマン/夢の香り(ボー・ゴールドマン)
  • 魅せられて四月(ピーター・バーンズ)
  • リバー・ランズ・スルー・イット(リチャード・フリーデンバーグ)
外国語映画賞 インドシナ
(フランス)
  • ウルガ(ロシア)
  • Un lugar en el mundo(ウルグアイ) 失格
  • Deans(ベルギー)
  • Schtonk!(ドイツ)

1992年(第64回)

  • ■ 作品賞:
    「羊たちの沈黙」
  • ■ 最多受賞:
    「羊たちの沈黙」(5部門)
  • ■ 最多ノミネート:
    「バグジー」(10個)

異色のスリラー映画「羊たちの沈黙」(ジョナサン・デミ監督)が5冠に輝きました。作品、監督、主演男優、主演女優、脚色という主要5部門の完全制覇。主要5部門の独占は「カッコーの巣の上で」以来17年ぶりの快挙でした。スリラー映画として初の作品賞。 対抗馬の「JFK」と「バグジー」はそれぞれ2部門の受賞。
コロンビア映画を買収したソニー・ピクチャーズが健闘しました。映画会社別にみると、「バグジー」「フィッシャー・キング」など36本の最多ノミネートで8部門を受賞。ハリウッドへの日本の企業進出を印象づけました。

1993年↑ | 1992年 | 1991年↓

1992年
部門 受賞 ノミネート
作品賞 「羊たちの沈黙」

羊たちの沈黙

【配信:アマゾン

監督:ジョナサン・デミ

「スリラー映画はアカデミー賞で勝てない」というジンクスを打ち破った。 主要5部門(作品賞、監督賞、主演男優賞、主演女優賞、脚色賞)を独占。 「或る夜の出来事」(1935年)、「カッコーの巣の上で」(1975年)に次いで、アカデミー史上3作目の快挙だった。 ゴールデングローブ賞の作品賞(ドラマ部門)を獲得していた強敵候補「バグジー」に完勝した。

米国で公開されたのは、授賞式の約1年前の1991年2月。 早期に公開された作品は、印象が薄くなって不利になるというのが常識だった。

原作はトマス・ハリスのベストセラー小説。 女性FBI捜査官訓練生クラリスは、元精神科医でレクターを獄中に訪ね、異常連続殺人事件の犯人像のヒントを得ようとする。

殺人鬼レクターを演じたアンソニー・ホプキンスは、出演時間が20分以下なのに、助演でなく主演男優賞を受賞した。ジョディ・フォスターは2度目の主演女優賞を受賞。

また、「美女と野獣」がアニメ映画として史上初めて作品賞にノミネートされた。

<受賞スピーチ▼>


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監督賞 ジョナサン・デミ
(羊たちの沈黙)
  • バリー・レビンソン(バグジー)
  • オリバー・ストーン(JFK)
  • リドリー・スコット(テルマ&ルイーズ)
  • ジョン・シングルトン(ボーイズン・ザ・フッド)
主演男優賞 アンソニー・ホプキンス
(羊たちの沈黙)
※冷酷な殺人者レクターを演じた。出演時間が20分以下なのに、助演でなく主演男優賞を受賞した。
  • ロビン・ウィリアム(フィッシャー・キング)
  • ロバート・デ・ニーロ(ケープ・フィアー)
  • ウォーレン・ビーティー(バグジー)
  • ニック・ノルティ(サウス・キャロナイナ/愛と追憶の彼方)
主演女優賞 ジョディ・フォスター
(羊たちの沈黙)
  • ローラ・ダーン(ランプリング・ローズ)
  • ベッド・ミドラー(フォー・ザ・ボーイズ)
  • スーザン・サランドン(テルマ&ルイーズ)
  • ジーナ・デイビス(テルマ&ルイーズ)
助演男優賞 ジャック・パランス
(シティ・スリッカーズ)
  • マイケル・ラーナー(バートン・フィンク)
  • ハーベイ・カイテル(バグジー)
  • ベン・キングスレー(バグジー)
  • トミー・リー・ジョーンズ(JFK)
助演女優賞 マーセデス・ルール
(フィッシャー・キング)
  • ダイアン・ラッド(ランプリング・ローズ)
  • ジュリエット・ルイス(ケープ・フィアー)
  • ジェシカ・ダンディ(フライド・グリーン・トマト)
  • ケイト・ネリガン(サウス・キャロナイナ/愛と追憶の彼方)
脚本賞 テルマ&ルイーズ
(カーリー・クーリ)
  • バグジー(ジェームズ・トバック)
  • フィッシャー・キング(リチャード・ラグラヴェネーズ)
  • ボーイズ’ン・ザ・フッド(ジョン・シングルトン)
  • わが街(ローレンス・カスダン、メグ・カスダン)
脚色賞 羊たちの沈黙
(テッド・タリー)
  • サウス・キャロライナ/愛と追憶の彼方(パット・コンロイ、ベッキー・ジョンストン)
  • JFK(オリヴァー・ストーン、ザカリー・スクラー)
  • フライド・グリーン・トマト(ファニー・フラッグ、キャロル・ソビエスキー)
  • 僕を愛したふたつの国/ヨーロッパ ヨーロッパ(アグニエシュカ・ホランド)
外国語映画賞 エーゲ海の天使
(イタリア)
  • 紅夢(香港)
  • 春にして君を想う(アイスランド)
  • Obecná škola(チェコスロバキア)
  • Oxen(スウェーデン)

1991年(第63回)

  • ■ 作品賞:
    「ダンス・ウィズ・ウルブズ」
  • ■ 最多受賞:
    「ダンス・ウィズ・ウルブズ」(7部門)
  • ■ 最多ノミネート:
    「ダンス・ウィズ・ウルブズ」(12個)

「ダンス・ウィズ・ウルブズ」が7冠を制しました。異色の西部劇。ケビン・コスナー(当時36歳)が製作・監督・主演を務めました。一方、7部門でノミネートされた「ゴッドファーザー3」は無冠でした。

衛星放送で半日後にテレビに

授賞式はロサンゼルスで3月25日夜(現地時間)に開催された。 「映画誕生100年」をテーマに、華やかに行われた。 授賞式の模様は、日本衛星放送(JSB)が半日遅れで放映した。 これは当時としては画期的な早さでの放送だった。
米国ABCが生中継した映像を、JSBはほぼそのまま流した。衛星経由で映像が届くのと並行して翻訳作業をし、司会者の声の吹き替えの一部は生放送だったという。地上波では例年通りフジテレビが4月6日深夜に放映した。

1992年↑ | 1991年 | 1990年↓

1991年
部門 受賞 ノミネート
作品賞 「ダンス・ウィズ・ウルブズ」

ダンス・ウィズ・ウルブズ

【配信:アマゾン

監督:ケビン・コスナー

白人の北軍将校と、ネイティブ・アメリカン(先住民)スー族との交流を描いた一大叙事詩。 西部劇が作品賞を受賞したのは「シマロン」以来じつに60年ぶり。ケビン・コスナーは初監督にして監督賞受賞。レッドフォードやビーティのように俳優としてよりも監督賞のオスカーを先に手に入れた。長さ約3時間。

<受賞スピーチ▼>


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  • 「レナードの朝」
    監督:ペニー・マーシャル
  • 「ゴースト/ニューヨークの幻」
    監督:ジェリー・ザッカー
  • 「グッドフェローズ」
    監督:マーティン・スコセッシ
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  • 「ゴッドファーザーパートⅢ」
    監督:フランシス・フォード・コッポラ
     Googleプレイ→
監督賞 ケビン・コスナー
(ダンス・ウィズ・ウルブズ)
  • マーティン・スコセッシ(グッドフェローズ)
  • スティーブン・フリアーズ(グリフターズ/詐欺師たち)
  • バーベット・シュローズ(運命の逆転)
  • フランシス・フォード・コッポラ(ゴッドファーザーパートⅢ)
主演男優賞 ジェレミー・アイアンズ
(運命の逆転)
  • ロバート・デ・ニーロ(レナードの朝)
  • ジェラール・ドバルデュー(シラノ・ド・ベルジュラック)
  • リチャード・ハリス(ザ・フィールド)
  • ケビン・コスナー(ダンス・ウィズ・ウルブス)
主演女優賞 キャシー・ベイツ
(ミザリー)
  • ジョアン・ウッドワード(ミスター&ミセス・ブリッジ)
  • ジュリア・ロバーツ(プリティ・ウーマン)
  • アンジェリカ・ヒューストン(グリフターズ/詐欺師たち)
  • メリル・ストリープ(ハリウッドにくちづけ)
助演男優賞 ジョー・ペシ
(グッドフェローズ)
  • ブルース・デイヴィソン(ロングタイム・コンパニオン)
  • アンディ・ガルシア(ゴッドファーザーパート3)
  • アル・パチーノ(ディック・トレイシー)
  • グレアム・グリーン(ダンス・ウィズ・ウルブズ)
助演女優賞 ウーピー・ゴールドパーグ
(ゴースト/ニューヨークの幻)
  • ロレイン・ブラッコ(グッドフェローズ)
  • アネット・ベニング(グリフターズ/詐欺師たち)
  • ダイアン・ラッド(ワイルド・アット・ハート)
  • メアリー・マクドネル(ダンス・ウィズ・ウルブス)
脚本賞 ゴースト/ニューヨークの幻
(ブルース・ジョエル・ルービン)
  • アリス(ウディ・アレン)
  • グリーン・カード(ピーター・ウィアー)
  • メトロポリタン(ホイット・スティルマン)
  • わが心のボルチモア(バリー・レヴィンソン)
脚色賞 ダンス・ウィズ・ウルブズ
(マイケル・ブレイク)
  • 運命の逆転(ニコラス・カザン)
  • グッドフェローズ(マーティン・スコセッシ)
  • グリフターズ/詐欺師たち(ドナルド・E・ウェストレイク)
  • レナードの朝(スティーヴン・ザイリアン)
外国語映画賞 ジャーニー・オブ・ホープ
(スイス)
  • シラノ・ド・ベルジュラック(フランス)
  • 宣告(イタリア)
  • 菊豆(中国)
  • ナスティ・ガール(ドイツ)

1990年(第62回)

  • ■ 作品賞:
    「ドライビングMissデイジー」
  • ■ 最多受賞:
    「ドライビング Miss デイジー」(4部門)
  • ■ 最多ノミネート:
    「ドライビング Miss デイジー」(9個)

は気難しいユダヤ人の未亡人と黒人のおかかえ運転手との心の交流を描いた「ドライビング・ミス・デイジー」が、作品賞など4部門を制しました。

世界映画界の巨匠、黒澤明監督(当時80歳)が特別名誉賞を受賞しました。壇上でスティーブン・スピルバーグとジョージ・ルーカスから祝福を受けました。

1991年↑ | 1990年 | 1989年→

1990年
部門 受賞 ノミネート
作品賞 「ドライビングMissデイジー」

ドライビングMissデイジー

【配信:アマゾン

監督:ブルース・ベレスフォード

意地っぱりな南部の老未亡人と、おかかえ運転手が、白人と黒人、主人と使用人、男と女の枠を越えて、しだいに心を通わせていく。 南部の黒人差別の実態を、さりげなく物語に織りこんだ。

監督賞にノミネートされず作品賞を受賞した初めての例となった。 ジェシカ・タンディは史上最年長80歳にして主演女優賞を受賞。

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監督賞 オリバー・ストーン
(7月4日に生まれて)

※「プラトーン」に続く二作目のベトナム戦争ものを題材に、その悲劇を描いた
  • ピーター・ウィアー(いまを生きる)
  • ウディ・アレン(ウディ・アレンの重罪と軽罪)
  • ジム・シェリダン(マイ・レフトフット)
  • ケネス・ブラナー(ヘンリー五世)
主演男優賞 ダニエル・デイ・ルイス
(マイ・レフトフット)
  • ロビン・ウィリアム(いまを生きる)
  • トム・クルーズ(7月4日に生まれて)
  • モーガン・フリーマン(ドライビングMissデイジー)
  • ケネス・ブレナー(ヘンリー五世)
主演女優賞 ジェシカ・ダンディ
(ドライビングMissデイジー)
  • イザベル・アジャーニ(カミーユ・クローデル)
  • ミッシェル・ファイファー(恋のゆくえ)
  • ボーリーン・コリンズ(旅する女)
  • ジェシカ・ラング(ミュージックボックス)
助演男優賞 デンゼル・ワシントン
(グローリー)

※黒人俳優としては史上4人目のアカデミー受賞。南北戦争を舞台に黒人連隊を描いた。
  • ダニ・アイエロ(ドゥ・ザ・ライト・シング)
  • ダン・エイクロイド(ドライビングMissデイジー)
  • マーロン・ブランド(白く乾いた季節)
  • マーティン・ライド(ウディ・アレンの重罪と軽罪)
助演女優賞 プレンダ・フリッカー
(マイ・レフトフット)
  • アンジェリカ・ヒューストン(敵、ある愛の物語)
  • レナ・オリン(敵、ある愛の物語)
  • ダイアン・ウィースト(パックマン家の人々)
  • ジュリア・ロバーツ(マグノリアの花たち)
脚本賞 いまを生きる
(トム・シュルマン)
  • ウディ・アレンの重罪と軽罪(ウディ・アレン)
  • 恋人たちの予感(ノーラ・エフロン)
  • セックスと嘘とビデオテープ(スティーヴン・ソダーバーグ)
  • ドゥ・ザ・ライト・シング(スパイク・リー)
脚色賞 ドライビング Miss デイジー
(アルフレッド・ウーリー)
  • 7月4日に生まれて(オリヴァー・ストーン、ロン・コヴィック)
  • 敵、ある愛の物語(ポール・マザースキー、ロジャー・L・サイモン)
  • フィールド・オブ・ドリームス(フィル・アルデン・ロビンソン)
  • マイ・レフトフット(ジム・シェリダン、シェーン・コノートン)
外国語映画賞 ニュー・シネマ・パラダイス
(イタリア)
  • いつでも夢を(プエルトリコ)
  • カミーユ・クローデル(フランス)
  • 追想のワルツ(デンマーク)
  • モントリオールのジーザス(カナダ)

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