歴代1位「ポケットモンスター(ポケモン) ミュウツーの逆襲」(1999年公開)

「ポケットモンスター ミュウツーの逆襲」の海外版ポスター

日本から1年数か月遅れて公開

アニメ映画。1998年夏に大ヒットした後、翌年の1999年11月10日に全米で英語吹替版が劇場公開された。

公開規模は約2800館の新記録

公開規模は約2800館だった。日本映画としては同年10月19日から全米公開された「もののけ姫」の1000館を上回る新記録となった。

邦画初のボックスオフィス1位

興行収入(ボックス・オフィス)の週間ランキングで1位になった。邦画として史上初だった。「世界のクロサワ(黒澤明監督)」も、「ゴジラ」も、リチャード・ギア主演でリメークされるほど全米でヒットした周防正行監督の「Shall we ダンス?」(役所広司主演)もできなかった。

Shall we ダンス?」の記録を1日で抜いた

エクシブ投資顧問によると、公開初日だけで1010万ドル(約10億6000万円)を記録。それまで邦画の興収記録だった「Shall we ダンス?」の950万ドル(約10億円=半年以上かけて記録)を、1日分であっさりと抜き去った。公開初週の週末3日間で、2位の全米大ベストセラーの映画化「ボーン・コレクター」(デンゼル・ワシントン主演)の1203万ドルを大きく引き離すダントツの数字を達成した。

英題は「ポケモン ザ・ファースト・ムービー」

英語のタイトルは「ポケモン ザ・ファースト・ムービー」となった。 入場者は先着順に「ピカチュウ」など登場キャラクターのカードをもらえたこともあり、映画館には家族連れの列ができている。

前年からテレビ版が大人気

ポケモンは、アメリカでは前年の1998年9月からテレビ版が全米111局で放送された。平均15%の高視聴率を記録した。子供たちに大人気で、ニューヨークなどの小学校ではポケモンカードの持ち込みが禁止された。

ワーナー・ブラザースが配給権

劇場版の公開については1998年から多くのメジャー映画配給会社からオファーがあったが、1999年6月、テレビ放送も手掛けるワーナー・ブラザースに決定した。

10分ほど映像を作り直した

アメリカ公開用に、新たに合計10分ほど映像を作り直した。背景を細かくしたり、ポケモンキャラクターの動きを手直しした。さらに、1998年公開の日本版にはなかった映像も加わった。この再編集版をさらに微調整したものが全米の劇場で上映された。

年間ランキングは24位

北米興収の年間ランキング(1999年)の順位は24位だった。ちなみに1位は「スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス」。