2020年(第92回)のアカデミー賞(オスカー)の特集ページです。 「パラサイト 半地下の家族」が作品賞、監督賞など4冠を受賞しました。
部門 | 受賞 | 詳細 |
---|---|---|
作品賞 | 「パラサイト 半地下の家族」 | 詳細↓ |
監督賞 |
ポン・ジュノ
「パラサイト 半地下の家族」 |
詳細↓ |
主演男優賞 |
ホアキン・フェニックス
「ジョーカー」 |
詳細↓ |
主演女優賞 |
レネー・ゼルウィガー
「ジュディ 虹の彼方に」 |
詳細↓ |
助演男優賞 |
ブラッド・ピット
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」 |
詳細↓ |
助演女優賞 |
ローラ・ダーン
「マリッジ・ストーリー」 |
詳細↓ |
作品賞は韓国映画「パラサイト 半地下の家族」が受賞しました。 英語以外の作品(外国語映画)が作品賞に輝くのは史上初めて。 92年間のオスカーの歴史が塗り替えられました。 アジアの映画界にとっても快挙となりました。 パラサイトは監督賞(ポン・ジュノ)、脚本賞、国際映画賞も獲得。本年度最多となる4冠に輝きました。
本年度の映画界は多数の秀作に恵まれたため、アカデミー賞も非常にハイレベルな激戦となりました。 こうしたなか、「1917 命をかけた伝令」「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」のような製作費100億円規模の大作ではなく、 韓国産パラサイトが勝利を収めました。作品の斬新さに対する評価の高さに加えて、アカデミー賞が近年取り組んできた投票権者の多様化・国際化が影響したと見られています。 (アワード・ウォッチ編集部)
受賞結果の一覧 | 受賞数ランキング | 受賞作の日本公開スケジュール | 作品賞の事前予想と各候補作の紹介 | 候補作の評価(ロッテントマト) | 監督賞の予想 | 主演男優賞の予想 | 主演女優賞の予想 | 助演男優賞の予想 | 助演女優賞の予想 | アニメ賞の予想 | オスカー有権者の内訳(男女比、人種構成、職業) | 歴代の非英語の作品賞ノミネート | 作品賞ノミネートの興行収入ランキング | 前哨戦の結果(星取表) | 誇大広告賞「ハスラーズ」 | 日本人(辻一弘)の受賞 | 2022年→ | 2021年→ | 2019年→ | ページの先頭へ↑
部門 | 受賞 | ノミネート |
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作品賞 |
「パラサイト 半地下の家族」
(公開:2020年1月10日) 説明ページ→ 予告編→ 動画配信(Amazon字幕版)→ 動画配信(Amazon吹替版)→ 授賞式の発表の瞬間(動画)→ |
※歴代の受賞作(作品賞)→ |
監督賞 |
ポン・ジュノ
「パラサイト 半地下の家族」 作品一覧→ 受賞スピーチ(動画)と日本語訳→ ※韓国人として初の受賞。アジア人としてはアン・リー監督(台湾)以来、2人目です。 |
歴代の受賞者(監督賞)→ |
主演男優賞 |
ホアキン・フェニックス
「ジョーカー」 作品一覧→ 受賞スピーチ→ |
※歴代の主演男優賞→ |
主演女優賞 |
レネー・ゼルウィガー
「ジュディ 虹の彼方に」 作品一覧→ レッドカーペット→ 受賞発表とスピーチ(動画)→ 17歳にして一躍スターダムに駆け上がるものの、47歳の死まで波乱の女優人生を送ったジュディの最期の日々と、起死回生を懸けたラスト・ステージの裏側を描く。ゼルウィガーは、圧倒的なパフォーマンスで全曲を自ら歌い上げた。さらに、女性としての苦悩も表現した。 |
※歴代の主演女優賞→ |
助演男優賞 |
ブラッド・ピット
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」 作品一覧→ 受賞スピーチ→ 本編映像→ |
※歴代の助演男優賞→ |
助演女優賞 |
ローラ・ダーン
「マリッジ・ストーリー」 作品一覧→ |
※歴代の助演女優賞→ |
長編アニメ賞 |
「トイ・ストーリー4」
字幕版(Amazon)→ 吹替版(Amazon)→ |
※歴代のアニメ賞→ |
国際映画賞(外国語映画賞) |
「パラサイト 半地下の家族」
(韓国) 公開:2020年1月10日 ・予告編→ ・字幕版(Amazon)→ ・吹替版(Amazon)→ |
※歴代の国際映画賞→ |
脚本賞 |
「パラサイト 半地下の家族」
ポン・ジュノ、ハン・ジンウォン |
※歴代の脚本賞→ |
脚色賞 | 「ジョジョ・ラビット」
タイカ・ワイティティ |
※歴代の脚色賞→ |
衣装賞 | 「ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語」
(ジャクリーン・デュラン) 解説動画(英語)→ |
※歴代の衣装賞→ |
視覚効果賞 |
「1917 命をかけた伝令」
字幕版(Amazon)→ 参考動画(英語)→ |
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ドキュメンタリー賞 |
「アメリカン・ファクトリー」
・予告編→ ・Netflix→ 制作:ハイヤー・グラウンド オバマ前大統領が妻のミシェル夫人とともに設立したドキュメンタリー映画会社「ハイヤー・グラウンド」が製作した。1号作品にしてオスカーを獲得した。 2008年、自動車メーカー、ゼネラルモーターズの米オハイオ州の工場閉鎖で1万人以上が失職した。危機を救ったのは中国の自動車ガラス・メーカー、フーヤオ。工場を買い取り失職中の米国人を雇用した同社だが、給与も安く安全面も配慮されていない労働環境に労働者の不満が爆発する。 |
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メイクアップ&ヘアスタイリング賞 |
「スキャンダル」
辻一弘(カズ・ヒロ)ほか 辻氏インタビュー動画(英語)→ 字幕版(Amazon)→ |
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撮影賞 |
「1917 命をかけた伝令」
(ロジャー・ディーキンス) 動画(撮影について)→ |
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編集賞 | 「フォードvsフェラーリ」
(マイケル・マカスカー&アンドリュー・バックランド) |
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美術賞 |
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」
(バーバラ・リン) 特別映像→ ※1960年代のハリウッドの街を再現しました。 |
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歌曲賞 |
「ロケットマン」
曲名:(I'm Gonna) Love Me Again 動画→ 歌手:エルトン・ジョン&タロン・エガートン 作曲:エルトン・ジョン、作詞:バーニー・トーピン 本作は、エルトン・ジョンの伝記ミュージカル。本人が製作総指揮として参加した。 5度のグラミー賞受賞をはじめ、数々の成功を収めてきたミュージシャン、エルトン・ジョン。本作は子供時代から1970年代のブレイク期、依存症のリハビリ施設に入所する1990年代までを、彼の曲にのせてつづる。 監督は『ボヘミアン・ラプソディ』の仕上げに携わったデクスター・フレッチャー。主演は、エルトン本人も演技&歌唱力に太鼓判を推すタロン・エガートン。成功の裏で孤独と戦うエルトンの半生が、数々の名曲とともに オスカーを受賞した曲「(I'm Gonna) Love Me Again」はソウル調の新曲。エルトンと相棒の作詞家トーピンが映画のために書き下ろしした。 映画のラストで使われる。主演タロンとエルトン自身がデュエットした。 |
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作曲賞 |
「ジョーカー」
(ヒドゥル・グドナドッティル) アルバム試聴(Amazon)→ |
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音響編集賞 | 「フォードvsフェラーリ」 |
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録音賞 | 「1917 命をかけた伝令」 |
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短編アニメ賞 | 「Hair Love(ヘアー・ラブ)」
本編の動画(字幕なし)→ |
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短編ドキュメンタリー賞 |
「Learning to Skateboard in a Warzone(If You're a Girl)~戦場でスケートボードを習う少女たち」
予告動画(字幕なし)→ |
|
短編実写映画賞 | 「向かいの窓(The Neighbors' Window)」
予告編→ |
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最多受賞は「パラサイト 半地下の家族」で、4部門を制しました。 最有力候補と見られていた「1917 命をかけた伝令」は3部門での受賞でした。 一方、11部門で最多ノミネートされていた「ジョーカー」は2冠にとどまりました。
順位 | 受賞数 | 作品名 | 部門 |
---|---|---|---|
1位 | 4個 | パラサイト 半地下の家族 | 作品賞、監督賞、脚本賞、国際映画賞 |
2位 | 3個 | 1917 命をかけた伝令 | 視覚効果賞、撮影賞、録音賞 |
3位 | 2個 | ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド | 助演男優賞(ブラッド・ピット)、美術賞 |
ジョーカー | 主演男優賞(ホアキン・フェニックス)、作曲賞 | ||
フォードvsフェラーリ | 編集賞、音響編集賞 |
順位 | ノミネート数 | 作品名 |
---|---|---|
1位 | 11個 | ジョーカー |
2位 | 10個 | ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド |
アイリッシュマン | ||
1917 命をかけた伝令 | ||
5位 | 6個 | パラサイト 半地下の家族 |
マリッジ・ストーリー | ||
ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語 | ||
ジョジョ・ラビット | ||
9位 | 4個 | フォードvsフェラーリ |
オスカー・ウォッチ編集部の事前予想と、各作品の紹介です。
(予想:◎最有力、○有力、△大穴)
作品名 | 事前予想 | 解説 |
---|---|---|
「パラサイト 半地下の家族」 予告編→ 字幕版(Amazon)→ 吹替版(Amazon)→ 公開:2020年1月10日(金) |
◎ ↓ 受賞 |
韓国映画として初の作品賞ノミネート。このほか監督賞、脚本賞など計6部門でノミネートされた。
外国語(英語以外の言語)の映画が作品賞にノミネートされた例は過去に11件あるが、
受賞はない(過去の一覧↓)。受賞すれば史上初の快挙となる。 全米の各都市の映画評論家の団体が主催する賞で、次々と作品賞や監督賞を獲得。 さらに、オスカーの有力な前哨戦とされる「SAGアワード(全米俳優組合賞)」で、最高賞の「アンサンブル・キャスト賞」を受賞した。 2019年のアカデミー賞では、 スペイン語映画の「ROMA/ローマ」が作品賞の有力候補だったが、 受賞を逃した。 ROMAは「芸術的ではあるが退屈」という声もあったが、 パラサイトは娯楽性の高いエンタテイメント作品となっており、より幅広い支持を得ている。 ドラマ、コメディ、サスペンス、風刺、ホラー、悲劇、社会への問題提起など、 あらゆる要素がダイナミックに交錯する傑作との称賛を浴び、 批評家のレビューをまとめる「ロッテン・トマト」のスコアは驚異の99%。 候補作の中でトップであり、ライバルの「1917 命をかけた伝令」より10%高い。 また、映画データベース「IMDB」の歴代評価ランキングで史上26位に入った。(ちなみに歴代1位は「ショーシャンクの空に」)。 商業的にも成功し、 外国語映画としては、 フランス語の「アメリ」を抜いて歴代興行収入8位。(英語以外の映画の歴代売上ランキング↓) ただ、オスカーでは字幕映画という点はやはり不利だ。 アメリカ人は業界関係者であっても字幕で映画を見ることにそれほど慣れていない。 とりわけシニア層のアカデミー会員からは、得票しづらいかも知れない。 それでも熱心な映画ファンの間で熱烈にプッシュする声が高まっており、 終盤にはハリウッドの業界人の間でも応援団的な動きが出てきた。 また、ここ数年で海外の有権者(日本でいえば北野武、是枝裕和)が増えたことも追い風になりそうだ。 今回のレースで、パラサイトは映画文化の多様化の旗手のような存在として受け止められている。 (アカデミー賞の有権者数と内訳) 「半地下住宅」という劣悪な生活環境で暮らす貧しい家族が主人公。 貧富の格差などがテーマ。 (詳細ページ→) |
「1917 命をかけた伝令」 予告編→ 字幕版(Amazon)→ 公開:2020年2月14日(金) |
○ |
オスカー前哨戦の中で最も重要視されている「PGA(全米プロデューサー組合賞)」で作品賞を獲得。
ゴールデングローブ賞も制し、受賞歴では本年トップ。
全米公開のタイミングと賞レースの時期が重なったこともあり、
勢いを増した。
戦争映画であり、ハリウッドらしい大作。主人公たちをカメラが切れ目なく追いかけているように見せる撮影手法など技術面で高い評価を受けている。 「IMAX」の映画館で鑑賞したときの臨場感も称賛の的。 Netflixのようなネット配信が映画館の存在を脅かすなかで、「劇場体験」の凄さを味わえる大作としてプッシュする声が拡大している。 戦争映画としては「プライベート・ライアン」(1998年)以来の傑作という声もある。 監督は「アメリカン・ビューティー」で20年前に作品賞と監督賞を受賞したサム・メンデス。 監督賞レースでも最有力。 商業的にもヒットし、 米国内興行収入は候補作の中で「ジョーカー」「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」に次ぐ3位。 (作品賞ノミネートの収入ランキング↓) 第一次世界大戦下のフランス北部が舞台。 主人公は、英国軍の若い兵士2人。 1600人の友軍兵士を救うため、 重要な伝令を担って、 危険な戦場を駆ける。 (詳細→) |
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」 予告編→ 公開:2019年8月30日 |
△ |
クエンティン・タランティーノ監督。
やや落ち目の俳優とその専属スタントマンの2人を主人公とする愉快なドラマ。略称「ワンハリ」。
作品の舞台が「1960年代のアメリカ映画業界」になっており、
ハリウッドへのノスタルジーと愛情に満ちている。
内輪ネタが好きなアカデミー賞の投票権者から支持を得やすいと見られている。 オスカー前哨戦の序盤では「アイリッシュマン」に負け続けたが、 年明けの放送映画批評家協会賞で作品賞を獲得。 アイリッシュマンと入れ替わる形で有力候補に浮上した。 過去のタランティーノの数々の業績も大きなプラス材料だ。 ただ、 「パラサイト」や「1917」に比べてレース終盤戦の盛り上がりに欠いている。 タランティーノ監督に対しては、 長年にわたるセクハラが発覚した大物ワインスタインの下で「見て見ぬふりをしていた」との指摘も根強い。 アカデミーの女性会員からもくまなく投票が確保できるかが、作品賞獲得の行方を左右する。 (詳細→) |
「ジョーカー」 予告編→ 公開:2019年10月4日 |
世界で記録的な大ヒットとなった勢いに乗り、最多となる11部門にノミネートされた。
コミック映画でありながら、ドラマ性を重視したダークな作風に挑戦し、見事に成功させた業績が評価させている。
興行収入は、本年の候補作の中で断トツの1位。(作品賞ノミネートの興行収入ランキング↓)
賞レースの序盤では、伝統のある「ベネチア国際映画祭」でいきなり作品賞を受賞した。 だが、アメリカ国内の評論家や映画ファンの評判は、賛否両論に分かれた。 「ロッテン・トマト」のスコアは69%となっており、今回の作品賞の候補作の中で最も低い。 それでも、主役ホアキン・フェニックスの演技は全面的な称賛を浴び、オスカー前哨戦で連勝を重ねた。 大人気漫画「バットマン」の悪役ジョーカーが主人公。 孤独な大道芸人が、凶悪な犯罪者へと変貌する過程を描く。 |
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「アイリッシュマン」 予告編→ 2019年11月27日(ネットフリックスで配信開始) |
巨匠マーティン・スコセッシ監督のマフィア映画。
ネットフリックス(Netflix)のオリジナル作品。
11月に世界でネット配信された。
賞レースの序盤戦で快走したが、盛り上がりが持続せず、 終盤に入って失速した。 3時間30分という上映時間が長すぎること、 主人公(マフィアの殺し屋)に共感しづらい、 などが失速の原因か。 主演はロバート・デ・ニーロ。 スコセッシとデニーロのコンビは、 「タクシードライバー」「レイジング・ブル」「グッドフェローズ」といった歴史的な名作を生んだが、今回はそれらに匹敵する出来栄えと評価されている。 10個のノミネートを獲得。 (詳細→) |
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「ジョジョ・ラビット」 字幕版(Amazon)→ 公開:2020年1月17日(金) |
アカデミー賞の前哨戦の中で、
最も有力な試金石の一つとなるトロント国際映画祭において、
最高賞の「観客賞」を受賞した。
マーベル映画「マイティ・ソー バトルロイヤル」を成功させたタイカ・ワイティティ監督の辛口のユーモア・センスが光る。 ナチスが権力を握った第二次世界大戦下のドイツが舞台。 主人公の少年は、アドルフ・ヒトラーを空想上の友達にするが、 自分の母親(スカーレット・ヨハンソン)がユダヤ人の少女をかくまっているのを見つけた。 ナチスのユダヤ人大虐殺(ホロコースト)をテーマにした映画は、 アカデミー賞で高く評価される傾向がある。 とりわけ本作については、 コメディとしてのユーモアや風刺を貫きながら、問題の本質に迫った姿勢が称賛されている。6部門ノミネート。脚色賞で有力。 |
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「マリッジ・ストーリー」 予告編→ 公開:2019年12月6日(ネットフリックスで配信開始) |
ネットフリックス(Netflix)のオリジナル映画。離婚問題に直面する夫婦の愛憎劇。
監督は「フランシス・ハ」などで知られるノア・バームバック。
会話劇を得意とするバームバックのスキルがいかんなく発揮されている。
夫はニューヨークで活動する舞台監督。 妻は女優であり、ロサンゼルスで息子とともに再出発をしようとする。 1980年のアカデミー賞で作品賞を受賞した「クレイマー・クレイマー」の21世紀版とも受け止められている。 夫役のアダム・ドライバーと妻役のスカーレット・ヨハンソンがぞれぞれ主演でノミネート入り。 離婚専門の攻撃的な弁護士を演じたローラ・ダーンが、 助演女優賞の大本命。6部門ノミネート。(詳細→) |
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「フォードvsフェラーリ」 字幕版(Amazon)→ 公開:2020年1月10日(金) |
大衆から評論家まで幅広く愛される王道のハリウッド映画。
世界の3大自動車レースの一つ、「ル・マン24時間レース」の実話に基づいている。 時代設定は1963年。 カーレース界で王者に君臨していたイタリアのフェラーリに対して、米フォードがプライドを賭けて挑む。 2人の主演(マット・デイモン、クリスチャン・ベール)の演技が称賛されたが、俳優部門でのノミネートはならなかった。 4部門ノミネート。編集賞や音響賞で有力。 |
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「ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語」 予告編→ 動画配信(アマゾン)→ 公開:2020年6月12日 |
名作文学「若草物語」の映画化。
感動もの。南北戦争下のアメリカを舞台に、
田舎の四姉妹の成長ドラマを描く。
監督は、アカデミー賞作品賞ノミネートの「レディ・バード」で大絶賛されたグレタ・ガーウィグ。 主演は、「レディ・バード」「ブルックリン」で2度アカデミー賞主演女優賞にノミネートされたシアーシャ・ローナン。 若草物語はこれまでに何度か映画化されてきたが、 今回はシニカルで現代的なタッチで知られるガーウィグ監督が独特な脚色を加えた。 6部門でノミネートされ、衣装デザイン賞で最有力。 |
受賞結果の一覧 | 受賞数ランキング | 受賞作の日本公開スケジュール | 作品賞の事前予想と各候補作の紹介 | 候補作の評価(ロッテントマト) | 監督賞の予想 | 主演男優賞の予想 | 主演女優賞の予想 | 助演男優賞の予想 | 助演女優賞の予想 | アニメ賞の予想 | オスカー有権者の内訳(男女比、人種構成、職業) | 歴代の非英語の作品賞ノミネート | 作品賞ノミネートの興行収入ランキング | 前哨戦の結果(星取表) | 誇大広告賞「ハスラーズ」 | 日本人(辻一弘)の受賞 | 2022年→ | 2021年→ | 2019年→ | ページの先頭へ↑
アメリカの映画評論家のレビューを集計する「ロッテン・トマト」(Rotten Tomatoes)の評価(スコア)のランキングです。 2020年のアカデミー賞のノミネート作について、評価の高い順に並べています。(2020年1月1日現在)
作品 | スコア | 動画配信 |
---|---|---|
パラサイト 半地下の家族 | 99% | Amazon→ |
娘は戦場で生まれた | 99% | |
フェアウェル | 98% | |
ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密 | 97% | |
トイ・ストーリー4 | 97% | Amazon→ |
ペイン・アンド・グローリー | 97% | Amazon→ |
アイリッシュマン | 96% | Netflix→ |
マリッジ・ストーリー | 95% | Netflix→ |
ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語 | 95% | Amazon→ |
幸せへのまわり道 | 95% | |
アベンジャーズ/エンドゲーム | 94% | Amazon→ |
クロース | 94% | Netflix→ |
フォードvsフェラーリ | 92% | Amazon→ |
ロケットマン | 89% | Amazon→ |
1917 命をかけた伝令 | 89% | Amazon→ |
2人のローマ教皇 | 89% | Netflix→ |
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド | 85% | Amazon→ |
ジョジョ・ラビット | 79% | Amazon→ |
アナと雪の女王2 | 77% | Amazon→ |
ハリエット | 73% | 動画配信(アマゾン)→ |
ジョーカー | 69% | Amazon→ |
スキャンダル | 66% | Amazon→ |
受賞結果の一覧 | 受賞数ランキング | 受賞作の日本公開スケジュール | 作品賞の事前予想と各候補作の紹介 | 候補作の評価(ロッテントマト) | 監督賞の予想 | 主演男優賞の予想 | 主演女優賞の予想 | 助演男優賞の予想 | 助演女優賞の予想 | アニメ賞の予想 | オスカー有権者の内訳(男女比、人種構成、職業) | 歴代の非英語の作品賞ノミネート | 作品賞ノミネートの興行収入ランキング | 前哨戦の結果(星取表) | 誇大広告賞「ハスラーズ」 | 日本人(辻一弘)の受賞 | 2022年→ | 2021年→ | 2019年→ | ページの先頭へ↑
(予想:◎最有力、○有力、△大穴)
候補者 | 事前予想 | 解説 |
---|---|---|
サム・メンデス 「1917 命をかけた伝令」 |
◎ | 作品の技術面における到達度の高さが評価されている。 前哨戦では、最大の山場となるDGA(全米監督組合賞)を制した。 戦争に従軍した祖父から子供のころに聞いた話を自ら脚本化し、大作映画に仕上げたという点にも敬服。 デビュー作「アメリカン・ビューティー」以来20年ぶりの受賞を狙う。 |
ポン・ジュノ 「パラサイト 半地下の家族」 |
○ ↓ 受賞 |
強烈なオリジナリティにあふれる作品をつくったことが、 大絶賛されている。 オスカー前哨戦の授賞式や受賞スピーチでの落ち着きと愛嬌を備えた振る舞いも好感されている。 |
クエンティン・タランティーノ 「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」 |
△ | 過去の傑作も加味して、合わせ技で初の監督賞もあり得るかも。 これまで脚本賞は2回受賞している。 |
(予想:◎最有力、○有力、△大穴)
候補者 | 事前予想 | 解説 |
---|---|---|
ホアキン・フェニックス 「ジョーカー」 |
◎ ↓ 受賞 |
「ジョーカー」は作品に対する好き嫌いがはっきり分かれる傾向が強いため、 作品賞の獲得は難しいと見られている。 しかし、ホアキン・フェニックスの演技に対しては賛美一色となっている。 また、過去に有力候補としてノミネートされながら、 受賞を逃してきたホアキンの歴史も考慮されそう。 |
アダム・ドライバー 「マリッジ・ストーリー」 |
△ | ハリウッドでいま最も勢いに乗っているスター俳優。 インディー系のドラマからスター・ウォーズのようなSF大作まで、 どんな仕事でも輝かしい仕事ぶりを見せる。 マリッジ・ストーリーでの演技は、ホアキン・フェニックスのような派手さはないが、多くの人の心をわしづかみにした。 |
アントニオ・バンデラス 「ペイン・アンド・グローリー」 |
△ | 長いキャリアの中で最高の演技と称賛されている。 |
(予想:◎最有力、○有力、△大穴)
候補者 | 事前予想 | 解説 |
---|---|---|
レネー・ゼルウィガー 「ジュディ 虹の彼方に」 |
◎ ↓ 受賞 |
しばらくトップ女優の座とは縁遠かったが、見事なカムバックを果たした。 受賞すれば、2004年に「コールド・マウンテン」で助演女優賞を受賞して以来、 16年ぶり2度目のオスカー獲得となる。 ノミネートは「ブリジット・ジョーンズの日記(2001年)」「シカゴ(2002年)」も含めて4度目。 今回は、伝説のミュージカル女優を見事に演じきった。 |
(予想:◎最有力、○有力、△大穴)
候補者 | 事前予想 | 解説 |
---|---|---|
ブラッド・ピット 「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」 |
◎ ↓ 受賞 |
55歳にしてキャリア最高の演技を見せた。
主演のレオナルド・ディカプリオも名演だったが、
強烈な存在感とカッコよさで老若男女を絶句させたブラピには、
絶賛の嵐が沸き起こった。
過去にプロデューサーとして「それでも夜は明ける」で作品賞を受賞している。 役者としては過去に3度ノミネートされたものの、受賞はない。 一連の前哨戦でほぼ無敗。 それぞれの授賞式でのスピーチも最高の出来栄えだった。 大御所のアル・パチーノもジョー・ペシも、 この勢いは止められそうにない。 |
(予想:◎最有力、○有力、△大穴)
候補者 | 事前予想 | 解説 |
---|---|---|
ローラ・ダーン 「マリッジ・ストーリー」 |
◎ ↓ 受賞 |
離婚専門の攻撃的な弁護士を、リアルに演じた。
モデルとなったセレブご用達の離婚弁護士ローラ・ワッサーの百戦錬磨ぶりが見事に表現されている。
とりわけ最初の法律相談や法廷でのシーンの演技は極めて評判が良い。
俳優の組合活動にも熱心で、業界内部での信頼が厚いというローラ・ダーンにとって、 初のオスカーとなりそう。 |
スカーレット・ヨハンソン 「マリッジ・ストーリー」 |
△ | 輝かしいキャリアと様々な映画賞の受賞歴を持ちながら、 なんと、アカデミー賞は初のノミネート。 主演女優賞とダブルでノミネートされた。 「アベンジャーズ」シリーズのような娯楽大作から小規模なアート作品まで、 幅広く大活躍するスカージョ(スマヨハ)を最大限に表彰すべき時がそろそろきている。 |
(予想:◎最有力、○有力、△大穴)
候補者 | 事前予想 | 解説 |
---|---|---|
「クロース」
Netflix→ |
◎ |
ネットフリックス作品。サンタ・クロースの誕生プロセスを描く。
アニメ映画の最高峰であるアニー賞で、トイ・ストーリー4をおさえて作品賞に輝いた。
ロッテン・トマトのスコアは「93」と好評。
ディズニー・ピクサー連合の続編(シリーズもの)が興行収入トップを独占するなかで、 本作のような優れたオリジナル作品への期待が一段と高まっている。 |
「トイ・ストーリー4」
字幕版(Amazon)→ 吹替版(Amazon)→ |
○ ↓ 受賞 |
ロッテン・トマトで「97」という驚異の高スコアを獲得。
前作の「トイ・ストーリー3」ほどではないが、やはりピクサーの歴史に名を残す秀作として称賛されている。 だが、PGA(プロデューサー組合賞)などの前哨戦で勝利したが、アニー賞で「クロース」に敗れた。 ゴールデングローブ賞では「ミッシング・リンク」に敗北を喫し、 アニー賞で「クロース」に惨敗した。 ただ、同じディズニーの「アナと雪の女王2」がノミネートから漏れたことで、 ディズニー陣営も危機感を抱き、 必死に賞獲りに乗り出しているとされる。 |
2020年のアカデミー賞で投票ができた有権者の人数と内訳です。 アカデミー賞の選考で投票ができるのは、賞を主催する米国の「映画芸術科学アカデミー」の会員です。 アカデミー会員は、映画業界に功績のある人が就任できます。 以前は「白人の男性」が会員の大半を占めていましたが、 多様化を図るため、2010年代から「有色人種」「女性」を年々増やしてきています。 その一環として、日本の北野武監督や是枝裕和監督のような海外の映画人も会員に選ばれました。 年齢の若返りにも取り組んでいます。 こうした多様化の推進が、「パラサイト 半地下の家族」の勝利にプラスに働いたと見られています。
有権者の総数 |
8,469人
※前年の7,902人より567人増えた。 ※アカデミー会員は9,537人だが、投票権を持たない会員がいる。 |
---|
性別 | 比率 |
---|---|
男性 | 68% |
女性 |
32%
※2015年時点で25%だったが、その後、増加した。 |
人種 | 比率 |
---|---|
白人 | 84% |
その他 |
16%
※年々増加する傾向がある。 |
職業 (所属する支部) |
人数 |
---|---|
俳優 | 1,324人 |
監督 | 526人 |
プロデューサー | 583人 |
脚本家 | 485人 |
マーケティング・広報 | 514人 |
編集者 | 345人 |
撮影技師 | 273人 |
視覚効果 | 545人 |
音響技術 | 503人 |
アニメ/短編映画 | 740人 |
ドキュメンタリー | 526人 |
メイクアップ&ヘアスタイリスト | 206人 |
衣装デザイナー | 154人 |
美術・舞台装置 | 313人 |
音楽 | 345人 |
製作・配給会社の経営幹部 | 591人 |
受賞結果の一覧 | 受賞数ランキング | 受賞作の日本公開スケジュール | 作品賞の事前予想と各候補作の紹介 | 候補作の評価(ロッテントマト) | 監督賞の予想 | 主演男優賞の予想 | 主演女優賞の予想 | 助演男優賞の予想 | 助演女優賞の予想 | アニメ賞の予想 | オスカー有権者の内訳(男女比、人種構成、職業) | 歴代の非英語の作品賞ノミネート | 作品賞ノミネートの興行収入ランキング | 前哨戦の結果(星取表) | 誇大広告賞「ハスラーズ」 | 日本人(辻一弘)の受賞 | 2022年→ | 2021年→ | 2019年→ | ページの先頭へ↑
「パラサイト 半地下の家族」は韓国語の映画です。英語以外の映画でアカデミー賞作品賞にノミネートされたのは、12作目でした。 過去の11作品は、いずれも受賞は逃しました。
開催年 | 映画タイトル | 言語 |
---|---|---|
2020 | パラサイト 半地下の家族 | 韓国語 |
2019 | ROMA/ローマ | スペイン語 |
2013 | 愛、アムール | フランス語 |
2007 | 硫黄島からの手紙 | 日本語、英語 |
2007 | バベル | 英語、アラビア語、スペイン語、日本語など |
2001 | グリーン・デスティニー | 中国語 |
1999 | ライフ・イズ・ビューティフル | イタリア語 |
1996 | イル・ポスティーノ | イタリア語 |
1974 | 叫びとささやき | スウェーデン語 |
1973 | 移民者たち | スウェーデン語 |
1970 | Z | フランス語 |
1939 | 大いなる幻影 | フランス語 |
英語以外の映画(字幕映画)の歴代の興行収入ランキングです。 北米市場(アメリカ、カナダ)の売上になります。(2020年末時点)
順位 | 題名 | 興行収入 |
---|---|---|
1 |
「パッション」 (ラテン語、ヘブライ語) |
3.7億ドル |
2 | グリーン・デスティニー (中国語) |
1.2億ドル |
3 |
ライフ・イズ・ビューティフル (イタリア語) |
5700万ドル |
4 | HERO (中国語) |
5300万ドル |
5 | パラサイト 半地下の家族 (韓国語) |
5300万ドル |
6 | アポカリプト (マヤ語) |
5000万ドル |
7 | Instructions Not Included (スペイン語) |
4400万ドル |
8 | パンズ・ラビリンス (スペイン語) |
3700万ドル |
9 | アメリ (フランス語) |
3300万ドル |
2020年のアカデミー賞の作品賞にノミネートされた映画の興行収入ランキングです。 北米市場(アメリカ、カナダ)の売上になります。 日本やヨーロッパなど海外の収入は含まれていません。(2020年2月9日時点)
順位 | 題名 | 興行収入 |
---|---|---|
1 | ジョーカー | 3.3億ドル |
2 | 1917 命をかけた伝令 | 1.6億ドル |
3 | ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド | 1.4億ドル |
4 | フォードvsフェラーリ | 1.1億ドル |
5 | ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語 | 1億ドル |
6 | パラサイト 半地下の家族 | 5300万ドル |
7 | ジョジョ・ラビット | 3300万ドル |
8 | アイリッシュマン | 不明(Netflix作品のため、ごく一部の映画館で上映された) |
9 | マリッジ・ストーリー | 不明(Netflix作品のため、ごく一部の映画館で上映された) |
賞 | 作品賞 | 監督賞 | 主演 | 助演 |
---|---|---|---|---|
PGA(全米プロデューサー組合賞)
※投票者がオスカーと一部重複 |
1917 命をかけた伝令 | |||
英国アカデミー賞(BAFTA)
※投票者がオスカーと一部重複 |
1917 命をかけた伝令 | 1917 命をかけた伝令 |
【男優】 ホアキン・フェニックス 【女優】 レネー・ゼルウィガー |
【男優】 ブラッド・ピット 【女優】 ローラ・ダーン |
SAGアワード(全米俳優組合賞)
※投票者がオスカーと一部重複 |
パラサイト 半地下の家族(キャスト賞) |
【男優】 ホアキン・フェニックス 【女優】 レネー・ゼルウィガー |
【男優】 ブラッド・ピット 【女優】 ローラ・ダーン |
|
クリティックス・チョイス・アワード (放送映画批評家協会賞) |
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド |
<同点で2人受賞>
パラサイト 半地下の家族 1917 命をかけた伝令 |
【男優】 ホアキン・フェニックス 【女優】 レネー・ゼルウィガー |
【男優】 ブラッド・ピット 【女優】 ローラ・ダーン |
ゴールデングローブ賞 |
【ドラマ部門】1917 命をかけた伝令 【コメディ部門】ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド 【外国語映画】パラサイト 半地下の家族 |
1917 命をかけた伝令 |
【男優】 ホアキン・フェニックス(ドラマ部門) タロン・エガートン(コメディ/ミュージカル部門) 【女優】 レネー・ゼルウィガー(ドラマ部門) オークワフィナ(コメディ/ミュージカル部門) |
【男優】 ブラッド・ピット 【女優】 ローラ・ダーン |
米国映画批評会議 (National Board of Review) |
アイリッシュマン | ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド |
【男優】 アダム・サンドラー 【女優】 レネー・ゼルウィガー |
【男優】 ブラッド・ピット 【女優】 キャシー・ベイツ |
シカゴ映画批評家協会賞 | パラサイト 半地下の家族 | パラサイト 半地下の家族 |
【男優】 アダム・ドライバー 【女優】 ルピタ・ニョンゴ |
【男優】 ブラッド・ピット 【女優】 フローレンス・ピュー |
ニューヨーク映画批評家協会賞 (New York Film Critics Circle Awards) |
アイリッシュマン | アンカット・ダイヤモンド |
【男優】 アントニオ・バンデラス 【女優】 ルピタ・ニョンゴ |
【男優】 ジョー・ペシ 【女優】 ローラ・ダーン |
ロサンゼルス映画批評家協会賞 | パラサイト 半地下の家族 | パラサイト 半地下の家族 |
【男優】 アントニオ・バンデラス 【女優】 メアリー・ケイ・プレイス |
【男優】 ソン・ガンホ 【女優】 ジェニファー・ロペス |
トロント映画祭 | ジョジョ・ラビット | |||
ベネチア映画祭 | ジョーカー | アバウト・エンドレスネス | ||
カンヌ映画祭 | パラサイト 半地下の家族 | |||
ゴッサム・インディペンデント映画賞 | マリッジ・ストーリー |
【男優】 アダム・ドライバー 【女優】 オークワフィナ |
||
インデペンデント・スピリット賞 | フェアウェル | アンカット・ダイヤモンド |
【男優】 アダム・サンドラー 【女優】 レネー・ゼルウィガー |
【男優】 ウィレム・デフォー 【女優】 チャオ・シューチェン |
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2020年のオスカー候補作の映画館での劇場公開または動画配信のスケジュールです。
作品 | 公開日 | ノミネートされた部門 (黄色は受賞) |
---|---|---|
アイリッシュマン | 2019年11月
Netflix→ |
作品賞、監督賞、助演男優賞(アル・パチーノ、ジョー・ペシ)、脚色賞、衣装デザイン賞、撮影賞、編集賞、美術賞、視覚効果賞 |
マリッジ・ストーリー | 2019年12月6日(金)~Netflix配信
Netflix→ |
作品賞、監督賞、主演男優賞(アダム・ドライバー)、主演女優賞(スカーレット・ヨハンソン)、助演女優賞(ローラ・ダーン)、脚本賞 |
2人のローマ教皇 | 2019年12月20日(金)~Netflix配信 | 主演男優賞(ジョナサン・プライス)、助演男優賞(アンソニー・ホプキンス)、脚色賞 |
スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け | 2019年12月20日(金) | 音響編集賞、視覚効果賞、作曲賞 |
パラサイト 半地下の家族 | 2020年1月10日(金)
字幕版(Amazon)→ |
作品賞、監督賞、脚本賞、国際映画賞、編集賞、美術賞 |
フォードvsフェラーリ | 2020年1月10日(金)
字幕版(Amazon)→ |
作品賞、編集賞、音響編集賞、録音賞 |
ジョジョ・ラビット | 2020年1月17日(金)
字幕版(Amazon)→ |
作品賞、助演女優賞(スカーレット・ヨハンソン)、脚色賞、衣装デザイン賞、編集賞、美術賞 |
リチャード・ジュエル | 2020年1月17日(金) | 助演女優賞(キャシー・ベイツ) |
ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密 | 2020年1月31日(金) | 脚本賞 |
1917 命をかけた伝令 | 2020年2月14日(金)
字幕版(Amazon)→ |
作品賞、監督賞、脚本賞、撮影賞、視覚効果賞、音響編集賞、美術賞、録音賞、メイク&ヘア賞、作曲賞 |
スキャンダル | 2020年2月21日(金) | 主演女優賞(シャーリーズ・セロン)、助演女優賞(マーゴット・ロビー)、メイク&ヘア賞 |
レ・ミゼラブル | 2020年2月28日(金) | 国際映画賞 |
娘は戦場で生まれた | 2020年2月29日(土) | ドキュメンタリー映画賞 |
ジュディ 虹の彼方に | 2030年3月6日 | 主演女優賞(レネー・ゼルウィガー)、メーク&ヘア賞 |
ハリエット |
予告編→ 動画配信(アマゾン)→ |
主演女優賞(シンシア・エリボ)、歌曲賞 |
フェアウェル | 2020年 | ノミネートされず |
ハニーランド 永遠の谷 | 2020年6月26日 | 国際映画賞、ドキュメンタリー映画賞 |
ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語 | 2020年6月12日 | 作品賞、主演女優賞(シアーシャ・ローナン)、助演女優賞(フローレンス・ピュー)、脚色賞、衣装デザイン賞、作曲賞 |
ペイン・アンド・グローリー | 2020年6月19日 | 主演男優賞(アントニオ・バンデラス)、国際映画賞 |
受賞結果の一覧 | 受賞数ランキング | 受賞作の日本公開スケジュール | 作品賞の事前予想と各候補作の紹介 | 候補作の評価(ロッテントマト) | 監督賞の予想 | 主演男優賞の予想 | 主演女優賞の予想 | 助演男優賞の予想 | 助演女優賞の予想 | アニメ賞の予想 | オスカー有権者の内訳(男女比、人種構成、職業) | 歴代の非英語の作品賞ノミネート | 作品賞ノミネートの興行収入ランキング | 前哨戦の結果(星取表) | 誇大広告賞「ハスラーズ」 | 日本人(辻一弘)の受賞 | 2022年→ | 2021年→ | 2019年→ | ページの先頭へ↑
アカデミー賞の冠を利用した大げさな広告や映画ファンに誤解を与えるような広告を編集部が選定し、毎年、「誇大広告賞」として表彰しています。 日本国内での広告が対象です。 2020年の受賞作は、ジェニファー・ロペス主演の「ハスラーズ」です。
作品名 | 授賞理由 |
---|---|
「ハスラーズ」
国内配給会社: Regents(リージェンツ) |
チラシ等の広告で「アカデミー賞大本命」と大々的に謳っていた。 この文言を読むと、 大半の人は、作品賞の有力候補だと受け止めるだろう。 しかし、ハスラーズが作品賞の「大本命」などと予想されたことはなかった。 これは、米国予想サイト「Gold Derby」等の事前ノミネート予想でも明らかだ。 ハスラーズが唯一有力だったのは、 ジェニファー・ロペスの助演女優賞だ。 にもかかわらず、作品賞の有力候補であるかのように記載するのは、極めてミスリーディングな印象操作だといえる。 結局、本作は助演女優賞さえもノミネートされなかった。 つまり、ノミネートゼロに終わった。 |
作品名 | 解説 |
---|---|
「スキャンダル」
【ノミネート部門】 主演女優賞(シャーリーズ・セロン) 、助演女優賞(マーゴット・ロビー)、メイクアップ&ヘアスタイリング賞 |
アメリカの保守系ニュース専門チャンネル「FOX」のワンマン経営者として君臨してきたロジャー・エイルズのセクハラ事件を描く。実話に基づいている。
セクハラ被害を受ける人気キャスターのメ―ガン・ケリーに扮するシャーリーズ・セロンのそっくりさんぶりが話題になっている。 セロンの主演女優賞ノミネートが期待されている。マーゴット・ロビー、ニコール・キッドマンも、助演女優賞のノミネート候補の一角と見られている。 |
「幸せへのまわり道(フレッド・ロジャースの伝記)」 予告編(英語)→ 【ノミネート部門】 助演男優賞(トム・ハンクス) |
アメリカの子供向けテレビ番組の司会者フレッド・ロジャースの伝記。 トム・ハンクスがロジャースを演じる。若き女性監督マリエル・ヘラーがメガホンをとった。 ヘラーは2018年の名作映画「ある女流作家の罪と罰」の監督として一躍脚光を浴びた。 |
「ロケットマン」 予告編→ 【ノミネート部門】 歌曲賞 |
イギリスが生んだ史上最高の歌手、エルトン・ジョンの伝記映画。 主人公エルトンを演じたタロン・エガ-トンは映画の中で、曲も自分で歌っている。 この点、クイーンの伝記映画「ボヘミアン・ラプソディ」でフレディ・マーキュリーを演じ、 2019年アカデミー賞主演男優賞を獲得したラミ・マレックとは異なる。 ラミは口パクだった。演技が称賛されたが、主演男優賞のノミネートは逃した。 |
「アナと雪の女王2」 予告編→ 【ノミネート部門】 歌曲賞 |
2014年の長編アニメ賞を受賞し、日本でも大ブームを巻き起こした「アナ雪」の続編。 前作から3年後という設定になっている。 1作目はアニメ作品賞を受賞したが、今回の「2」はノミネートを逃した。 歌曲賞のみのノミネートとなった。 |
日本出身者では、辻一弘氏(カズ・ヒロ)がメイクアップ&ヘアスタイリング賞で受賞しました。 2018年に続いて2度目の栄冠となりました。 映画「スキャンダル」で主演のシャーリーズ・セロンの特殊メイクを担当し、モデルとなった著名キャスター(メ―ガン・ケリー)の超そっくりさんに変身させました。 辻さんは日本に生まれ育ちましたが、2019年に米国籍を取得。日本国籍を放棄しました。
日時 | スケジュール |
---|---|
ノミネート発表 | 日本時間:2020年1月13日(月)の深夜 |
授賞式(結果発表) | 日本時間:2020年2月10日(月)の昼間 |
2020年のアカデミー賞では、従来の「外国語映画賞」が「国際長編映画賞」に名称変更されました。 英語での名称は「International Feature Film」です。 ただ、選考対象は従来通り、英語以外の映画です。米国以外の映画会社によって製作された作品が対象となる点も変わりません。 もともとアメリカでは、「外国」のことを「foreign」と言わず「international」と呼ぶ傾向があります。