アカデミー賞ランキング【興行収入(歴代)】。 オスカー作品賞の受賞作のアメリカ(北米)における興収。 インフレ調整後。物価上昇を反映させた真の歴代ランキングです。 1位は断トツ「風と共に去りぬ」、2位「サウンド・オブ・ミュージック」、3位「タイタニック」。 いずれも「アバター」のような21世紀の巨大ヒット作をはるかに上回る収入を稼ぎました。 ~データ参照元:プレナス投資顧問
順位 | 作品名 | 興行収入 | 詳細 |
---|---|---|---|
1位 |
「風と共に去りぬ」
(1939年) |
21億ドル | 詳細▼ |
2位 |
「サウンド・オブ・ミュージック」
(1965年) |
15億ドル | |
3位 |
「タイタニック」
(1997年) |
14億ドル | |
4位 |
「ベン・ハー」
(1959年) |
10億ドル | |
5位 |
「スティング」
(1973年) |
9.4億ドル | |
6位 |
「ゴッドファーザー」
(1972年) |
8.37億ドル | |
7位 |
「フォレスト・ガンプ」
(1994年) |
8.33億ドル | |
8位 |
「ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還」
(2003年) |
6.5億ドル | |
9位 |
「マイ・フェア・レディ」
(1964年) |
6.36億ドル | |
10位 |
「地上最大のショウ」
(1952年) |
6.35億ドル | |
11位 |
「ウエスト・サイド物語」
(1961年) |
5.9億ドル | |
12位 |
「アラビアのロレンス」
(1962年) |
5.87億ドル | |
13位 |
「ロッキー」
(1976年) |
5.83億ドル | |
14位 |
「我等の生涯の最良の年」
(1946年) |
5.82億ドル | |
15位 |
「戦場にかける橋」
(1957年) |
5.76億ドル |
映画の歴代興行収入ランキングは、インフレ(物価上昇)を勘案すると順位が大きく変わります。
インフレを無視した場合、全米(北米)の興行収入の歴代1位は「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」(2015年)です。興収9.3億ドル。
2位「アベンジャーズ/エンドゲーム」(2019年)、3位「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」(2021年)、4位「アバター」(2009年)、5位「トップガン マーヴェリック」(2022年)。いずれも21世紀の作品で占められています。
しかし、インフレを加味したランキングだと、歴代1位は「風と共に去りぬ」です。「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」は11位です。
アメリカの物価は、映画館の入場料(チケット代)を含めて、常に値上りしています。
1ドルの価値が全く違うのに、興行収入を比較するのは適当ではありません。
インフレ調整済みランキングが、真のランキングだといえます。
映画「風と共に去りぬ」は、南北戦争時代のアメリカが舞台。急変する社会の姿を写しながら、勝ち気な女性スカーレット・オハラと、無頼漢レット・バトラーとの関係を中心に、人間の愛憎を描きました。上映時間4時間の巨編。ビクター・フレミング監督、デビッド・セルズニックのプロデュース。製作費約420万ドルが投入されました。
クラーク・ゲーブルとビビアン・リーの共演が評判になりました。スカーレットの波乱の生涯を通して、女性の立場からアメリカン・スピリットをうたい上げた点が口コミで高評価を受けました。
プレナス投資顧問によると、「風と共に去りぬ」の全米(北米)における映画館の入場者数(観客動員数)は延べ2億人。 公開された1939年のアメリカの人口は1.3億人だったことを考えると、このヒットの凄さが分かる。 赤ん坊などを除くと、米国民の全員が2回見に行った計算になる。
「風と共に去りぬ」が公開された1930年代にはアメリカ人の65%が毎週、映画館に行っていました。 1960年代以降は10%前後になりました。 ビデオやDVDが発売されるようになり、21世紀にはネット配信が爆発的に普及しました。 あえて劇場に足を運ぶ必要性が低くなったのです。 その一方で、作品数は増え、公開直後のランキングで1位を獲得しても、キープするのが難しくなりました。