英国アカデミー賞(BAFTA)を受賞した歴代の日本人・日本映画の一覧です。
年 | 部門 | 受賞者 |
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2024年 | アニメ作品賞 |
「君たちはどう生きるか」 (監督:宮崎駿、プロデューサー:鈴木敏夫) |
2022年 | 非英語作品賞 |
「ドライブ・マイ・カー」 (監督:濱口竜介) |
2018年 | メイク&ヘア賞 |
辻一弘(カズ・ヒロ)
「ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」 ※英チャーチル元首相に扮する主演ゲイリー・オールドマンの特殊メイクを担当。オールドマンの面影を消し、チャーチルをスクリーン上に再現させた。オールドマンは主演男優賞を獲得。 |
2001年 | メイク&ヘア賞 |
辻一弘(カズ・ヒロ) 「グリンチ」 |
1984年 | 作曲賞 |
坂本龍一 「戦場のメリークリスマス」 |
1986年 | 外国語作品賞 |
「乱」
(監督:黒澤明) 世界の巨匠・黒澤明の集大成。脚色賞、外国語作品賞、撮影賞、美術賞、衣装デザイン賞、メイクアップ賞の計6部門でノミネートされ、 このうち外国語作品賞とメイクアップ賞で受賞を果たした。(黒澤明について→) 豪華絢爛な戦国絵巻。シェークスピアの「リア王」を、戦国時代の毛利三兄弟の物語に翻案した。 【あらすじ】戦国時代の武将、一文字秀虎(仲代)は、3人の息子たちに家督を譲ることを宣言する。反対した三男(隆大介)を秀虎は追放するが、長男(寺尾)と次男(根津)は父親を裏切る。 |
メイク賞 |
相見為幸(あいみ・ためゆき)ほか 「乱」 黒澤明監督が「ライフワーク」と位置づけ、邦画史上最高の製作費が投じられた乱は、その芸術性が世界で高く評価されたが、特殊メイクも称賛された。 主演・仲代達矢のメイクに毎日4時間が費やされた。 仲代のメイクは、能面と黒澤明監督の絵コンテに基づいて行われた。パテやシリコーン、さまざまな接着剤を使って、仲代にしわを刻み、ひげやほつれ毛を1本ずつ手植えし、ニスで固めていく。苦痛を伴う作業だったという。「顔の輪郭と目以外は、僕の本当の顔じゃなかった」と仲代自身が語っていた。 主人公は劇中、正気から狂気へと移り変わる。そのメンタルの段階に応じて6通りのメーキャップが用意された。狂気の顔も、絶望の時と童心に帰る時では違うものにした。 ロケで朝8時出発なら、仲代はまだ暗い4時前に起床。メイク担当の相見為幸氏とただ2人、鏡の前で格闘した。撮影後半になって、仲代は背筋を伸ばしたまま眠る方法を身につけた。相見が「さあ、最後の仕上げです」と合図すると、仲代はさっと目を開けたのだった。 |
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1981年 | 監督賞 |
黒澤明 「影武者」 黒澤明監督「影武者」は作品賞、監督賞、撮影賞、衣装デザイン賞の計4部門でノミネートされ、 このうち監督賞と衣装デザイン賞で受賞を果たした。 黒澤監督の26作目。武田信玄の影武者(仲代達矢)となった元盗人を通じ、信玄の死から武田滅亡に至る壮大な物語を描いた。資金不足で制作が危ぶまれ、黒沢監督を師と仰ぐフランシス・コッポラとジョージ・ルーカスの支援で完成できた。 |
衣装デザイン賞 |
百沢征一郎 「影武者」 |
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1966年 | ドキュメンタリー映画賞 |
市川崑(こん) 「東京オリンピック」 1964年開催の東京五輪の公式記録映画。選手はもちろん、審判や役員、見物人の表情までを克明にとらえた。変ぼうしつつあった東京という都市の姿も活写した。550人のスタッフがかかわり、使用されたカメラは103台。 日本全国の映画館で空前のヒットを記録した。しかし、オリンピック担当相を務めた故河野一郎氏が試写会を見て内容にクレームをつけたのに端を発し、「芸術か記録か」をめぐり論戦が繰り広げられ、公開に至るまでは一騒動だった。 |