部門 | 受賞 | ノミネート |
---|---|---|
作品賞 | 「ムーンライト」 ・予告編→ ・動画配信(Amazon字幕版)→ ・動画配信(Amazon吹替版)→ ・受賞発表(間違えハプニング付き)→ ・宇多丸の解説→ ・説明ページ→ ![]() 製作費1.5億円という小規模予算。 正真正銘のインディー映画である。 主人公はゲイの黒人。 いじめ、差別、貧困に直面しながら生きる姿が、静かな語り口で描かれる。 子供時代、高校時代、大人時代の3部に分かれている。 美しい映像と音楽とともに、主人公の内面へ引き込む力が、高い評価を得た。 黒人のバリー・ジェンキンス監督は37歳。本作が長編2作目となった。 登場人物もほとんどが黒人。 このうち、麻薬の売人を演じるマハーシャラ・アリが助演男優賞を受賞した。 配給は、質の高いインディー映画で有名なアメリカの「A24」。 製作は、ブラッド・ピットが経営する「プランB」とA24が共同で手がけた。 事前予想では、ミュージカル映画「ラ・ラ・ランド」が最有力との声が圧倒的に多かった。 とはいえ、批評家からの評価は「ムーンライト」のほうが、やや上だった。 両作品とも、歴史に残る傑作として語り継がれている。 |
|
長編アニメ賞 | 「ズートピア」 予告編(Amazonビデオ字幕版)→ 吹替版(Amazonビデオ)→ |
|
監督賞 | デミアン・チャゼル (ラ・ラ・ランド) オリジナルの曲と脚本で、廃れつつあった古典ミュージカルのスタイルを復活させた。 学生時代から構想を温めていたという。当時32歳。史上最年少の受賞となった。 |
|
主演男優賞 | ケイシー・アフレック 「マンチェスター・バイ・ザ・シー」 |
|
主演女優賞 | エマ・ストーン 「ラ・ラ・ランド」 作品一覧→ ![]() |
|
助演男優賞 | マハーシャラ・アリ 「ムーンライト」 作品一覧→ ![]() |
|
助演女優賞 | ビオラ・デイビス 「フェンス」 作品一覧→ ![]() |
|
脚本賞 | 「マンチェスター・バイ・ザ・シー」 (ケネス・ロナーガン) 予告編(Amazon)→ |
|
脚色賞 | 「ムーンライト」 (バリー・ジェンキンス、タレル・アルビン・マクレイニー) |
|
外国語映画賞 | 「セールスマン」 (イラン) ・予告編(Amazonビデオ字幕版)→ |
|
衣装デザイン賞 | 「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」 (コリーン・アトウッド) Netflix→ 予告編(Amazonビデオ)→ 吹替版→ |
|
視覚効果賞 | 「ジャングル・ブック」
予告編(Amazon)→ |
|
歌曲賞(主題歌賞) | ラ・ラ・ランド 「シティ・オブ・スターズ」 ライアン・ゴズリング & エマ・ストーン (作曲・作詞:ジャスティン・フルビッツ、パセック&ポール) 試聴(Amazon)→ |
|
作曲賞 | 「ラ・ラ・ランド」
(ジャスティン・ハーウィッツ) アルバム試聴(Amazon)→ |
|
長編ドキュメンタリー賞 | 「O.J.:メイド・イン・アメリカ」 (監督:エズラ・エデルマン) 予告編(字幕なし)→ |
|
撮影賞 | 「ラ・ラ・ランド」 (リヌス・サンドグレン) |
|
編集賞 | 「ハクソー・リッジ」 (ジョン・ギルバート) |
|
録音賞 | 「ハクソー・リッジ」 |
|
音響編集賞 | 「メッセージ」 |
|
メイクアップ&ヘアスタイリング賞 | 「メッセージ」 |
|
美術賞 | 「ラ・ラ・ランド」 |
|
短編アニメ映画賞 | 「ひな鳥の冒険」 ~映画「ファインディング・ドリー」の同時上映 予告編(Amazon)→ |
|
短編ドキュメンタリー賞 | 「ホワイト・ヘルメット シリア民間防衛隊」 |
|
短編映画賞 | 「合唱」 |
|
作品賞 | 「ムーンライト」 |
---|---|
最多受賞の作品 | 「ラ・ラ・ランド」・・・6部門で受賞 |
最多ノミネートの作品 | 「ラ・ラ・ランド」・・・13部門で14ノミネート(史上最多) |
作品名 | 結果 | 事前予想 | 解説 |
---|---|---|---|
ムーンライト (Moonlight) 予告編→ |
受賞 | 〇 | 黒人監督バリー・ジェンキンス氏によるドラマ。製作費がわずか6億円のインデペンデント映画ながら、評論家に圧倒的な支持を得た。 マイアミの貧困地区に生まれた黒人男性の物語。 ゴールデングローブ賞の作品賞(ドラマ部門)を受賞。米国映画批評会議賞(ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞)では、監督賞を受賞。ゴッサム・インディペンデント映画賞で作品賞を受賞。 米タイム誌が選ぶ今年の映画ベスト1に選出された。ブラッド・ピットがエグゼクティブプロデューサーに名を連ねた。 |
ラ・ラ・ランド (La La Land) 予告編→ |
◎ | ミュージカル映画。 「タイタニック」と並ぶ史上最多タイとなる14ノミネートを獲得。「シカゴ」以来のミュージカルの作品賞の受賞が期待されたが、「ムーンライト」に敗れた。 ライアン・ゴズリングとエマ・ストーンが主演。 監督は「セッション」で大喝采を浴びた若干31歳(1985年生まれ)のデミアン・チャゼル。 本作品は、チャゼル自らの人生に着想を得ているという。 トロント国際映画祭で観客賞(ピープルズ・チョイス・アワード)を受賞。ゴールデングローブ賞では、作品賞(コメディ&ミュージカル部門)を受賞。監督賞、脚本賞なども受賞。 | |
ドリーム (Hidden Figures) 予告編→ |
△ | アメリカのNASAを支えた3人の黒人女性についてのノン・フィクション映画。 黒人差別が強く残っていた1960年代、差別と闘いながら有人宇宙飛行計画に尽力する黒人数学者たちの姿を描き、全米で大ヒットした。 全米映画俳優組合賞で最高賞となるキャスト賞を受賞し、作品賞の有力候補の一角として急浮上したが、及ばなかった。 | |
マンチェスター・バイ・ザ・シー (Manchester by the Sea) 予告編→ |
△ | アメリカで権威のある「ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞」(米国映画批評会議)の作品賞を受賞。主演男優賞も受賞した。 「サンダンス映画祭」で話題となり、あのAmazon(アマゾン・スタジオ)が配給権を獲得した注目映画。 主演は『ジェシー・ジェームズの暗殺』でアカデミー賞の助演男優賞にノミネートされたことがあるが、 これまでわりと地味な役柄が多かったケイシー・アフレック(ベン・アフレックの弟)。 監督は「ギャング・オブ・ニューヨーク」などの脚本を手掛けたケネス・ロナーガン。 マット・デイモンがプロデューサーに名を連ねている。 | |
最後の追跡 (Hell or High Water) 予告編→ |
イギリスのデヴィッドマッケンジー監督による西部劇。ジェフ・ブリッジス主演。強盗犯の兄弟を描いている。アメリカでは2016年の夏に公開され、当初の予想を上回るヒット作となった。 | ||
フェンス (Fences) 予告編(字幕なし)→ |
デンゼル・ワシントンが監督と主演。トニー賞を受賞した同名のブロドーウェイの演劇を映画化した。「ヘルプ」のビオラ・デイビスも出演。 | ||
LION/ライオン 25年目のただいま (Lion) 予告編→ |
幼少期に母親と別れ、25年後に再開を果たしたインド生まれのオーストラリア人の実話がベース。 本人が書いた本(ノンフィクション)である「25年目の『ただいま』 5歳で迷子になった僕と家族の物語」が原則。 監督は、日本ではほぼ無名のオーストラリア人ガース・デイビス。 主演は、「スラムドッグ$ミリオネア」でも主役を演じたデーヴ・パテール。 ほかに、ルーニー・マーラ、デビッド・ウェナム、ニコール・キッドマンが出演。 | ||
メッセージ (Arrival) 予告編→ |
SF映画。「ボーダーライン」のドゥニ・ヴィルヌーヴ。 エイミー・アダムス、ジェレミー・レナー主演。 ベネチア国際映画祭で監督賞にノミネートされた。 | ||
ハクソーリッジ 命の戦場 (Hacksaw Ridge) 予告編→ |
メル・ギブソン監督の戦争映画。沖縄戦で武器を携帯することを拒みながらも多くの負傷兵を助けた米陸軍衛生兵 デズモンド・T・ドスの実話がベース |
ノミネート | 結果 | 事前予想 | 解説 |
---|---|---|---|
デミアン・チャゼル 「ラ・ラ・ランド」 |
受賞 | ◎ | ゴールデングローブ賞で監督賞を受賞。予想通り、大方の予想通り、オスカーも獲得した。 |
バリー・ジェンキンス 「ムーンライト」 |
〇 | ニューヨーク映画批評家協会賞と全米映画批評家協会賞の監督賞を受賞。 | |
ケネス・ロナーガン 「マンチェスター・バイ・ザ・シー」 |
△ | 「ユー・キャン・カウント・オン・ミー」(2000年)で高い評価を得た映画監督。 | |
メル・ギブソン 「ハクソー・リッジ 命の戦場」 |
|||
ドゥニ・ヴィルヌーヴ 「メッセージ」 |
ノミネート | 結果 | 事前予想 | 解説 |
---|---|---|---|
ケイシー・アフレック 「マンチェスター・バイ・ザ・シー」 |
受賞 | ◎ | ベン・アフレックの弟。ゴールデングローブ賞で主演男優賞(ドラマ部門)を受賞。オスカーレースでは、ゴズリングに勝利。 |
ライアン・ゴズリング 「ラ・ラ・ランド」 |
〇 | ゴールデングローブ賞で主演男優賞(ミュージカル部門)を受賞 | |
デンゼル・ワシントン 「フェンス」 |
△ | ||
アンドリュー・ガーフィールド 「ハクソー・リッジ 命の戦場」 |
|||
ヴィゴ・モーテンセン 「はじまりへの旅」 |
ノミネート | 結果 | 事前予想 | 解説 |
---|---|---|---|
エマ・ストーン 「ラ・ラ・ランド」 |
受賞 | 〇 | 主要部門の中で最も接戦とされたが、ナタリー・ポートマンをおさえた初受賞となった。 |
ナタリー・ポートマン 「ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命」 |
〇 | 「ブラック・スワン」に次ぐ2度目の受賞なるか。 | |
イザベル・ユペール 「エル Elle」 |
〇 | ゴールデングローブ賞で主演女優賞(ドラマ部門)を受賞 | |
メリル・ストリープ 「マダム・フローレンス! 夢見るふたり」 |
|||
ルース・ネッガ 「ラビング 愛という名前のふたり」 |
ノミネート | 結果 | 事前予想 | 解説 |
---|---|---|---|
マハーシャラ・アリ 「ムーンライト」 |
受賞 | ◎ | 当初は最有力と見られていたが、ゴールデングローブ賞は受賞を逃した。 助演女優賞のヴィオラ・デイヴィスとともに、ダブルで黒人俳優の受賞となった。 |
アーロン・テイラー・ジョンソン 「ノクターナル・アニマルズ」 |
〇 | ゴールデングローブ賞で助演男優賞を受賞し、有力候補の一角に急浮上 | |
ジェフ・ブリッジス 「最後の追跡」 |
〇 | 2010年に大ヒットした西部劇映画「トゥルー・グリッド」に次ぐ受賞なるか? | |
デヴ・パテル 「LION/ライオン 25年目のただいま」 |
|||
ルーカス・ヘッジズ 「マンチェスター・バイ・ザ・シー」 |
ノミネート | 結果 | 事前予想 | 解説 |
---|---|---|---|
ヴィオラ・デイヴィス 「フェンス」 |
受賞 | ◎ | 映画では実際には主役の存在なのに「助演」として賞レースに臨む道を選んだ。ゴールデングローブ賞で助演女優賞を受賞 |
ミシェル・ウィリアムズ 「マンチェスター・バイ・ザ・シー」 |
〇 | オスカーの4度目のノミネートが有力視されており、初受賞なるかが注目される。全米映画批評家協会賞では、ヴィオラ・デイヴィスをおさえて助演女優賞を受賞。 | |
ナオミ・ハリス 「ムーンライト」 |
|||
ニコール・キッドマン 「LION/ライオン 25年目のただいま」 |
|||
オクタビア・スペンサー 「ドリーム」 |
作品名 | 結果 | 事前予想 | 解説 |
---|---|---|---|
ズートピア (Zootopia) |
受賞 | ディズニー映画 | |
レッドタートル ある島の物語 (The Red Turtle) |
日仏合作のアニメーション映画作品。スタジオジブリ初の海外との共同製作。高畑勲がアーティスティックプロデューサー | ||
ファインディング・ドリー (Finding Dory) |
ピクサーの新作。2003年公開の「ファインディング・ニモ」の続編 | ||
クボ・アンド・ザ・トゥー・ストリングス (Kubo and the Two Strings) |
太古の日本を舞台にした冒険アニメ。ライカが製作。批評家から高い評価を得た。 | ||
ズッキーニと呼ばれて (My Life As a Zucchini) |