英国アカデミー賞(BAFTA、バフタ)の受賞結果の一覧です。最新の2022年と歴代の受賞者リスト。2022年の作品賞は「パワー・オブ・ザ・ドッグ」。
▼▼ 受賞結果の一覧へ ▼▼2022年は、濱口竜介監督の「ドライブ・マイ・カー」が外国語映画賞(非英語作品賞)を受賞しました。日本映画としては1987年の「乱」(黒澤明監督)以来35年ぶり。史上2度目です。4部門にノミネートされている米国アカデミー賞(3月28日)に向けた弾みになりそうです。
年 | 受賞作 | 監督 |
---|---|---|
2022 | 「ドライブ・マイ・カー」 | 濱口竜介 |
1987 | 「乱」 | 黒澤明 |
年 | 受賞作 | 監督 |
---|---|---|
2019 | 「万引き家族」 | 是枝裕和 |
2004 | 「千と千尋の神隠し」 | 宮崎駿 |
「ドライブ・マイ・カー」は監督賞、脚色賞にもノミネートされましたが、受賞は逃しました。日本人の監督賞ノミネートは、「影武者」で1981年に黒澤明監督が受賞して以来、41年ぶりでした。脚色賞は日本人として初めてでした。
年 | 監督 | 作品 |
---|---|---|
1981 | 黒澤明 | 「影武者」 |
年 | 監督 | 作品 |
---|---|---|
2022 | 濱口竜介 | 「ドライブ・マイ・カー」 |
年 | 受賞作 | |
---|---|---|
2022 | 「パワー・オブ・ザ・ドッグ」 | 詳細↓ |
2021 | 「ノマドランド」 | 詳細↓ |
2020 | 「1917 命をかけた伝令」 | 詳細↓ |
2019 | 「ROMA/ローマ」 | 詳細↓ |
2018 | 「スリー・ビルボード」 | |
2017 | 「ラ・ラ・ランド」 |
英国アカデミー賞は、投票権を持つ人がアメリカのアカデミー賞(オスカー)と一部だぶっています。 結果の共通性が高いです。このため、オスカーの有力な前哨戦としても注目されています。 また、通常の作品賞とは別に、イギリス映画だけを対象にした「イギリス映画作品賞(英国作品賞)」があるのが特徴です。(アワード・ウォッチ編集部)
英国アカデミー賞は1949年に始まりました。毎年2月に開催されます。以前は米アカデミー賞が終った後の4月に開催されていました。 しかし、米アカデミー賞の後だと、人々の関心が集まらず、授賞式のテレビ視聴率も伸び悩みました。 そこで21世紀初頭(2001年)から、米アカデミー賞より早い2月の開催となりました。 それ以来、オスカー前哨戦の一つとして、注目度がアップ。 ハリウッドの映画会社も積極的に受賞キャンペーンを展開するようになり、レースがヒートアップしました。
Tweet作品賞、監督賞、脚色賞、外国語映画賞、主演男優賞、主演女優賞、助演男優賞、助演女優賞、脚本賞、アニメ賞、キャスティング賞、衣装デザイン賞 ページの先頭へ↑
部門 | 受賞者(作品) | ノミネート |
---|---|---|
作品賞 |
「パワー・オブ・ザ・ドッグ」
![]() (日本公開:2021年12月1日からNetflix配信) 予告編→ Netflix→ 説明→ |
|
監督賞 |
ジェーン・カンピオン
「パワー・オブ・ザ・ドッグ」 ![]() 予告編→ 作品一覧(wiki)→ |
|
脚色賞 |
「コーダ あいのうた」
(脚本家:シアン・ヘダー) ![]() |
|
外国語(非英語)作品賞 |
「ドライブ・マイ・カー」
【日本】 (濱口竜介監督) ![]() 予告編→ 説明→ 作品の紹介→ 受賞歴→ |
|
イギリス映画作品賞 |
「ベルファスト」
![]() (日本公開:2022年3月) 予告編→ 説明↑ |
|
主演男優賞 |
ウィル・スミス
「ドリームプラン」 ![]() 予告編→ 作品一覧(wiki)→ |
|
主演女優賞 |
ジョアンナ・スキャンラン
「アフター・ラヴ」 |
|
助演男優賞 |
トロイ・コッツァー
「コーダ あいのうた」 ![]() 予告編(トロイ・コッツァー版)→ 作品一覧(英語wiki)→ |
|
助演女優賞 |
アリアナ・デボーズ
「ウエスト・サイド・ストーリー」 ![]() 予告編(デボーズ版)→ 作品一覧(英語wiki)→ |
|
脚本賞 |
「リコリス・ピザ」
(脚本家:ポール・トーマス・アンダーソン) ![]() |
|
長編アニメ賞 |
「ミラベルと魔法だらけの家」
![]() (ディズニー) (公開:2021年11月26日) 予告編→ 説明 |
|
キャスティング賞 | 「ウエスト・サイド・ストーリー」 | |
衣装デザイン賞 |
「クルエラ」
![]() (衣装デザイナー:ジェニー・ベバン) オスカー受賞歴(英語Wiki)→ 【ディズニー映画】 (日本公開:2021年5月27日) 予告編→ |
|
特殊視覚効果(ビジュアル・エフェクト)賞 |
「DUNE/デューン 砂の惑星」
![]() ビルヌーブ監督とジェームズ・キャメロン監督(アバター)の対談(英語)→ |
|
ドキュメンタリー映画賞 |
「サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)」
![]() (公開:2021年8月27日) 予告編→ ※1969年に米ハーレム近郊で開催された伝説的な黒人音楽フェスティバル。未公開だったコンサート映像がついに封印された。 |
|
撮影賞 |
「DUNE/デューン 砂の惑星」
(撮影監督:グレッグ・フレイザー) 作品一覧(Wiki)→ メイキング映像→ ![]() |
|
作曲賞 |
「DUNE/デューン 砂の惑星」
作曲家:ハンス・ジマー 試聴(Amazon)→ ![]() |
|
編集賞 |
「007 ノー・タイム・トゥ・ダイ」
![]() |
|
美術賞 |
「DUNE/デューン 砂の惑星」
![]() |
|
音響賞 |
「DUNE/デューン 砂の惑星」
![]() |
|
メイクアップ&ヘアスタイリング賞 |
「タミー・フェイの瞳」
![]() |
|
2021年は「ノマドランド」が作品賞を受賞しました。ノマドランドは他にも監督賞、主演女優賞、撮影賞を獲得し、4冠に輝きました。
前年(2020年)のノミネートでは、俳優部門の候補者が白人だけだったことに対して、批判が出ました。 このため、BAFTAでは、俳優部門と監督部門に関して、従来の選考方法を変更しました。 様々な人種で構成される「陪審員」という組織をつくり、その陪審員がノミネートを選びました。 この影響か、多数の有色人種がノミネートされました。 その一方で、予想外のノミネート結果が相次ぎました。 例えば、最有力候補と見られていた「プロミシング・ヤング・ウーマン」のキャリー・マリガン(英国人)が、 主演女優賞にノミネートされませんでした。
主要部門の受賞者は、すべて米アカデミー賞と同じ結果になりました。 作品賞、監督賞、主演男優・女優、助演男優・女優、脚本、脚色の8部門で、 すべて同じ作品が選ばれたのです。 さらに、技術系の部門も、撮影賞以外はほとんどの受賞者が一致しました。 これにより、オスカーを予想するうえでの英国アカデミー賞の重要性が改めて認識されました。
部門 | 受賞者(作品) | ノミネート |
---|---|---|
作品賞 |
「ノマドランド」 (公開:2021年3月26日) 予告編→ |
|
イギリス映画作品賞 |
「プロミシング・ヤング・ウーマン」 (公開:2021年夏) 予告編→ 町山智浩の解説(ラジオ)→ |
|
監督賞 |
クロエ・ジャオ
「ノマドランド」 作品一覧(Wikipedia)→ |
|
主演男優賞 |
アンソニー・ホプキンス
「ファーザー」 作品一覧→ ![]() |
|
主演女優賞 |
フランシス・マクドーマンド
「ノマドランド」 作品一覧→ ![]() |
|
助演男優賞 |
ダニエル・カルーヤ
「ユダ&ブラック・メシア 裏切りの代償」 作品一覧→ ![]() |
|
助演女優賞 |
ユン・ヨジョン
「ミナリ」 作品一覧→ ![]() |
|
脚本賞 | 「プロミシング・ヤング・ウーマン」 |
|
脚色賞 | 「ファーザー」 |
|
長編アニメ賞 |
「ソウルフル・ワールド」 (公開:2020年12月25日、ディズニープラス配信) 予告編→ ディズニープラス→ |
|
外国語(非英語)作品賞 |
「アナザーラウンド」 (デンマーク) (公開:2021年9月3日) 予告編→ |
|
衣装デザイン賞 |
「マ・レイニーのブラックボトム」
(衣装デザイナー:アン・ロス) (ネットフリックス配信:2020年12月18日) 予告編→ 動画配信(Netflix)→ |
|
キャスティング賞 | 「Rocks」 |
|
撮影賞 | 「ノマドランド」 |
|
編集賞 | 「サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~」 |
|
美術賞 | 「Mank(マンク)」 |
|
音響賞 | 「サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~」 |
|
特殊視覚効果(ビジュアル・エフェクト)賞 |
「テネット(TENET)」
動画配信(アマゾン)→ クリストファー・ノーラン監督インタビュー→ |
|
ドキュメンタリー映画賞 |
「オクトパスの神秘: 海の賢者は語る」 |
|
メイクアップ&ヘアスタイリング賞 | 「マ・レイニーのブラックボトム」 |
|
作曲賞 |
「ソウルフル・ワールド」
作曲家:トレント・レズナー&アッティカス・ロス&ジョン・バティステ |
|
2020年は、イギリスとアメリカの合作である「1917 命をかけた伝令」が作品賞を受賞しました。 このほかイギリス映画作品賞や監督賞も獲得し、最多の7部門を制しました。 一方、韓国映画「パラサイト 半地下の家族」は、脚本賞と外国語映画賞の2冠に輝きました。
部門 | 受賞者(作品) | ノミネート |
---|---|---|
作品賞 |
「1917 命をかけた伝令」 (公開:2020年2月14日) 予告編→ |
|
イギリス映画作品賞 |
「1917 命をかけた伝令」 (公開:2020年2月14日) 予告編→ |
|
監督賞 |
サム・メンデス
「1917 命をかけた伝令」 |
|
主演男優賞 |
ホアキン・フェニックス
「ジョーカー」 |
|
主演女優賞 |
レネー・ゼルウィガー
「ジュディ 虹の彼方に」 |
|
助演男優賞 |
ブラッド・ピット
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」 |
|
助演女優賞 |
ローラ・ダーン
「マリッジ・ストーリー」 |
|
脚本賞 | 「パラサイト 半地下の家族」 |
|
脚色賞 | 「ジョジョ・ラビット」 |
|
衣装デザイン賞 | 「ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語」 |
|
長編アニメ賞 |
「クロース」 (公開:2019年11月) 予告編→ Netflix→ |
|
外国語(非英語)作品賞 | 「パラサイト 半地下の家族」 (公開:2020年1月10日) 予告編→ (韓国) |
|
キャスティング賞 | 「ジョーカー」 |
|
撮影賞 | 「1917 命をかけた伝令」 |
|
編集賞 | 「フォードvsフェラーリ」 |
|
美術賞 | 「1917 命をかけた伝令」 |
|
音響賞 | 「1917 命をかけた伝令」 |
|
特殊視覚効果(ビジュアル・エフェクト)賞 | 「1917 命をかけた伝令」 |
|
ドキュメンタリー映画賞 |
「娘は戦場で生まれた」 (公開:2020年2月29日) 予告編→ |
|
メイクアップ&ヘアスタイリング賞 | 「スキャンダル」 |
|
作曲賞 | 「ジョーカー」
ヒドゥル・グドナドッティル |
|
部門 | 受賞者 | ノミネート |
---|---|---|
作品賞 | 「ROMA/ローマ」 (公開:2018年12月からNetflixで配信) 解説→ 予告編→ Netflixの配信ページ→ |
|
英国作品賞 | 「女王陛下のお気に入り」 (公開:2019年2月15日) 予告編(Amazon)→ |
|
監督賞 | アルフォンソ・キュアロン 「ROMA/ローマ」 作品一覧→ ![]() |
|
主演男優賞 | ラミ・マレック 「ボヘミアン・ラプソディ」 作品一覧→ ![]() |
|
主演女優賞 | オリビア・コールマン 「女王陛下のお気に入り」 作品一覧→ ![]() |
|
助演男優賞 | マハーシャラ・アリ 「グリーンブック」 作品一覧→ ![]() |
|
助演女優賞 | レイチェル・ワイズ 「女王陛下のお気に入り」 作品一覧→ ![]() |