アカデミー賞の一覧です。 歴代の受賞・ノミネートの全リスト。(アワード・ウォッチ)
年 | 作品賞 | 詳細 |
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2023 |
<予想>
【最有力】「エブリシング・エブリウェア」 【対抗馬】「トップガン マーヴェリック」 |
詳細→ |
2022 | 「コーダ あいのうた」 | 詳細→ |
2021 | 「ノマドランド」 | 詳細▼ |
2020 | 「パラサイト 半地下の家族」 | 詳細▼ |
2019 | 「グリーンブック」 | 詳細▼ |
2018 | 「シェイプ・オブ・ウォーター」 | 詳細▼ |
2017 | 「ムーンライト」 | 詳細▼ |
2016 | 「スポットライト 世紀のスクープ」 | 詳細▼ |
2015 | 「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」 | 詳細▼ |
2014 | 「それでも夜は明ける」 | 詳細▼ |
2013 | 「アルゴ」 | 詳細▼ |
2012 | 「アーティスト」 | 詳細▼ |
2011 | 「英国王のスピーチ」 | 詳細▼ |
2010 | 「ハート・ロッカー」 | 詳細▼ |
2009 | 「スラムドッグ$ミリオネア」 | 詳細▼ |
2008 | 「ノーカントリー」 | 詳細▼ |
2007 | 「ディパーテッド」 | 詳細▼ |
2006 | 「クラッシュ」 | 詳細▼ |
2005 | 「ミリオン・ダラー・ベイビー」 | 詳細▼ |
2004 | 「ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還」 | 詳細▼ |
2003 | 「シカゴ」 | 詳細▼ |
2002 | 「ビューティフル・マインド」 | 詳細▼ |
2001 | 「グラディエーター」 | 詳細▼ |
2000 | 「アメリカン・ビューティー」 | 詳細▼ |
アカデミー賞は世界最高峰の映画賞です。通称「オスカー」。主催者は「映画芸術科学アカデミー」(アメリカ)。 ちなみに、日本アカデミー賞(日アカ)とは全く関係がありません。
2023年→ | 2022年→ | 2020年代 | 2010年代 | 2000年代 | 1990年代 | 1980年代 | 1970年代 | 1960年代 | 1950年代 | 1940年代 | 1930年代 | 作品賞(歴代)→ | ページの先頭↑ |
歴代の受賞者リスト
日本映画「ドライブ・マイ・カー」(濱口竜介監督)が作品賞、監督賞、脚色賞、国際映画賞の4部門でノミネートされ、このうち国際映画賞を受賞しました。
作品賞ノミネートは邦画として史上初めて。脚色賞ノミネートも史上初でした。
作品賞は、前哨戦で圧倒的な強さを見せていた「パワー・オブ・ザ・ドッグ」が敗れ、「コーダ あいのうた」が受賞しました。
2022年の詳細ページへ→
作品賞、監督賞、主演男優賞、主演女優賞、助演男優賞、助演女優賞、 脚本賞、脚色賞、国際映画賞、アニメ賞
2022年 | ||
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部門 | 受賞 | ノミネート |
作品賞 |
「コーダ あいのうた」
![]() 【配信:アマゾン】 監督:シアン・ヘダー 米アップルとして初の作品賞。ネット配信会社のオリジナル作品としても初めて。 米インデペンデント系映画賞「サンダンス映画祭」の出品作としても初の作品賞。ろう者が主な出演者となっている映画としても初めて。 <90年ぶり> 3個以下のノミネートしか得ていない映画の作品賞受賞は、1932年(第5回)の「グランド・ホテル」以来90年ぶりとなった。 <女子高生の感動物語> 聴覚障害のある漁師の一家の中でただ1人耳が聞こえる女子高生の物語。 家族との絆や成長へのステップを描く感動作。 <爽やかに泣かせる> コロナ禍で多くの人が辛い目にあってきた昨今。明るく温かみのあるストーリーで爽やかに泣かせ、笑わせる力を持っていたことが、幅広い支持につながったと見られる。 <投票方式が有利に働く> 候補作10本に順位を付けさせる独特な投票方式も、「みんなに好かれる映画(嫌われない映画)」の典型といえる本作に有利に働いたようだ。 前哨戦で圧倒的に強かった「パワー・オブ・ザ・ドッグ」は、芸術性は高いものの、好き嫌いが分かれる傾向にあった。 アート系の「ROMA/ローマ」が、大衆系の「グリーンブック」に敗れた2019年と類似する結末といえる。 <親近感を得やすい> 本作は仏映画のリメイクとはいえ、ハリウッド的な陽気さに満ちており、米国内の投票者が親近感を得やすくかった面もあるかも知れない。 配給元アップルは1999年にネット動画配信に参入したばかり。 サンダンス映画祭の後の「コーダ争奪戦」で、空前の26億円を提示して権利を獲得したことが、大吉と出た。 先発組のNetflixとアマゾンの先を越す形で、ネット配信業者として初めて最高峰の賞を獲った。 【説明→】 <予告編↓> <受賞スピーチ↓> (日本公開:2022年1月21日) |
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監督賞 |
ジェーン・カンピオン
「パワー・オブ・ザ・ドッグ」 ![]() 1994年に「ピアノ・レッスン」で脚本賞を受賞して以来、2度目のオスカー獲得。 女性の監督賞は史上3人目。前年の「ノマドランド」のクロエ・ジャオ監督に続いて2年連続。 ニュージーランド出身のベテラン。しばらくテレビドラマに専念していたため、13年ぶりの映画製作となった。Netflixの資金を得て、細部にまでこだわり抜いた末に完成させた渾身の一作。 人間の深層心理を静かに掘り下げる西部劇。極めて精緻で完成度の高いドラマであり、かつスリラーとしても上質。前哨戦で圧勝し、最多12個のノミネートを獲得。作品賞も有力視されていたが、逃した。結局、受賞は監督賞のみだった。 【説明→】 【作品紹介→】 予告編(監督版)→ 作品一覧(wiki)→ <受賞スピーチ↓> |
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主演男優賞 |
ウィル・スミス
「ドリームプラン」 ![]() 3度目のノミネートにして初の受賞。過去に「ALI アリ」(2001年)、「幸せのちから」(2006年)でノミネートされた。黒人の主演男優賞は5人目。 テニスの世界トップに君臨したウィリアムズ姉妹の実在の父親を演じた。アクの強い破天荒オヤジになりきった。 53歳。「インデペンデンス・デイ」「メン・イン・ブラック」などの歴史的ヒット作を含め、 長年の超ドル箱スターとして業界への貢献度は申し分ない。 オスカーはベテラン勢が有利であることを加味すれば、受賞は確実と予想されていた。 ただし、授賞式でコメディアンのジョークに立腹し、殴打する暴行事件を起こした。人間としての評判が一気に悪くなった。(事件の動画と概要→) 【説明→】 【作品紹介→】 【配信:アマゾン】 予告編→ インタビュー付き予告→ 作品一覧(wiki)→ <受賞スピーチ↓> |
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主演女優賞 |
ジェシカ・チャステイン
「タミー・フェイの瞳」 ![]() 3度目のノミネートにして初のオスカー獲得。過去に「ヘルプ」(2011年)で助演に、「ゼロ・ダーク・サーティ」(2012年)で主演女優賞にノミネートされた。 テレビで派手な布教活動を展開した実在の著名伝道師タミー・フェイを演じた。自らプロデューサーも務めた。 自分らしさをすっかり消し去り、別人に成りきる演技。 容姿、声、しぐさ、雰囲気、歌いぶり、ミネソタ訛りのしゃべり方に至るまで、米国民によく知られる個性的な人物像を見事に再現させた。 配給会社サーチライトの巧みな宣伝活動と、自らのキャンペーン活動が功を奏し、前哨戦で競り合ったニコール・キッドマンら他候補を抑えた。 44歳。父親は消防士。 【説明→】 予告編→ プレビュー→ 作品一覧(wiki)→ <受賞スピーチ↓> |
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助演男優賞 |
トロイ・コッツァー
「コーダ あいのうた」 ![]() ろう者の俳優としては2人目のオスカー受賞。1人目は本作で共演した女優マーリー・マトリンだった。男優としては初。 情熱的でやや破天荒なろう者の父親役をコミカルに演じた。 作品の中で最も笑わせ、泣かせる存在。 手話が分からない人にも喜怒哀楽をしっかりと豊かに伝える迫真の演技が、多数の観客の心をつかんだ。 今回の「コーダ旋風」の最大の立役者。助演賞争いの前哨戦の中盤までは「パワー・オブ・ザ・ドッグ」のコディ・スミット・マクフィーの独走を許していたが、終盤のSAGアワード(全米俳優組合賞)で大勝利。 このときの手話によるエネルギッシュで濃密なスピーチが反響を呼び、さらに支持が広がった。その猛烈な勢いが、作品賞レースにも飛び火した。 53歳。生活費に苦慮しながらも、俳優業をやめなかった努力の人。 【説明→】 【作品紹介→】 予告編(トロイ・コッツァー版)→ 作品一覧(wiki)→ <受賞スピーチ↓> |
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助演女優賞 |
アリアナ・デボーズ
「ウエスト・サイド・ストーリー」 ![]() 1961年のオリジナル版で同じ役を演じたリタ・モレノに続く二代での受賞。 優れたキャスト陣の中でもひときわ輝く存在感。圧巻のダンスシーンは映画で最大の見せ場の一つとなり、挿入歌「アメリカ」の伝説を新しいステージへと引き上げた。 希望から悲しみへの感情の移ろいを見事に表現するとともに、本作のテーマの一つである「女性のたくましさ」を体現した。 31歳。これまでは主に舞台で活用。本作が本格的な映画デビューとなった。 性的少数派(クィア)を公表している有色人種の女性として初めての受賞という。アフロ・ラテン系としても貴重な勝利となった。 【作品紹介→】 予告編(デボーズ版)→ 作品一覧(英語wiki)→ <受賞スピーチ↓> |
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脚本賞 |
「ベルファスト」
![]() 【配信:アマゾン】 (脚本家:ケネス・ブラナー) 作品一覧(wiki)→ キリスト教の宗派間闘争で荒れる北アイルランドを舞台に、日常を生き抜こうとする一般家族を描く。 9歳の少年を主人公に、両親、祖父母が織りなす3世代ファミリーの物語。ノスタルジックな白黒映像作(一部カラー)。 北アイルランド出身のケネス・ブラナー監督が、自らの少年期に基づいて脚本を書いた。 コロナ禍で自宅にこもっている間に執筆したという。 無邪気な子供の目線で身の回りの出来事をとらえつつ、大人たちの想いや苦悩も織り込み、普遍性の高いシナリオとなっている。とりわけ祖父母のさりげないセリフに重みがあり、胸を打つ。 ケネス・ブラナーは今回、脚本賞に加えて、作品賞、監督賞(2度目)にもノミネート。 過去には主演男優賞、助演男優賞、脚色賞、短編映画賞にもノミネートされたことから、「累計7つの異なる部門でノミネート」という新記録をつくった。 受賞は今回が初めて。 【作品紹介→】 |
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脚色賞 |
「コーダ あいのうた」
![]() (脚本家:シアン・ヘダー) 作品一覧(IMDB)→ フランス映画「エール!」(2015年)のリメイク。 女性監督シアン・ヘダーが自ら脚本を書き、受賞を果たした。 原作では主人公一家は酪農家という設定だったが、漁師に変更。 大まかなストーリーの流れを踏襲しながらも、細部をより丁寧に描き、完成度の高いシナリオとなった。 人間味あふれる人物像の描写や、手話と口頭での会話のかけあいも見事。 【作品紹介→】 |
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国際映画賞 |
「ドライブ・マイ・カー」
【日本】 ![]() (濱口竜介監督) 日本映画として2009年の「おくりびと」以来13年ぶりの受賞。通算5作目。(過去の日本映画の受賞作→) 作品賞、監督賞、脚色賞の主要3部門にもノミネートされており、国際映画賞での受賞は確実視されていた。 妻を亡くし、喪失心を抱える男の物語。同じく過去の傷を背負う若い女性運転手との友情ストーリーでもある。 コロナ禍で身近な人を失った世界の人たちの心をつかんだ。 アップテンポなコミック映画やアクション映画がハリウッドを席巻するなか、 静かにじっくりと、かつ深みのある言葉で伝える作風が称賛された。 仏カンヌ国際映画祭での脚本賞を皮切りに、英国アカデミー賞など海外の賞を次々と制覇した。 同じく2021年公開の濱口映画「偶然と想像」はベルリン国際映画祭の審査員グランプリに輝いており、世界の賞レースを席巻することとなった。 濱口監督は43歳。東日本大震災のドキュメンタリー映画を自主制作で3本撮るなど社会派として活動してきた。神戸の映画講座の一環として製作した「ハッピーアワー」(2015年)は、海外の映画賞を獲得した。(濱口監督のプロフィール→) 本作は、「寝ても覚めても」(2018年)に続く商業映画2本目。 【作品の紹介→】 【受賞歴→】 <受賞スピーチ↓> 予告編→ 【動画配信(アマゾン)→】 |
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長編アニメ賞 |
「ミラベルと魔法だらけの家」
(ディズニー) ![]() ディズニーの60作目の長編アニメ。傑作「ズートピア」の監督コンビによるミュージカル。米ミュージカル界の第一人者・リン・マニュエル・ミランダが音楽を手掛けた。 ディズニーらしい映像の質の高さ。本格ミュージカルとしての良質さも評価された。 【説明→】 吹替版(Amazon)→ 字幕版(Amazon)→ <予告編↓> (公開:2021年11月26日) |
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「ノマドランド」が作品賞を受賞しました。中国出身の若手女性監督による低予算の小規模作品ながら、現代アメリカの移動労働者(ノマド)の姿を美しい映像と詩的な語り口で描き、高い評価を得ました。
作品賞、監督賞、主演男優賞、主演女優賞、助演男優賞、助演女優賞、アニメ賞 、脚本賞、脚色賞、国際映画賞
2021年 | ||
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部門 | 受賞 | ノミネート |
作品賞 |
「ノマドランド」
![]() 【配信:アマゾン】 監督:クロエ・ジャオ アメリカの雄大な原風景を背景に、 季節労働者たちの心のひだを見事に映し出した詩情的な作品。 コロナウイルス感染拡大で孤立感や喪失感が深まるなか、 人と人とのつながり、亡き伴侶への想い、自然との一体感を伝える静かな物語が、共感を呼んだ。 カメラクルーが半年間にわたって米国の田舎を転々としながら、 撮影を行った。 荒野、砂漠、森林、峡谷に主人公らが溶け込む様子を美しい映像で伝える。 過去数年のオスカー作品賞争いは、有力2作品による接戦が多かった。 しかし、本年度は、ノマドランドが前哨戦の序盤から独走を続け、 予想通りの受賞となった。 (公開:2021年3月26日) 説明ページ→ 予告編→ 字幕版(Amazon)→ 吹替版(Amazon)→ 受賞スピーチ→ <予告編> |
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監督賞 |
クロエ・ジャオ
「ノマドランド」 ![]() 女性として史上2人目の監督賞。2010年のキャスリン・ビグロー(ハート・ロッカー)以来、11年ぶり。 1982年北京生まれの中国籍。 アメリカで映画を学び、そのまま米国に住みついた。 本作が長編3作目。38歳。 前年のポン・ジュノ監督(韓国人、パラサイト)に続いて、2年連続のアジア人の監督賞受賞。 前々年はメキシコ人のアルフォンソ・キュアロンが獲得しており、 3年連続の外国人の受賞となった。 作品一覧→ ![]() 作品の特別映像→ レビューや過去作の紹介動画(シネコト)→ 受賞スピーチ→ |
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主演男優賞 |
アンソニー・ホプキンス
「ファーザー」 ![]() 83歳での栄冠。アカデミー賞の最高齢受賞の記録を塗り替えた。 1992年に「羊たちの沈黙」で同じ部門を受賞して以来29年ぶり2度目。 ノミネートは、助演部門を含めると今回で6度目だった。 アルツハイマーの高齢者を演じた。 自らの存在が足元から崩れる恐怖や怒り、葛藤といった複雑な感情を見事に表現した。 長いキャリアの中でも最高級と称賛された。 当初は、大腸がんで亡くなったチャドウィック・ボーズマンが最有力と予想されていたが、 賞レース終盤でホプキンスが英国アカデミー賞を獲るなど、追い上げた。 英国人。シェークスピア劇の出身。 作品一覧→ ![]() 受賞スピーチ→ 1992年の受賞スピーチ→ |
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主演女優賞 |
フランシス・マクドーマンド
「ノマドランド」 ![]() 1997年「ファーゴ」、2018年「スリー・ビルホード」に続いて、3度目の受賞。 メリル・ストリープ、イングリッド・バーグマンら映画史に残る大御所たちに並んだ。 「主演」部門だけでの3度受賞となると、 4回のキャサリン・ヘプバーンと、3回のダニエル・デイ・ルイス(男優)に続く3人目の快挙。 本作では、物静かで地味な役柄を、説得力あふれるリアル感で演じた。 表情やしぐさによる繊細な演技が絶賛された。 共同プロデューサーとして作品賞も手にした。 原作となる本を読んで感銘を受け、 仲間とともに映画化権を取得。 ほとんど無名だった若手監督(クロエ・ジャオ)を指名し、プロジェクトを大成功へと導いた。 作品一覧→ ![]() 本編映像→ 受賞スピーチ→ |
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助演男優賞 |
ダニエル・カルーヤ
「ユダ&ブラック・メシア 裏切りの代償」 ![]() 「ゲット・アウト」(2018年)での主演男優賞ノミネート以来2度目の候補入りにして初のオスカー獲得となった。 黒人運動の指導者フレッド・ハンプトンを演じた。 スピーチ場面などでの言葉の説得力や、本人が乗り移ったかのようなカリスマ性は圧巻。 静かなシーンでもしっかりと魅せ、表現力の幅広さを証明した。 他のキャストとともに、 演技で魅了する秀作を実現。 なぜか「主演」のスタンフィールドまで、一緒に「助演」賞に一緒にノミネートされるというオマケもついた。 作品一覧→ ![]() 動画(スピーチのシーン)→ レビュー動画(シネコト)→ 受賞スピーチ→ |
※歴代の助演男優賞→ 一覧表の上部に戻る↑ |
助演女優賞 |
ユン・ヨジョン
「ミナリ」 ![]() 韓国映画界の発展を長年にわたって引っ張ってきた大物女優。 本作では、破天荒なおばあちゃん役を演じた。 韓国語にブロークン英語を交えたコミカルな芝居。 顔の表情やしぐさも含めて、超ベテランならではの名演で笑いと涙を誘った。 韓国人として俳優部門での初受賞。 前年のポン・ジュノ監督(パラサイト)に続く韓国映画界の栄冠。 アジア人の俳優部門の受賞は、1985年にハイン・ニョール(カンボジア人)が「キリング・フィールド」で助演男優賞を受賞して以来、36年ぶり。 授賞式でのスピーチも好評だった。 作品一覧→ ![]() 映画のシーン→ 受賞スピーチ→ |
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長編アニメ賞 |
「ソウルフル・ワールド」
(ピクサー) ![]() ピクサーの歴史の残る傑作の一つと称賛された。 事故で命をおとし、ソウル(魂)になった男性が主人公。 彼は音楽教師で、長年の夢だった音楽家としての演奏デビューのチャンスが目前に迫っていた。 現世に戻る冒険の中で、生命と向き合う。 コロナの影響で劇場公開されなかった。 (公開:2020年12月25日、ディズニープラス配信) 予告編→ 字幕版(Amazon)→ 吹替版(Amazon)→ 動画配信(ディズニープラス)→ 受賞スピーチ→ レビュー動画(ツッチ)→ |
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脚本賞 |
「プロミシング・ヤング・ウーマン」
(脚本家:エメラルド・フェネル) ![]() 受賞スピーチ→ レビューと脚本解説(シネコト)→ |
※歴代の脚本賞→ 一覧表の上部に戻る↑ |
脚色賞 |
「ファーザー」
(脚本家:クリストファー・ハンプトン、フロリアン・ゼレール) ![]() 受賞スピーチ→ 解説動画(シネコト)→ |
※歴代の脚色賞→ 一覧表の上部に戻る↑ |
国際映画賞 |
「アナザーラウンド」 (デンマーク) ![]() ※デンマークを代表するトマス・ヴィンターベア監督の作品。 酒の魔力にのめり込む男たちの物語。 主人公の高校教師が、同僚3人と「アルコール摂取によって人生を劇的に良くする」という理論の実践を試みる。 すると、冷え切った家族関係が改善し、授業も絶好調になった。男たちはさらなる効果を求め、強い酒に手を出す。 日本からは「朝が来る」(河瀬直美監督)が出品されたが、ノミネート候補作品(ショートリスト)に入らなかった。 (公開:2021年9月3日) 予告編→ 受賞スピーチ→ 町山ラジオ解説→ |
※歴代の国際映画賞→ 一覧表の上部に戻る↑ |
2020年の全部門の一覧は特集ページ→へ。
韓国映画「パラサイト 半地下の家族」が作品賞を受賞。英語以外の映画として史上初の快挙となりました。監督賞や脚本賞なども獲り、最多4冠に輝きました。
2020年 | ||
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部門 | 受賞 | ノミネート |
作品賞 |
「パラサイト 半地下の家族」
![]() 【配信:アマゾン】 監督:ポン・ジュノ 韓国映画としてはもちろん、英語以外の映画として史上初の作品賞に輝いた。まさに歴史的な快挙だった。 ポン・ジュノ監督は「母なる証明」「殺人の追憶」が世界で絶賛され、映画評論家や映画通の間では神的な存在ではあった。しかし、一般の米国人は知られておらず、本作の作品賞獲得を予想する声は少なかった。 しかし、本作は芸術性だけでなく、シンプルな娯楽性という点において傑出しており、エンタメ映画として幅広い層に熱烈に愛された。 この後、韓国音楽グループ「BTS」、韓国ドラマ「イカゲーム」などが世界を席巻し、コンテンツ大国としての存在感を発揮することとなった。 (公開:2020年1月10日) 説明ページ→ 予告編→ 動画配信(Amazon字幕版)→ 動画配信(Amazon吹替版)→ 授賞式の発表の瞬間(動画)→ |
※歴代の受賞作(作品賞)→ |
監督賞 |
ポン・ジュノ
「パラサイト 半地下の家族」 作品一覧→ 受賞スピーチ(動画)と日本語訳→ |
歴代の受賞者(監督賞)→ |
主演男優賞 |
ホアキン・フェニックス
「ジョーカー」 作品一覧→ ![]() |
※歴代の主演男優賞→ |
主演女優賞 |
レネー・ゼルウィガー
「ジュディ 虹の彼方に」 作品一覧→ ![]() レッドカーペット→ 受賞発表とスピーチ(動画)→ 17歳にして一躍スターダムに駆け上がるものの、47歳の死まで波乱の女優人生を送ったジュディの最期の日々と、起死回生を懸けたラスト・ステージの裏側を描く。ゼルウィガーは、圧倒的なパフォーマンスで全曲を自ら歌い上げた。さらに、女性としての苦悩も表現した。 |
※歴代の主演女優賞→ |
助演男優賞 |
ブラッド・ピット
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」 作品一覧→ ![]() |
※歴代の助演男優賞→ |
助演女優賞 |
ローラ・ダーン
「マリッジ・ストーリー」 作品一覧→ ![]() |
※歴代の助演女優賞→ |
長編アニメ賞 |
「トイ・ストーリー4」
字幕版(Amazon)→ 吹替版(Amazon)→ |
※歴代のアニメ賞→ |
国際映画賞(外国語映画賞) |
「パラサイト 半地下の家族」
(韓国) 公開:2020年1月10日 予告編→ 字幕版(Amazon)→ 吹替版(Amazon)→ ![]() |
※歴代の国際映画賞→ |
脚本賞 |
「パラサイト 半地下の家族」
ポン・ジュノ、ハン・ジンウォン |
※歴代の脚本賞→ |
脚色賞 | 「ジョジョ・ラビット」
タイカ・ワイティティ |
※歴代の脚色賞→ |
衣装賞 | 「ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語」
(ジャクリーン・デュラン) 解説動画(英語)→ |
※歴代の衣装賞→ |
| 2019 | 2018 | 2017 | 2016 | 2015 | 2014 | 2013 | 2012 | 2011 | 2010 |
「グリーンブック」が、最有力候補と見られていた「ROMA/ローマ」を破り、作品賞を獲得しました。日本で超大ヒットした「ボヘミアン・ラプソディ」は主演男優賞など最多4部門を獲得しました。
2019年 | ||
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部門 | 受賞 | ノミネート |
作品賞 | 「グリーンブック」
![]() 【配信:アマゾン】 監督:ピーター・ファレリー 黒人ピアニストと白人運転手の友情を描く。 実話に基づいた物語。心温まる内容。 時は1962年。 既にニューヨークを拠点に音楽界で大成功を収めていたシャーリーが、人種差別が悪質な米国南部へと演奏ツアーに向かう。 その専属運転手として、イタリア系の用心棒トニーが雇われる。 エリート教育を受けてきた知性派の黒人シャーリーと、 労働者階級の白人トニーのやり取りがコミカルに描写されている。 トニーの実の息子が50年の時を経て脚本を書いた。 ピーター・ファレリー監督は、「メリーに首ったけ」などコメディー映画で知られる。 いわゆるロードムービーであるとともに、クリスマス映画でもある。 ネットフリックスの白黒映画「ROMA/ローマ」との一騎打ちの展開。 事前予想ではローマが有力視されていた。 しかし、大衆的な面白味にあふれたグリーンブックが栄冠を手にした。 (公開:2019年3月1日) 説明ページ→ 予告編→ 動画配信(Amazon字幕版)→ 動画配信(Amazon吹替版)→ 受賞スピーチ→ |
歴代の受賞作→ |
監督賞 | アルフォンソ・キュアロン 「ROMA/ローマ」 作品一覧→ ![]() |
歴代の受賞者→ |
主演男優賞 | ラミ・マレック 「ボヘミアン・ラプソディ」 作品一覧→ ![]() 受賞スピーチ→ |
歴代の受賞者→ |
主演女優賞 | オリビア・コールマン 「女王陛下のお気に入り」 作品一覧→ ![]() 受賞スピーチ→ |
歴代の受賞者→ |
助演男優賞 | マハーシャラ・アリ 「グリーンブック」 作品一覧→ ![]() |
歴代の受賞者→ |
助演女優賞 | レジーナ・キング 「ビール・ストリートの恋人たち」 作品一覧→ ![]() |
歴代の受賞者→ |
長編アニメ賞 | 「スパイダーマン:スパイダーバース」 (公開:2019年3月8日) 予告編(字幕版、Amazon)→ 予告編(吹替版、Amazon)→ |
歴代の受賞作→ |
外国語映画賞 | 「ROMA/ローマ」 (メキシコ) (公開:2018年12月からNetflixで配信) 予告編→ Netflix→ アルフォンソ・キュアロン監督が、自身の少年期を投影して製作したNetflixオリジナルのヒューマンドラマ。中産階級の家で家政婦をする女性を通して、政治的混乱の渦中にあった1970年初頭のメキシコでの1年を描く。アカデミー賞では、外国語映画賞のほか、監督賞など計3部門を受賞した。主演は本作で女優デビューを果たしたヤリッツァ・アパリシオ。 |
歴代の受賞作→ |
脚本賞 | 「グリーンブック」 ピーター・ファレリー ニック・バレロンガ ブライアン・クリー 予告編→ |
歴代の受賞作→ |
脚色賞 | 「ブラック・クランズマン」 スパイク・リー デヴィッド・ラビノウィッツ ケヴィン・ウィルモット チャーリー・ワクテル 受賞スピーチ(動画)→ |
歴代の受賞作→ |
衣装デザイン賞 | 「ブラックパンサー」 (ルース・E・カーター) 解説動画(英語)→ |
歴代の受賞作→ |
長編ドキュメンタリー賞 | 「Free Solo(原題)」 (監督:エリザベス・チャイ・バサヒリー、ジミー・チン) 予告編(字幕なし)→ |
歴代の受賞作→ |
「シェイプ・オブ・ウォーター」と「スリー・ビルホード」の一騎打ちとなりました。前哨戦で熾烈な争いを展開していた2作品。オスカーでは、ダークな社会ドラマである「スリー・ビルホード」でなく、ゴージャスなファンタジー「シェイプ・オブ・ウォーター」に軍配が上がりました。
2018年 | ||
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部門 | 受賞 | ノミネート |
作品賞 |
「シェイプ・オブ・ウォーター」
![]() 【配信:アマゾン】 監督:ギレルモ・デル・トロ 半魚人と女性のラブロマンス映画。ファンタジーもの。美しいおとぎ話である。 「怪獣もの映画として初のオスカー作品賞」とも言われる。 ヒレやウロコのある生々しい半魚人。最初は恐ろしい怪人に見えるが、だんだんとイケメンに見えてくる。 ヒロインの女性は発声に障害があり、口がきけない。簡単な手話や音楽で、半魚人と心を通わせていく。 監督は、メキシコ人のギレルモ・デル・トロ(当時53歳)。 怪獣や特撮を愛するオタク系であり、親日派。 特殊メイクの助手として映画界に入った。 「パンズ・ラビリンス」(2006年)でアカデミー賞3部門を獲得した。 前哨戦では、社会派ドラマ「スリー・ビルボード」と勝利を二分していた。 オスカーでは、華やかさや視覚的な芸術性で上回るシェイプ・オブ・ウォーターが勝利した。 (日本公開:2018年3月1日) 説明ページ→ 予告編→ 動画配信(Amazon字幕版)→ 動画配信(Amazon吹替版)→ 受賞スピーチ→ |
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長編アニメ賞 | 「リメンバー・ミー」 |
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監督賞 | ギレルモ・デル・トロ (シェイプ・オブ・ウォーター) 作品一覧→ ![]() |
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主演男優賞 | ゲイリー・オールドマン (ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男) 作品一覧→ |
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主演女優賞 | フランシス・マクドーマンド (スリー・ビルボード) 作品一覧→ |
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助演男優賞 | サム・ロックウェル (スリー・ビルボード) 作品一覧→ |
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助演女優賞 | アリソン・ジャニー (アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル) 作品一覧→ |
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脚本賞 |
「ゲット・アウト」 (ジョーダン・ピール) 予告編(Amazon)→ |
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脚色賞 | 「君の名前で僕を呼んで」
(ジェームズ・アイボリー) 予告編(Amazon)→ |
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外国語映画賞 | 「ナチュラルウーマン」 (チリ) 予告編(Amazonビデオ字幕版)→ |
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長編ドキュメンタリー賞 | 「イカロス」 Netflix→ 予告編→ |
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衣装デザイン賞 | 「ファントム・スレッド」 (マーク・ブリッジス) 予告編(Amazon)→ |
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メイクアップ&ヘアスタイリング賞 | 「ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」 (辻一弘、デヴィッド・マリノフスキ、ルーシー・シビック) |
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ハリウッド的な華々しさに満ちた傑作ミュージカル「ラ・ラ・ランド」が作品賞の最有力候補と見られていました。 ただ、黒人男性の半生記「ムーンライト」も、映画評論家から絶大な支持を受けており、勢いがありました。 結果は、骨太で時代性を濃く反映させたムーンライトの勝利となりました。ムーンライトの製作費は1.5億ドルで、ラ・ラ・ランドの20分の1。 製作・配給は、新興の独立系「A24」。米国映画界のダイナミズムを示す歴史的な勝利となりました。
2017年 | ||
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部門 | 受賞 | ノミネート |
作品賞 | 「ムーンライト」
![]() 【配信:配信:アマゾン 監督:バリー・ジェンキンズ 製作費1.5億円という小規模予算。 正真正銘のインディー映画である。 主人公はゲイの黒人。 いじめ、差別、貧困に直面しながら生きる姿が、静かな語り口で描かれる。 子供時代、高校時代、大人時代の3部に分かれている。 美しい映像と音楽とともに、主人公の内面へ引き込む力が、高い評価を得た。 黒人のバリー・ジェンキンス監督は37歳。本作が長編2作目となった。 登場人物もほとんどが黒人。 このうち、麻薬の売人を演じるマハーシャラ・アリが助演男優賞を受賞した。 配給は、質の高いインディー映画で有名なアメリカの「A24」。 製作は、ブラッド・ピットが経営する「プランB」とA24が共同で手がけた。 事前予想では、ミュージカル映画「ラ・ラ・ランド」が最有力との声が圧倒的に多かった。 とはいえ、批評家からの評価は「ムーンライト」のほうが、やや上だった。 両作品とも、歴史に残る傑作として語り継がれている。 <受賞発表のハプニング映像> ▲1回タップして、数秒待ってからもう1回タップすると再生スタート 予告編→ 動画配信(Amazon字幕版)→ 動画配信(Amazon吹替版)→ 受賞発表(間違えハプニング付き)→ 宇多丸の解説→ 説明ページ→ |
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長編アニメ賞 | 「ズートピア」 予告編(Amazonビデオ字幕版)→ 吹替版(Amazonビデオ)→ |
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監督賞 | デミアン・チャゼル (ラ・ラ・ランド) オリジナルの曲と脚本で、廃れつつあった古典ミュージカルのスタイルを復活させた。 学生時代から構想を温めていたという。当時32歳。史上最年少の受賞となった。 |
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主演男優賞 | ケイシー・アフレック (マンチェスター・バイ・ザ・シー) |
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主演女優賞 | エマ・ストーン (ラ・ラ・ランド) |
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助演男優賞 | マハーシャラ・アリ (ムーンライト) |
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助演女優賞 | ビオラ・デイビス (フェンス) |
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脚本賞 | 「マンチェスター・バイ・ザ・シー」 (ケネス・ロナーガン) |
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脚色賞 | 「ムーンライト」 (バリー・ジェンキンス、タレル・アルビン・マクレイニー) |
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外国語映画賞 | 「セールスマン」 (イラン) 予告編(Amazonビデオ字幕版)→ |
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長編ドキュメンタリー賞 | 「O.J.:メイド・イン・アメリカ」 (監督:エズラ・エデルマン) 予告編(字幕なし)→ |
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衣装デザイン賞 | 「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」 (コリーン・アトウッド) Netflix→ |
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豊作の年でした。作品賞は「スポットライト」「レヴェナント」「マネー・ショート」による三つ巴の争い。さらに「マッドマックス」「オデッセイ」も強力な候補でした。
前哨戦のPGAではマネー・ショートが勝ち、ゴールデングローブ賞ではレヴェナントが勝利。
有力紙LAタイムズはマネー・ショートを予想していました。
結局、大混戦を制したのは「スポットライト」でした。社会的なインパクトの大きさがアカデミー会員に幅広く評価されたと見られます。脚本賞とのわずか2部門での受賞だったことが、この年の豊作ぶりを物語っています。
そして何といってもレオナルド・ディカプリオ(レヴェナント)がついにオスカーを獲得した年として記憶されています。
2016年 | ||
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部門 | 受賞 | ノミネート |
作品賞 | 「スポットライト 世紀のスクープ」
![]() 【配信:アマゾン】 監督:トーマス・マッカーシー 米国のキリスト教会の聖職者による大規模な性的虐待を描いた。 事件をスクープした新聞社が舞台。 新聞記者たちの粘り強さが心を打つ。 現実の社会問題に対して、奇をてらずにまっすぐに取り組んだ王道の秀作として評価された。 説明ページ→ 予告編→ 動画配信(Amazon字幕版)→ 動画配信(Amazon吹替版)→ 動画配信(Netflix)→ 受賞スピーチ→ |
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監督賞 | アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ (レヴェナント 蘇えりし者) |
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主演男優賞 | レオナルド・ディカプリオ (レヴェナント 蘇えりし者) |
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主演女優賞 | ブリー・ラーソン (ルーム) |
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助演男優賞 | マーク・ライランス (ブリッジ・オブ・スパイ) |
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助演女優賞 | アリシア・ヴィキャンデル (リリーのすべて) |
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脚本賞 | スポットライト 世紀のスクープ (ジョシュ・シンガー、トム・マッカーシー) |
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脚色賞 | マネー・ショート 華麗なる大逆転 (チャールズ・ランドルフ、アダム・マッケイ) |
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衣装デザイン賞 | マッドマックス 怒りのデス・ロード (ジェニー・ビーバン) |
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アニメ映画賞(長編) | 「インサイド・ヘッド」 予告編(Amazonビデオ字幕版)→ Amazonビデオ吹替版→ |
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外国語映画賞 | 「サウルの息子」 (ハンガリー) 予告編(Amazonビデオ字幕版)→ |
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最多9部門でノミネートされたアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督のダークコメディー「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」が作品賞を獲得した。
前年の「ゼロ・グラビティ」のアルフォンソ・キュアロンに続くメキシコ出身監督の躍進となった。
バードマンに継ぐ有力候補と見られていた「6才のボクが、大人になるまで」は、助演女優賞のみにとどまった。同じキャストが演じる家族の日常を12年間にわたって撮り重ねた秀作で、映画評論家の評価ではバードマンを上回っていた。
長編アニ賞にノミネートされたスタジオジブリの高畑勲監督(当時79歳)の「かぐや姫の物語」は受賞を逃した。
2015年 | ||
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部門 | 受賞 | ノミネート |
作品賞 | 「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」
![]() 【配信:アマゾン 監督:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ 「バードマン」対「6才のボクが、大人になるまで」の一騎打ちと見られた。 過去の名作へのオマージュやハリウッドの内輪ネタがふんだんに盛り込まれたバードマンが勝利した。 バードマンは作り手の遊び心と挑戦があふれた実験的な作品。物語も、映像も、一筋縄ではいかない。 カット割りがなく、全編が一場面のような長回しの撮影。 そうかと思うと突然怪獣が出たり空を飛んだりのファンタジー。妄想と現実がない交ぜになっている。 かつて鳥人のヒーロー映画「バードマン」の主演でスターになり、その後落ちぶれた俳優が、ブロードウェーの舞台劇で一発逆転を夢見る。 説明ページ→ 予告編→ 動画配信(Amazon字幕版)→ 動画配信(Amazon吹替版)→ 受賞スピーチ→ |
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監督賞 | アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ (バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)) |
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主演男優賞 | エディ・レッドメイン (博士と彼女のセオリー) |
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主演女優賞 | ジュリアン・ムーア (アリスのままで) |
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助演男優賞 | J・K・シモンズ (セッション) |
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助演女優賞 | パトリシア・アークエット (6才のボクが、大人になるまで。) |
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脚本賞 | バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡) (アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ、 ニコラス・ヒアコボーネ、アレクサンダー・ディネラリス・Jr、アルマンド・ボー) |
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脚色賞 | イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密 (グラハム・ムーア) |
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衣装デザイン賞 | グランド・ブダペスト・ホテル (ウェス・アンダーソン) |
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アニメ映画賞(長編) | 「ベイマックス」 予告編(Amazonビデオ字幕版)→ Amazonビデオ吹替版→ |
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外国語映画賞 | イーダ (ポーランド・デンマーク) |
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「それでも夜は明ける」が作品賞など3部門を受賞した。米国の奴隷制度を題材に、黒人男性の壮絶な体験を映画化した。
スティーブ・マックイーン監督(当時44歳)は、黒人監督として初の作品賞を獲得。
プロデューサーを務めたブラッド・ピット(当時50歳)も初めてオスカーを手にした。
「ウルフ・オブ・ウォールストリート」で主演男優賞候補となり、アカデミー賞4度目のノミネートとなったレオナルド・ディカプリオ(当時39歳)は、またも受賞を果たせなかった。
長編アニメ賞にノミネートされていたジブリの宮崎駿監督(当時73歳)による「風立ちぬ」は受賞を逃した。
短編アニメ賞の候補だった森田修平監督の「九十九」も受賞ならず。
2014年 | ||
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部門 | 受賞 | ノミネート |
作品賞 | 「それでも夜は明ける」
![]() 【配信:アマゾン 監督:スティーヴ・マックイーン 奴隷制度の冷酷さを、誠実に描いた歴史物語。 奴隷の輸入が禁止された後のアメリカにおいて、 米国内で自由に暮らす黒人を誘拐し、強制的に奴隷にしてしまう事件が多発した。 その被害者の一人の手記に基づく実話である。 監督スティーヴ・マックイーンはアフリカ系イギリス人。 黒人監督として史上初のアカデミー賞作品賞を受賞した。 SF映画の傑作「ゼロ・グラビティ」をおさえ、堂々の受賞。 予告編→ 動画配信(Amazon字幕版)→ 動画配信(Amazon吹替版)→ 動画配信(Netflix)→ 受賞スピーチ→ 説明ページ→ |
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監督賞 | アルフォンソ・キュアロン (ゼロ・グラビティ) |
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主演男優賞 | マシュー・マコノヒー (ダラス・バイヤーズクラブ) |
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主演女優賞 | ケイト・ブランシェット (ブルージャスミン) |
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助演男優賞 | ジャレッド・レト (ダラス・バイヤーズクラブ) |
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助演女優賞 | ルピタ・ニョンゴ (それでも夜は明ける) |
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脚本賞 | her/世界でひとつの彼女 (スパイク・ジョーンズ) |
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脚色賞 | それでも夜は明ける (ジョン・リドリー) |
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衣装デザイン賞 | 華麗なるギャツビー (キャサリン・マーティン) |
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アニメ映画賞(長編) | 「アナと雪の女王」 予告編(Amazonビデオ字幕版)→ Amazonビデオ吹替版→ |
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外国語映画賞 | 追憶のローマ (イタリア) |
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下馬評では、リンカーン大統領の伝記映画「リンカーン」(スピルバーグ監督)が最有力と予想されていた。授賞式で作品賞の発表者を務めたのは、現職オバマ大統領のミシェル・オバマ夫人。
ホワイトハウスからのライブ中継で出演だった。奴隷解放宣言を行い、歴史上最も偉大な大統領と評価されているリンカーンの映画が受賞すれば、見事な演出となるところだった。しかし、受賞したのはアルゴだった。
ウサマ・ビンラディン容疑者殺害の真相に迫り、捕虜虐待の場面が波紋を呼んだ「ゼロ・ダーク・サーティ」は音響編集賞にとどまった。
2013年 | ||
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部門 | 受賞 | ノミネート |
作品賞 | 「アルゴ」
![]() 【配信:アマゾン】 監督:ベン・アフレック 実話をベースにしたサスペンス劇。 1979年に起きたイランの米大使館人質事件で、大使館員6人がイラン国内に取り残された。 CIAは、ハリウッドの映画人が協力して、6人を救出する計画を立てる。 映画のロケハンを装って人命を救おうとする「ハリウッド礼賛」的な側面がある。 これが受賞の決め手となったと見られている。 正体がばれないかスリリングで、ドラマに緊張感がある。 監督賞にノミネートされなかった映画が作品賞を受賞するのは、1990年の「ドライビングMissデイジー」以来。 予告編→ 動画配信(Amazon字幕版)→ 動画配信(Amazon吹替版)→ 受賞スピーチ→ 説明ページ→ |
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監督賞 | アン・リー (ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日) |
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主演男優賞 | ダニエル・デイ・ルイス (リンカーン) |
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主演女優賞 | ジェニファー・ローレンス (世界にひとつのプレイブック) |
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助演男優賞 | クリストファー・ヴァルツ (ジャンゴ 繋がれざる者) |
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助演女優賞 | アン・ハサウェイ (レ・ミゼラブル) |
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脚本賞 | ジャンゴ 繋がれざる者 (クエンティン・タランティーノ) |
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脚色賞 | アルゴ (クリス・テリオ) |
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衣装デザイン賞 | アンナ・カレーニナ (ジャクリーン・デュラン) |
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アニメ映画賞(長編) | 「メリダとおそろしの森」 予告編(Amazonビデオ字幕版)→ 吹替版(Amazonビデオ)→ |
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外国語映画賞 | 愛、アムール (オーストリア) |
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10部門で候補だった白黒・無声映画「アーティスト」が、作品、監督、主演男優など主要5部門を制した。無声映画(サイレント映画)の作品賞は第1回の「つばさ」以来、83年ぶり。フランス映画としても初受賞となった。最多11部門ノミネートの3Dファンタジー「ヒューゴの不思議な発明」との対決となったが、ハリウッドや映画草創期への愛に満ちた作風が支持された。
主演女優賞は「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」のメリル・ストリープ(当時62歳)で、助演女優賞を含め3度目のオスカー。「人生はビギナーズ」で助演男優賞のクリストファー・プラマーは82歳で、演技賞の最高齢記録を更新した。
東日本大震災の被災地の宮城県気仙沼市などで撮影され、短編ドキュメンタリー賞候補だった米作品「津波そして桜」は受賞を逃した。
2012年 | ||
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部門 | 受賞 | ノミネート |
作品賞 | 「アーティスト」
![]() 【配信:アマゾン 監督:ミシェル・アザナビシウス 無声映画。かつ白黒映画。 ハリウッド映画についての映画であり、全般にわたって映画愛が満ちている。 アカデミー会員は大喜び。 3D全盛の時代に、映画様式の原点に戻ったシンプルさが感動を呼んだ。 作品賞、監督賞、主演男優賞など、主要5部門を制した。 1920年代後半から30年代にかけて、無声映画(サイレント)から発声映画(トーキー)への過渡期のハリウッドが舞台となっている。 サイレント時代の終わりとともに、落ちぶれてゆくスター男優が主人公。 人気上昇中の新人女優と心を寄せ合う。 監督は45歳のフランス人、ミシェル・アザナビシウス。 出演者もフランス人たち。 予告編→ 動画配信(Amazon字幕版)→ 受賞スピーチ→ 説明ページ→ |
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監督賞 | ミシェル・アザナヴィシウス (アーティスト) |
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主演男優賞 | ジャン・デュジャルダン (アーティスト) |
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主演女優賞 | メリル・ストリープ (マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙) |
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助演男優賞 | クリストファー・プラマー (人生はビギナーズ) |
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助演女優賞 | オクタヴィア・スペンサー (ヘルプ~心がつなぐストーリー~) |
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脚本賞 | ミッドナイト・イン・パリ (ウッディ・アレン) |
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脚色賞 | ファミリー・ツリー (アレクサンダー・ペイン、ナット・ファクソン、ジム・ラッシュ) |
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アニメ映画賞(長編) | 「ランゴ」 予告編(Amazonビデオ字幕版)→ 吹替版(Amazonビデオ)→ |
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外国語映画賞 | 別離 (イラン) |
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吃音(きつおん)のジョージ6世の王位即位を描いた「英国王のスピーチ」が4部門を受賞した。作品賞、監督賞(トム・フーパー)、主演男優賞(コリン・ファース)、脚本賞という主要部門のみでの4冠だった。 一方、「ソーシャル・ネットワーク」は脚色賞、編集賞、作曲賞の3部門での受賞となった。Facebook(フェイスブック)創設者を描いた傑作だったが、作品賞と監督賞を逃した。 また、俳優・渡辺謙(当時51歳)が出演したSF大作「インセプション」(クリストファー・ノーラン監督)は4部門でオスカーを獲得。英国王のスピーチと並ぶ最多タイの受賞数となった。ただし、撮影賞などの技術系部門のみだった。
2011年 | ||
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部門 | 受賞 | ノミネート |
作品賞 | 「英国王のスピーチ」
![]() 【配信:アマゾン 監督:トム・フーパー 内気で演説が苦手なイギリス国王が、歴史を左右するような重大なスピーチに臨むまでの実話を描いた。 感動的な歴史もの。 この年の作品賞争いは、本作と「ソーシャル・ネットワーク」との一騎打ちとなった。 ソーシャル・ネットワークはFacebookの創業をテーマにした意欲作。 新しい時代の空気をつかみ、斬新な映像で表現。年月を経ても色あせない普遍的な娯楽映画として、 その後も讃えられ続けた。 21世紀で最高の名作の一つとも言われる。 一方で、「英国王のスピーチ」は、それほど高い評価は得ていない。 この年の賞レースでも前哨戦の中盤まではソーシャル・ネットワークが優勢だった。 しかし、オスカー直前にタイムリーに現れた英国王のスピーチが猛追。 結局、王室ものゆえの格式が漂い、シニア層の共感も得やすい英国王のスピーチに軍配が上がった。 当時、絶頂期にあった大物プロデューサー、ハービー・ワインスタイン(後にセクハラ事件で業界追放)による巧妙なオスカー・キャンペーンも、英国王のスピーチに有利に働いたようだ。 予告編→ 動画配信(Amazon字幕版)→ 動画配信(Amazon吹替版)→ 動画配信(Netflix)→ 受賞スピーチ→ 説明ページ→ |
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監督賞 | トム・フーパー (英国王のスピーチ) |
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主演男優賞 | コリン・ファース (英国王のスピーチ) |
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主演女優賞 | ナタリー・ポートマン (ブラック・スワン) |
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助演男優賞 | クリスチャン・ベール (ザ・ファイター) |
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助演女優賞 | メリッサ・レオ (ザ・ファイター) |
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脚本賞 | 英国王のスピーチ (デビッド・サイドラー) |
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脚色賞 | ソーシャル・ネットワーク (アーロン・ソーキン) |
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アニメ映画賞(長編) | 「トイ・ストーリー3」 予告編(Amazonビデオ字幕版)→ 吹替版(Amazonビデオ)→ |
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外国語映画賞 | 未来を生きる君たちへ (デンマーク) |
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イラク戦争の爆弾処理兵をリアルに描いた「ハート・ロッカー」が、作品賞、監督賞、脚本賞、編集賞、音響編集賞、録音賞の6冠を獲得した。このうちキャスリン・ビグロー監督が受賞した監督賞は、女性としての史上初めての受賞だった。3D映画に革命を起こし、興行収入の世界記録を塗り替えたSF映画「アバター」は、美術賞、視覚効果賞、撮影賞の3冠だった。
和歌山県太地町のイルカ漁を扱った「ザ・コーヴ」が長編ドキュメンタリー賞を受賞した。
2010年 | ||
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部門 | 受賞 | ノミネート |
作品賞 | 「ハート・ロッカー」
![]() 【配信:アマゾン 監督:キャスリン・ビグロー 米国の対イラク戦争の最前線で爆弾を処理する兵士たちの人間ドラマ。 いつ命を失ってもおかしくない日々を送る爆弾処理員の緊迫した姿と心理を描く。ドキュメンタリーと間違えそうなリアリティーが話題となった。 キャスリン・ビグロー監督は、女性として初めてとなる監督賞も獲得した。計6冠。 ビグロー監督の元夫であるジェームス・キャメロン監督の超大ヒット作「アバター」との対決が注目された。 前哨戦では、ゴールデン・グローブ賞で「アバター」に敗れた。しかし、より重要度が高いPGA(全米プロデューサー組合賞)とクリティクス・チョイス賞で勝利していた。 ハート・ロッカーは製作費がアバターの約16分1の15億円。世界興行収入も約54分の1の48億円だったが、賞レースではハート・ロッカーに軍配が上がった。 予告編→ 動画配信(Amazon字幕版)→ 受賞スピーチ→ 説明ページ→ |
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監督賞 | キャスリン・ビグロー (ハート・ロッカー) |
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主演男優賞 | ジェフ・ブリッジス (クレイジー・ハート) |
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主演女優賞 | サンドラ・ブロック (しあわせの隠れ場所) |
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助演男優賞 | クリストフ・ヴァルツ (イングロリアス・バスターズ) |
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助演女優賞 | モニーク (プレシャス) |
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脚本賞 | ハート・ロッカー (マーク・ボール) |
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脚色賞 | プレシャス (ジェフリー・フレッチャー) |
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アニメ映画賞(長編) | 「カールじいさんの空飛ぶ家」 予告編(Amazonビデオ字幕版)→ 吹替版(Amazonビデオ)→ |
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外国語映画賞 | 瞳の奥の秘密 (アルゼンチン) |
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| 2009 | 2008 | 2007 | 2006 | 2005 | 2004 | 2003 | 2002 | 2001 | 2000 |
2009年 | ||
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部門 | 受賞 | ノミネート |
作品賞 | 「スラムドッグ$ミリオネア」
![]() 【配信:アマゾン 監督:ダニー・ボイル インドを舞台にしたドラマ。舞台はインドの貧困街。言語の3分の1はヒンディー語だ。出演者の大半は、現地のスラムでスカウトされた。アメリカ資本が入っていない映画の作品賞受賞は「ラストエンペラー」以来、21年ぶりだった。監督は「トレインスポッティング」などを撮った英国人ダニー・ボイル。 物語の舞台はテレビのクイズ番組「クイズ$ミリオネア」。あと1問正解すれば、番組史上初のミリオネア(億万長者)になれるという少年が主人公。 収録スタジオ、警察での取り調べ、そして少年の生い立ちを交互に織り交ぜる。単なるサクセスストーリーに終わらず、インドの貧困層問題を浮き彫りにする。 作品賞のほか、監督賞など最多8部門に輝いた。 予告編→ 動画配信(Amazon字幕版)→ 動画配信(Amazon吹替版)→ 動画配信(Netflix)→ 受賞スピーチ→ 説明ページ→ |
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監督賞 | ダニー・ボイル (スラムドッグ$ミリオネア) |
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主演男優賞 | ショーン・ペン (ミルク) |
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主演女優賞 | ケイト・ウィンスレット (愛を読むひと) |
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助演男優賞 | ヒース・レジャー (ダークナイト) |
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助演女優賞 | ペネロペ・クルス (それでも恋するバルセロナ) |
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脚本賞 | ミルク (ダスティン・ランス・ブラック) |
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脚色賞 | スラムドッグ$ミリオネア (サイモン・ボーファイ) |
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アニメ映画賞(長編) | 「ウォーリー」 予告編(Amazonビデオ字幕版)→ 吹替版(Amazonビデオ)→ |
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外国語映画賞 | おくりびと (日本) |
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2023年→ | 2022年→ | 2020年代 | 2010年代 | 2000年代 | 1990年代 | 1980年代 | 1970年代 | 1960年代 | 1950年代 | 1940年代 | 1930年代 | 作品賞(歴代)→ | ページの先頭↑ |
2008年 | ||
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部門 | 受賞 | ノミネート |
作品賞 | 「ノーカントリー」
![]() 【配信:アマゾン】 監督:ジョエル・コーエン&イーサン・コーエン 作品賞、監督賞、助演男優賞、脚色賞のオスカー4冠に輝いた。 衝撃の犯罪サスペンス。 悪役の殺し屋は冷酷無比。「映画史上、最も恐ろしいキャラクター」と評される。 この役で助演男優賞を受賞したハビエル・ベルデムの怪演が強烈。 アメリカとメキシコの国境地帯で、麻薬取引の大金をめぐる惨劇が起きる。 コ―マック・マッカーシーの小説「血と暴力の国」を、「ファーゴ」のコーエン兄弟が映画化した。 予告編→ 動画配信(Amazon字幕版)→ 動画配信(Amazon吹替版)→ 受賞スピーチ→ 説明ページ→ |
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監督賞 | ジョエル・コーエン&イーサン・コーエン (ノーカントリー) |
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主演男優賞 | ダニエル・デイ=ルイス (ゼア・ウィル・ビー・ブラッド) |
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主演女優賞 | マリオン・コティヤール (エディット・ピアフ~愛の讃歌~) |
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助演男優賞 | ハビエル・バルデム (ノーカントリー) |
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助演女優賞 | ティルダ・スウィントン (フィクサー) |
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脚本賞 | JUNO/ジュノ (ディアブロ・コーディ) |
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脚色賞 | ノーカントリー (ジョエル・コーエン&イーサン・コーエン) |
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アニメ映画賞(長編) | 「レミーのおいしいレストラン」 予告編(Amazonビデオ字幕版)→ 吹替版(Amazonビデオ)→ |
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外国語映画賞 | ヒトラーの贋札 (オーストリア) |
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2007年 | ||
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部門 | 受賞 | ノミネート |
作品賞 | 「ディパーテッド」
![]() 【配信:アマゾン 監督:マーティン・スコセッシ マフィアに潜入した捜査官と警察に潜入したマフィアの攻防を描く。香港映画「インファナル・アフェア」シリーズのリメーク。 州警察が犯罪組織と戦いを繰り広げるボストン南部が舞台。秘密捜査官ビリー(ディカプリオ)は、コステロ(ニコルソン)が仕切る犯罪組織への潜入捜査を命じられる。ビリーがコステロの信頼を得る一方で、クールな犯罪者コリン(デイモン)はコステロの内通者として警察に潜入し、特別捜査課で出世する。やがて2人は正体が暴かれる危機に直面する。 ブラッド・ピットがプロデューサーの一人として参加した。 香港映画「インファナル・アフェア」にハリウッドでいち早く注目し、映画化権を手にした。しかし、役柄などの問題で出演はせず、裏方に徹した。 予告編→ 動画配信(Amazon字幕版)→ 受賞スピーチ→ 説明ページ→ |
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監督賞 | マーティン・スコセッシ (ディパーテッド) |
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主演男優賞 | フォレスト・ウィテカー (ラストキング・オブ・スコットランド) |
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主演女優賞 | ヘレン・ミレン (クィーン) |
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助演男優賞 | アラン・アーキン (リトル・ミス・サンシャイン) |
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助演女優賞 | ジェニファー・ハドソン (ドリームガールズ) |
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脚本賞 | リトル・ミス・サンシャイン (マイケル・アーント) |
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脚色賞 | ディパーテッド (ウィリアム・モナハン) |
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アニメ映画賞(長編) | 「ハッピー フィート」 予告編(Amazonビデオ字幕版)→ 吹替版(Amazonビデオ)→ |
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外国語映画賞 | 善き人のためのソナタ (ドイツ) |
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2006年 | ||
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部門 | 受賞 | ノミネート |
作品賞 | 「クラッシュ」
![]() 【配信:アマゾン 監督:ポール・ハギス 人種間に横たわる差別感情を描いた群像劇。さまざまな人種が交わることなく暮らす大都会ロサンゼルスの日常風景を切り取った。 ポール・ハギス監督の初監督作 前哨戦で圧勝し、大本命と予想されていた「ブロークバック・マウンテン」を破り、世界を驚かせた。 予告編→ 動画配信(Amazon字幕版)→ 受賞スピーチ→ 説明ページ→ |
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監督賞 | アン・リー (ブロークバック・マウンテン) |
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主演男優賞 | フィリップ・シーモア・ホフマン (カポーティ) |
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主演女優賞 | リース・ウィザースプーン (ウォーク・ザ・ライン/君につづく道) |
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助演男優賞 | ジョージ・クルーニー (シリアナ) |
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助演女優賞 | レイチェル・ワイズ (ナイロビの蜂) |
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脚本賞 | クラッシュ (ポール・ハギス、ボビー・モレスコ) |
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脚色賞 | ブロークバック・マウンテン (ラリー・マクマートリー、ダイアナ・オサナ) |
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アニメ映画賞(長編) | 「ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!」 Netflix→ |
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外国語映画賞 | ツォツィ (南アフリカ) |
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2023年→ | 2022年→ | 2020年代 | 2010年代 | 2000年代 | 1990年代 | 1980年代 | 1970年代 | 1960年代 | 1950年代 | 1940年代 | 1930年代 | 作品賞(歴代)→ | ページの先頭↑ |
2005年 | ||
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部門 | 受賞 | ノミネート |
作品賞 | 「ミリオン・ダラー・ベイビー」
![]() 【配信:アマゾン 監督:クリント・イーストウッド 老いたボクシング・トレーナー、フランキーのジムに入門を希望する31歳の女性マギー。最初は断わるもののやがて才能を認め指導するようになる。イーストウッド監督・主演のヒューマン・ドラマで、アカデミー賞では作品・監督・主演女優・助演男優賞を受賞。 説明ページ→ 予告編→ 動画配信(Amazon字幕版)→ 受賞スピーチ→ |
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監督賞 | クリント・イーストウッド (ミリオン・ダラー・ベイビー) |
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主演男優賞 | ジェイミー・フォックス (Ray/レイ) |
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主演女優賞 | ヒラリー・スワンクス (ミリオン・ダラー・ベイビー) |
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助演男優賞 | モーガン・フリーマン (ミリオン・ダラー・ベイビー) |
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助演女優賞 | ケイト・ブランシェット (アビエイター) |
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脚本賞 | エターナル・サンシャイン (チャーリー・カウフマン、ミシェル・ゴンドリー、ピエール・ビスマス) |
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脚色賞 | サイドウェイ (アレクサンダー・ペイン、ジム・テイラー) |
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アニメ映画賞(長編) | 「Mr.インクレディブル」 予告編(Amazonビデオ字幕版)→ 吹替版(Amazonビデオ)→ |
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外国語映画賞 | 海を飛ぶ夢 (スペイン) |
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2004年 | ||
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部門 | 受賞 | ノミネート |
作品賞 | 「ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還」
![]() 【配信:アマゾン 監督:ピーター・ジャクソン ノミネートされた11部門ですべて受賞するという快挙を成し遂げた。 さらに11部門受賞は『ベン・ハー』『タイタニック』と並ぶ、最多受賞のタイ記録となった。 トールキン原作の冒険ファンタジー『指輪物語』をピーター・ジャクソン監督が三作まとめて映画化した。総製作費は340億円。第一部『ロード・オブ・ザ・リング』と第二部『二つの塔』は世界中で大ヒット。第三部『王の帰還』は、それらを上回る収入と評価を得た。 スケール感がひたすら大きい。 最新の撮影技術や特殊効果を駆使。前作以上に迫力を増した驚異的な映像となった。 前二作よりも、各登場人物の内面を深く描いた。戦いの経験がないのに勇気を振り絞って剣を取るフロドの仲間たち。権力のためではなく、平和のために王として母国への帰還を決意するゴンドールの王の子孫アラゴルン。彼らの姿が物語に厚みを与える。 3時間23分の超大作 予告編→ 動画配信(Amazon字幕版)→ 動画配信(Amazon吹替版)→ 受賞スピーチ→ 説明ページ→ |
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監督賞 | ピーター・ジャクソン (ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還) |
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主演男優賞 | ショーン・ペン (ミスティック・リバー) |
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主演女優賞 | シャーリズ・セロン (モンスター) |
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助演男優賞 | ティム・ロビンス (ミスティック・リバー) |
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助演女優賞 | レネー・ゼルウェガー (コールド マウンテン) |
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脚本賞 | ロスト・イン・トランスレーション (ソフィア・コッポラ) |
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脚色賞 | ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還 (ピーター・ジャクソン、フィリッパ・ボウエン、フラン・ウォルシュ) |
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アニメ映画賞(長編) | 「ファインディング・ニモ」
予告編(Amazonビデオ字幕版)→ 吹替版(Amazonビデオ)→ |
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外国語映画賞 | みなさん、さようなら (カナダ) |
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2023年→ | 2022年→ | 2020年代 | 2010年代 | 2000年代 | 1990年代 | 1980年代 | 1970年代 | 1960年代 | 1950年代 | 1940年代 | 1930年代 | 作品賞(歴代)→ | ページの先頭↑ |
最多受賞はミュージカル「シカゴ」(監督ロブ・マーシャル)で、作品賞など6冠を獲得しました。ミュージカル映画が作品賞に輝いたのは、「オリバー!」以来34年ぶりでした。
一方、ディカプリオ主演の「ギャング・オブ・ニューヨーク」は作品、監督のほか、ダニエル・デイ・ルイス(当時45歳)の主演男優など10部門にノミネートされていましたが、無冠に終わりました。
宮崎駿監督のジブリ映画「千と千尋の神隠し」が長編アニメーション賞に輝きました。2002年2月に世界3大映画祭の1つ、ベルリン国際映画祭でアニメ映画として史上初のグランプリを獲得。以降もニューヨーク批評家協会賞など全米の各映画賞のアニメ部門を総なめにしてきました。
アニメ賞の他のノミネート作品は3000館規模。「千と千尋の神隠し」は2002年9月の北米公開時は最大時でも151館でした。それでもディズニーアニメにもなかった奥の深い、作品の質の高さが見た者に衝撃を与えました。アカデミー受賞で米国800館の拡大公開が決まりました。
授賞式の3日前の2003年3月23日に米国がイラク戦争を始めたばかりでした。授賞式では当時のブッシュ大統領を批判する発言が相次ぎました。米銃社会を痛烈に批判した「ボウリング・フォー・コロンバイン」で長編ドキュメンタリー賞を獲得したマイケル・ムーア監督(当時48歳)は壇上のスピーチで「虚構の選挙で選ばれた虚構の大統領が、ニセの理由で戦争を始めました。ブッシュ大統領、我々はこの戦争に断固反対する。恥を知れ」と言い放ちました。
2003年 | ||
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部門 | 受賞 | ノミネート |
作品賞 | 「シカゴ」
![]() 【配信:アマゾン】 監督:ロブ・マーシャル 傑作ミュージカル。1920年代のシカゴで、愛人を殺したスターの卵(レネー・ゼルウィガー)が、スキャンダルを逆手に取ってのし上がる。キャサリン・ゼタ・ジョーンズが助演女優賞を受賞した。 予告編→ 動画配信(Amazon字幕版)→ 動画配信(Amazon吹替版)→ 受賞スピーチ→ 説明ページ→ |
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監督賞 | ロマン・ポランスキー (戦場のピアニスト) |
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主演男優賞 | エイドリアン・ブロディ (戦場のピアニスト) |
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主演女優賞 | ニコール・キッドマン (めぐりあう時間たち) |
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助演男優賞 | クリス・クーパー (アダプテーション) |
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助演女優賞 | キャサリン・ゼタ=ジョーンズ (シカゴ) |
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脚本賞 | トーク・トゥ・ハー (ペドロ・アルモドヴァル) |
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脚色賞 | 戦場のピアニスト (ロナルド・ハーウッド) |
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アニメ映画賞(長編) | 「千と千尋の神隠し」 Tsutaya→ |
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外国語映画賞 | 名もなきアフリカの地で (ドイツ) |
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2023年→ | 2022年→ | 2020年代 | 2010年代 | 2000年代 | 1990年代 | 1980年代 | 1970年代 | 1960年代 | 1950年代 | 1940年代 | 1930年代 | 作品賞(歴代)→ | ページの先頭↑ |
2002年 | ||
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部門 | 受賞 | ノミネート |
作品賞 | 「ビューティフル・マインド」
![]() 【配信:アマゾン】 監督:ロン・ハワード ノーベル賞学者が陥った悲劇をもとに描くヒューマンドラマ。13部門ノミネートのファンタジー大作「ロード・オブ・ザ・リング」をおさえ、堂々の受賞。 主人公は天才数学者。幻覚症状を抱える。前年に「グラディエーター」で主演男優賞を獲得したラッセル・クロウが主演。 予告編→ 動画配信(Amazon字幕版)→ 動画配信(Amazon吹替版)→ 受賞スピーチ→ 説明ページ→ |
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監督賞 | ロン・ハワード (ビューティフル・マインド) |
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主演男優賞 | デンゼル・ワシントン (トレーニング デイ) |
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主演女優賞 | ハル・ベリー (チョコレート) |
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助演男優賞 | ジム・ブロードベント (アイリス) |
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助演女優賞 | ジェニファー・コネリー (ビューティフル・マインド) |
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脚本賞 | ゴスフォード・パーク (ジュリアン・フェロウズ) |
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脚色賞 | ビューティフル・マインド (アキヴァ・ゴールズマン) |
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アニメ映画賞(長編) | 「シュレック」 Netflix→ |
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外国語映画賞 | ノー・マンズ・ランド (ボスニア・ヘルツェゴビナ) |
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2001年 | ||
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部門 | 受賞 | ノミネート |
作品賞 | 「グラディエーター」
![]() 【配信:アマゾン 監督:リドリー・スコット 西暦180年の古代ローマ帝国が舞台。皇帝に家族を殺され、奴隷の身として流刑された元将軍の復讐劇。「ベンハー」「スパルタカス」を彷彿とさせる一大スペクタクルで、スケール感があふれる。 撮影のために巨大なコロシアムを建設。その中で繰り広げられる生死をかけた生身の男の闘いは、CGに頼らない映画の醍醐味を感じさせる。 予告編→ 動画配信(Amazon字幕版)→ 動画配信(Amazon吹替版)→ 受賞スピーチ→ 説明ページ→ |
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監督賞 | スティーブン・ソダーバーグ (トラフィック) |
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主演男優賞 | ラッセル・クロウ (グラディエーター) |
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主演女優賞 | ジュリア・ロバーツ (エリン・ブロコビッチ) |
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助演男優賞 | ベニチオ・デル・トロ (トラフィック) |
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助演女優賞 | マーシャ・ゲイ・ハーデン (ポロック 2人だけのアトリエ) |
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脚本賞 | あの頃ペニー・レインと (キャメロン・クロウ) |
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脚色賞 | トラフィック (スティーヴン・ギャガン) |
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外国語映画賞 | グリーン・デスティニー (台湾) |
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2000年 | ||
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部門 | 受賞 | ノミネート |
作品賞 | 「アメリカン・ビューティー」
![]() 【配信:アマゾン】 監督:サム・メンデス ありふれた中流家庭の崩壊をブラックユーモアを交えて描き、現代アメリカ社会を浮き彫りにした。作品賞のほか、監督賞、主演男優賞など最多5部門を制した。 サム・メンデス監督のデビュー作。英国出身のメンデス監督は舞台演出家として活躍していたが、巨匠スティーブン・スピルバーグ監督らのサポートや助言を受けて、本作を作りあげた。撮影前に脚本を読んだスピルバーグ監督は「一切リライトせず、この脚本通りに映画にするように」とアドバイスしたという。 予告編→ 動画配信(Amazon字幕版)→ 動画配信(Amazon吹替版)→ 受賞スピーチ→ 説明ページ→ |
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監督賞 | サム・メンデス (アメリカン・ビューティー) |
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主演男優賞 | ケヴィン・スペイシー (アメリカン・ビューティー) |
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主演女優賞 | ヒラリー・スワンクス (ボーイズ・ドント・クライ) |
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助演男優賞 | マイケル・ケイン (サイダーハウス・ルール) |
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助演女優賞 | アンジェリーナ・ジョリー (17歳のカルテ) |
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脚本賞 | アメリカン・ビューティー (アラン・ボール) |
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脚色賞 | サイダーハウス・ルール (ジョン・アーヴィング) |
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外国語映画賞 | オール・アバウト・マイ・マザー (スペイン) |
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