2019年(第91回)のアカデミー賞(オスカー)の結果です。 作品賞は、人種差別時代の友情ドラマ「グリーンブック」が受賞しました。 事前の予想では、Netflix(ネットフリックス)の「ROMA/ローマ」が有力視されていましたが、 ごく一部の映画館でしか上映されないネット配信映画は「アカデミー賞でなく、エミー賞の対象にすべき」(スティーブン・スピルバーグ監督)といった意見が噴出。 「反Netflix」のうねりが起き、番狂わせとなりました。
日本で大ヒットした「ボヘミアン・ラプソディ」は主演男優賞、編集賞、音響編集賞、録音賞を受賞。最多の4冠に輝きました。 クイーンの伝説的なライブを臨場感あふれる音と映像、パフォーマンスで再現したことが高く評価されました。 一方、アメコミ映画「ブラックパンサー」が衣装デザイン賞、美術賞、作曲賞の3冠を達成。 マーベル・スタジオ製作の映画として初のオスカー獲得となりました。 日本からは外国語映画賞に「万引き家族」、長編アニメ賞に「未来のミライ」がノミネートされていましたが、受賞は逃しました。 (アワード・ウォッチ編集部)
結果の一覧 | 各作品の劇場公開日 | 作品賞の事前予想 | 主演男優賞の予想 | 主演女優賞の予想 | 助演男優賞の予想 | 助演女優賞の予想 | 監督賞の予想 | 外国語映画賞の予想 | アニメ賞の予想 | 候補作の評価(ロッテントマトの得点) | 授賞式の動画 | 作品賞ノミネートから漏れた作品 | 2020年→ | 2018年→ | ページの先頭↑ | トップページ(歴代の結果)→ 歴代の作品賞→
部門 | 受賞 | ノミネート |
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作品賞 | 「グリーンブック」 (公開:2019年3月1日) ・説明ページ→ ・予告編→ ・動画配信(Amazon字幕版)→ ・動画配信(Amazon吹替版)→ ・受賞スピーチ→ 黒人ピアニストと白人運転手の友情を描く。 実話に基づいた物語。心温まる内容。 時は1962年。 既にニューヨークを拠点に音楽界で大成功を収めていたシャーリーが、人種差別が悪質な米国南部へと演奏ツアーに向かう。 その専属運転手として、イタリア系の用心棒トニーが雇われる。 エリート教育を受けてきた知性派の黒人シャーリーと、 労働者階級の白人トニーのやり取りがコミカルに描写されている。 トニーの実の息子が50年の時を経て脚本を書いた。 ピーター・ファレリー監督は、「メリーに首ったけ」などコメディー映画で知られる。 いわゆるロードムービーであるとともに、クリスマス映画でもある。 ネットフリックスの白黒映画「ROMA/ローマ」との一騎打ちの展開。 事前予想ではローマが有力視されていた。 しかし、大衆的な面白味にあふれたグリーンブックが栄冠を手にした。 |
歴代の作品賞→ |
監督賞 | アルフォンソ・キュアロン 「ROMA/ローマ」 |
歴代の受賞者→ |
主演男優賞 | ラミ・マレック 「ボヘミアン・ラプソディ」 作品一覧→ 受賞スピーチ→ |
歴代の受賞者→ |
主演女優賞 | オリビア・コールマン 「女王陛下のお気に入り」 受賞スピーチ→ |
歴代の受賞者→ |
助演男優賞 | マハーシャラ・アリ 「グリーンブック」 |
歴代の受賞者→ |
助演女優賞 | レジーナ・キング 「ビール・ストリートの恋人たち」 |
歴代の受賞者→ |
長編アニメ賞 | 「スパイダーマン:スパイダーバース」 (公開:2019年3月8日) 予告編(字幕版、Amazon)→ 予告編(吹替版、Amazon)→ |
歴代の受賞作→ |
外国語映画賞 | 「ROMA/ローマ」 (メキシコ) (公開:2018年12月からNetflixで配信) ・予告編→ ・Netflix→ アルフォンソ・キュアロン監督が、自身の少年期を投影して製作したNetflixオリジナルのヒューマンドラマ。中産階級の家で家政婦をする女性を通して、政治的混乱の渦中にあった1970年初頭のメキシコでの1年を描く。アカデミー賞では、外国語映画賞のほか、監督賞など計3部門を受賞した。主演は本作で女優デビューを果たしたヤリッツァ・アパリシオ。 |
歴代の受賞作→ |
脚本賞 | 「グリーンブック」 ピーター・ファレリー ニック・バレロンガ ブライアン・クリー 予告編→ |
歴代の受賞作→ |
脚色賞 | 「ブラック・クランズマン」 スパイク・リー デヴィッド・ラビノウィッツ ケヴィン・ウィルモット チャーリー・ワクテル 受賞スピーチ(動画)→ |
歴代の受賞作→ |
視覚効果賞 | 「ファースト・マン」
予告編(Amazon)→ |
歴代の受賞作→ |
衣装デザイン賞 | 「ブラックパンサー」 (ルース・E・カーター) 解説動画(英語)→ |
歴代の受賞作→ |
撮影賞 | 「ROMA/ローマ」 (アルフォンソ・キュアロン) 予告編→ |
歴代の受賞作→ |
編集賞 | 「ボヘミアン・ラプソディ」 (ジョン・オットマン) ブルーレイ(Amazon)→ |
歴代の受賞作→ |
歌曲賞(主題歌賞) |
アリー/スター誕生 「シャロウ」 レディー・ガガ&ブラッドリー・クーパー 授賞式での歌唱→ 音楽ビデオ→ サントラ・アルバム試聴(Amazon)→ |
歴代の受賞曲→ |
作曲賞 | 「ブラックパンサー」 (ルドウィグ・ゴランソン) アルバム試聴(Amazon)→ |
歴代の受賞作→ |
録音賞 | 「ボヘミアン・ラプソディ」 (ポール・マジー、ティム・キャバジン、ジョン・カサーリ) |
歴代の受賞作→ |
音響編集賞 | 「ボヘミアン・ラプソディ」
(ジョン・ウォーハースト、ニーナ・ハートストーン) |
歴代の受賞作→ |
メイクアップ&ヘアスタイリング賞 | 「バイス」 (グレッグ・キャノムほか) |
歴代の受賞作→ |
美術賞 | 「ブラックパンサー」 (ハンナ・ビーチュラー、ジェイ・ハート) 予告編(Amazon)→ |
歴代の受賞作→ |
長編ドキュメンタリー賞 | 「フリーソロ」 (監督:エリザベス・チャイ・バサヒリー、ジミー・チン) 予告編(字幕なし)→ |
歴代の受賞作→ |
短編アニメ映画賞 | 「Bao(バオ)」 ~映画「インクレディブル・ファミリー」の同時上映 メイキング映像(公式)→ |
歴代の受賞作→ |
短編ドキュメンタリー賞 | 「ピリオド -羽ばたく女性たち-」 Netflix→ |
|
短編実写映画賞 | 「Skin(原題)」 |
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ボヘミアン・ラプソディ | 4部門: 主演男優賞、編集賞、音響編集賞、録音賞 |
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ROMA/ローマ | 10部門: 作品賞、監督賞、主演女優賞、助演女優賞、脚本賞、撮影賞、美術賞、音響編集賞、録音賞、外国語映画賞 |
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女王陛下のお気に入り | 9部門(10ノミネート): 作品賞、監督賞、主演女優賞、助演女優賞2人、脚本賞、撮影賞、美術賞、編集賞、衣装デザイン賞 |
2019年のオスカー受賞作・候補作の映画館での劇場公開スケジュールです。
作品 | 公開日 | ノミネートされた部門 (黄色は受賞) |
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ブラックパンサー | 2018年3月
予告編(Amazon)→ |
作品賞、衣装デザイン賞、美術賞、作曲賞、歌曲賞、録音賞、音響編集賞 |
犬ヶ島 | 2018年5月 予告編(Amazon)→ |
長編アニメ賞 |
万引き家族 | 2018年6月
予告編(Amazon)→ |
外国語映画賞 |
未来のミライ | 2018年7月
予告編(Amazon)→ |
長編アニメ賞 |
インクレディブル・ファミリー | 2018年8月 予告編(Amazon)→ |
長編アニメ賞 |
クワイエット・プレイス | 2018年9月
予告編(Amazon)→ |
音響編集賞 |
ボヘミアン・ラプソディ | 2018年11月
予告編(Amazon)→ |
作品賞、主演男優賞、音響編集賞、録音賞、編集賞 |
アリー/スター誕生 | 2018年12月21日
予告編(Amazon)→ |
作品賞、主演男優賞、主演女優賞、助演男優賞、主題歌賞、撮影賞、脚色賞、音響効果賞 |
天才作家の妻 40年目の真実 | 2019年1月26日
予告編(Amazon)→ |
主演女優賞 |
メリー・ポピンズ リターンズ | 2019年2月1日
予告編(Amazon)→ |
作曲賞、歌曲賞、美術賞、衣装デザイン賞 |
ファースト・マン | 2019年2月8日
予告編(Amazon)→ |
録音賞、音響編集賞、視覚効果賞、美術賞 |
女王陛下のお気に入り | 2019年2月15日
予告編(Amazon)→ |
作品賞、監督賞、主演女優賞、助演女優賞2人、脚本賞、撮影賞、美術賞、編集賞、衣装デザイン賞 |
ビール・ストリートの恋人たち | 2019年2月22日
予告編(Amazon)→ |
助演女優賞、脚色賞、作曲賞 |
グリーンブック | 2019年3月1日
予告編(Amazon)→ |
作品賞、主演男優賞、助演男優賞、脚本賞、編集賞 |
スパイダーマン:スパイダーバース | 2019年3月8日
予告編(字幕版、Amazon)→ 予告編(吹替版、Amazon)→ |
長編アニメ賞 |
ROMA/ローマ | 2019年3月9日 (イオンシネマのみ) |
作品賞、監督賞、主演女優賞、助演女優賞、外国語映画賞、撮影賞、脚本賞、美術賞、音響編集賞、録音賞 |
ふたりの女王 メアリーとエリザベス | 2019年3月15日
予告編(Amazon)→ |
衣裳デザイン賞、メイクアップ&ヘアスタイリング賞 |
ブラック・クランズマン | 2019年3月22日
予告編(Amazon)→ |
作品賞、監督賞、助演男優賞、脚色賞、作曲賞、編集賞 |
バイス | 2019年4月5日
予告編(Amazon)→ |
作品賞、監督賞、脚本賞、主演男優賞、助演男優賞、助演女優賞、編集賞、メイクアップ&ヘアスタイリング賞 |
魂のゆくえ | 2019年4月12日
予告編(Amazon)→ |
脚本賞 |
RBG 最強の85才 | 2019年4月12日 | 長編ドキュメンタリー賞 |
COLD WAR あの歌、2つの心 | 2019年6月28日 | 監督賞、外国語映画賞、撮影賞 |
ある女流作家の罪と罰 | 2019年夏からネット配信
予告編(Amazon)→ |
主演女優賞 |
永遠の門 ゴッホの見た未来 | 2019年11月8日
予告編→ |
主演男優賞 |
2019年のアカデミー賞の作品賞は、近年にない大混戦と見られている。 通常であれば前哨戦となる映画賞で有力作が1つか2つに絞られる場合が多い。 しかし、2019年についてはそれぞれの映画賞ごとに異なる作品が勝利している。
賞 | 2019年 | 2018年 | 2017年 |
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プロデューサー組合賞 (PGAアワード) ※投票者がオスカーと一部重複 | グリーンブック | シェイプ・オブ・ウォーター | ラ・ラ・ランド |
俳優組合賞(SAGアワード)のキャスト賞
※投票者がオスカーと一部重複 | ブラックパンサー | スリー・ビルホード | ドリーム |
英国アカデミー賞 (BAFTA) ※投票者がオスカーと一部重複 | ROMA | スリー・ビルホード | ラ・ラ・ランド |
放送映画批評家協会賞 (クリティックス・チョイス・アワード) | ROMA | シェイプ・オブ・ウォーター | ラ・ラ・ランド |
ゴールデングローブ賞 | ボヘミアン・ラプソディ(ドラマ部門) グリーンブック(コメディ部門) |
スリー・ビルホード(ドラマ部門) レディ・バード(コメディ部門) |
ムーンライト(ドラマ部門) ラ・ラ・ランド(コメディ部門) |
トロント国際映画祭 | グリーンブック | スリー・ビルホード | ラ・ラ・ランド |
全米映画批評家協会賞 | ザ・ライダー | レディ・バード | ムーンライト |
混戦の中から「ROMA/ローマ」が頭一つ抜け出したとの見方が強い。 総合的な芸術性が評価され、アート志向派から熱烈な支持を獲得している。 最多ノミネートの獲得により、投票権を持つ映画業界人からも厚い支持を得ていることが裏付けられた。 配給元のネット配信会社Netflixは、豊富な資金力をフル活用し、ハリウッドの大手スタジオも舌を巻くほどの大規模な集票キャンペーンを展開した。 一方で、ネット配信の作品が受賞すれば、映画館によって支えらている「シネマ文化」の崩壊を招くという懸念も強まり、 反ROMA/ローマの風も吹く。 作品自体についても「冗長」「退屈」という批判も一部にあり、 好き嫌いが分かれる傾向があるのも事実。 作品賞の最終投票では、ノミネートされた映画に順位を付けさせる方式(ランキング方式)が採用されており、 「1位」で選ばれるだけでなく、より多くの人に「2位、3位以上」に入れてもらうことも重要になる。 その点、「グリーンブック」はより幅広く好まれており、有利となる可能性がある。
(予想:◎最有力、○有力、△大穴)
作品名 | 日本公開日 | 事前予想 | 解説 |
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「ROMA/ローマ」
予告編→ ネットフリックスの配信ページ→ |
2018年12月14日ネットフリックス配信→2019年3月イオンシネマで劇場公開 | ◎ |
作品賞、監督賞、主演女優、助演女優など最多10部門でノミネートされた。
このうち、監督賞、撮影賞、外国語映画賞では圧勝ムードが出ている。
作品賞も有力視されている。
「ゼロ・グラビティ」でオスカーの監督賞を受賞したメキシコ人のアルフォンソ・キュアロンが、 個人的な想いをぶつけた渾身の作品。 ゼロ・グラビティ以来、5年ぶりの新作で、 脚本も撮影も自身で手掛けた。 1970年代のメキシコシティのローマ地区を舞台に、 経済的に裕福ながら難題に直面する一般家庭と、そこに住み込みで働く家政婦の姿を描いた。 監督自身の子供時代に基づく自伝的ストーリー。 白黒映画で、 映像の美しさや緻密さ、斬新さが絶賛されている。 登場人物の機微を描くストーリーも高く評価されている。 2018年のベネチア国際映画祭で最高賞の「金獅子賞」を受賞したほか、 アメリカの映画評論家による賞で連勝。 スペイン語の映画ながらオスカー大本命に浮上した。 作品賞を受賞すれば、外国語の映画として史上初となる。 ネット動画配信のネットフリックス(Netflix)が配給権を獲得。 アメリカなどの一部の劇場で限定的に公開されただけで、 すぐに全世界でネット公開された。 ネット配信会社の映画が作品賞を受賞すれば、 時代の転換を象徴する初の快挙となる。 一方で、劇場主にとっては、映画館をほぼスルーする作品のオスカー獲得は脅威であり、 スピルバーグ監督ら一部の有力映画人も懸念を示している。 |
「グリーンブック」
予告編(Amazon)→ |
2019年3月1日 | 〇 ↓ 受賞 |
作品賞、主演男優賞、助演男優賞、脚本賞、編集賞の5部門にノミネート。 人種差別が強く残る1960年代のアメリカ南部を舞台にした感動ドラマ/コメディ。 ライブツアー中の黒人ピアニストと、その運転手を務めることになった白人用心棒の人間関係が軸となる。 実在していた天才ピアニスト、ドン・シャーリーと、ニューヨークのイタリア系用心棒の2人をモデルにしている。 「メリーに首ったけ」で知られるファレリー兄弟の一人(兄)、ピーター・ファレリーが監督を務めた。 主演は、名優ヴィゴ・モーテンセン。 ピアニスト役は、「ムーンライト」でオスカーの助演男優賞を受賞したマハーシャラ・アリ。 2018年秋のトロント国際映画祭で最高賞の作品賞(観客賞)を受賞。 その後やや失速したかと思われたが、 ゴールデングローブ賞で「女王陛下のお気に入り」「バイス」といった対抗馬をおさえてコメディ・ミュージカル作品賞を獲得。 さらに、ハリウッドの映画プロデューサーの投票で選ぶ「PGAアワード」で作品賞を獲り、粘り強さを見せた。 やや変化球的で玄人好みの「ROMA/ローマ」と比べて、 ハリウッドらしくストレートに楽しめる映画。 芸術面での目新しさはないが、老若男女に幅広く支持されている。 「反ネットフリックス」の票を集約できれば、逆転勝利もあり得る。 |
「ブラックパンサー」 予告編(Amazonビデオ)→ |
2018年3月1日 | △ |
マーベルのアメコミ映画。スーパーヒーロ映画として史上初めてオスカー作品賞にノミネートされた。 映画評論家の評価をまとめるサイト「ロッテン・トマト」で、 97%という驚異的なスコアを記録。 スーパーヒーロー映画としては、 「ダークナイト」「アイアンマン」を上回り、 歴代トップの高評価となった。 映像・視覚面やアクションだけでなく、監督、脚本、役者の演技、衣装・美術面などが幅広く称賛された。 黒人が主役のスーパーヒーローという点も、歴史的意義が指摘されている。 商業的にも大成功。 北米市場において興行収入が2018年の年間1位であり、史上3位。 2018年のオスカーでは、作品賞候補として期待されていたアメコミ映画「ワンダーウーマン」が、 ノミネートから漏れた。 アメコミやSF映画の関係者やファンの間では、 「今度こそは!」と期待する声が出ていた。 配給会社のディズニーもアカデミー会員に投票を呼び掛けるキャンペーンを積極的に展開した。 ハリウッドの俳優が選ぶ前哨戦「SAGアワード」では、 最高賞の「キャスト賞」(最優秀アンサンブル)を獲得。 有力視されていた「アリー/スター誕生」に勝利し、 業界内でも厚い支持を得ていることを示した。 劇場公開から1年以上たっているが、レース終盤に向けて再び勢いに乗っている。 |
「アリー/スター誕生」 予告編(Amazon)→ |
2018年12月21日 |
作品賞、主演女優賞、主演男優賞、主演男優賞、歌曲賞など8部門にノミネートされた。 レディー・ガガ主演のミュージカル。 1938年の名作「スタア誕生」の3度目のリメイクで、 エンタメ界を舞台にした恋愛&サクセスストーリー。 俳優としてオスカーノミネート歴3回を誇るブラッドリー・クーパーが初めて監督に挑戦。主演も務めた。 ガガとクーパーの熱演とケミストリー(相性の良さ)が圧巻。 完成度の高さ、脚本、音楽など幅広い面で称賛された。 商業的にも大成功を収めたことから、 2018年秋の公開直後から「作品賞の最有力候補」と見る評論家が続出した。 しかし、ゴールデングローブ賞で「ボヘミアン・ラプソディ」に敗れ、 放送映画批評家協会賞(クリティック・チョイス・アワード)では「ROMA/ローマ」に敗北。 さらに、SAGアワードの最高賞のキャスト賞では「ブラックパンサー」に負けた。 下馬評が高かったわりには、メジャーな賞を次々と逃している。 オスカーでも、有力視されていた監督賞のノミネートから漏れた。 やや失速気味か。 ただ、歌曲賞では、主題歌「シャロウ」が断トツの有力候補と見られている。 |
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「女王陛下のお気に入り」
予告編(Amazon)→ |
2019年2月15日 |
9部門で10ノミネートを獲得した。
女性から厚い支持を得ており、
2019年から女性の投票権者が増えたことが有利に働く可能性がある。 イギリスの歴史ドラマ。 18世紀初頭の病弱なアン女王の王室が舞台。 女王への影響力を強め、実権に握ろうとする2人の女性(王族)の確執を描いている。 内容的にはドロドロしているが、全般的にコミカルタッチで、楽しめる。 3人の名女優たちの掛け合いが見事。 作品賞は手が届きそうにないが、 脚本賞は有力か。 |
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「ボヘミアン・ラプソディ」
予告編(Amazon)→ |
2018年11月 |
作品賞、主演男優賞、音響編集賞、録音賞、編集賞の5部門でノミネート。 オスカーの前哨戦となるゴールデングローブ賞で、 本命とされた「アリー/スター誕生」をおさえ、 ドラマ作品賞を獲得した。 公開当初、映画評論家からの評価がイマイチで、 賞レースでは有力視されていなかった。 しかし、商業的な大ヒットとなり、 一般の映画ファンから熱狂的な支持を得たことで、ダークホースとして浮上した。 とくに、フレディ・マーキュリーをスクリーンに蘇らせたラミ・マレックの熱演と、 迫力満点のライブエイドのシーンに対する評価が高い。 「愛される映画」「魂を揺さぶる映画」として上昇ムードにあるが、 監督のセクハラ疑惑がマイナス材料。 |
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「ブラック・クランズマン」
予告編(Amazon)→ |
2019年3月22日 | ベテラン黒人映画監督スパイク・リーの新作。
1970年代末のアメリカが舞台。
人種差別組織KKKに、白人のふりをして潜入した黒人警察官の話。
シリアスな題材を社会風刺的でコミカルな作風に仕立て、
娯楽性も高いと称賛された。 2018年の仏カンヌ国際映画祭では、 日本の「万引き家族」に作品賞(パルムドール)で敗れたが、 次点の審査員賞(グランプリ賞)を受賞した。 オスカーでは、作品賞に加えて、スパイク・リーが監督賞と脚色賞にノミネートされており、このうち脚色賞が有力視されている。 受賞すれば初のオスカーとなる。 |
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「バイス」
予告編(Amazon)→ |
2019年4月5日 |
ジョージ・W・ブッシュ政権で副大統領を務めた超大物の保守政治家ディック・チェイニーの伝記。
経験の浅いブッシュ大統領のもとで、
老獪な政治手腕を発揮して強い実権を握り、
「影の大統領」とも言われたチェイニー氏の生涯を風刺的に描いた。
監督は、名作「マネー・ショート」のアダム・マッケイ。 当初の評論家のレビューはそれほど良くなかったが、 役者たちの演技は称賛された。 とくにチェイニーになりきったクリスチャン・ベールと、 妻を演じたエイミー・アダムスが好評。 オスカーでは8部門(作品賞、監督賞、脚本賞、主演男優賞、助演男優賞、助演女優賞、編集賞、メイクアップ&ヘアスタイリング賞)にノミネートされた。 このうち編集賞とメイクアップ&ヘアスタイリング賞が有力と予想されている。 |
今回のオスカーで最大の激戦区。クイーンのフレディ・マーキュリーを演じたマレックと、ディック・チェイニー副大統領のそっくりさんになったベイルの争い。 いわば「究極のモノマネ演技」同士の対決。 オスカー前哨戦では勝利を2分しており、一進一退の攻防。 そこに、監督賞のノミネートを逃してしまったクーパーが絡む。
(予想:◎最有力、○有力、△大穴)
候補者 | 事前予想 | 解説 |
---|---|---|
ラミ・マレック 「ボヘミアン・ラプソディ」 作品一覧→ |
◎ ↓ 受賞 |
フレディ・マーキュリーの往年のファンすらもうならせた見事な演技。 映画の記録的な成功の立役者といえる。 セクハラ疑惑で批判を受けるブライアン・シンガー監督にかわって、世間の「ボヘミアン・ラプソディ」への愛情を一身に受ける。 受賞すれば、アラブ人として初の快挙となる。 |
クリスチャン・ベール 「バイス」 作品一覧→ |
〇 | ディック・チェイニー副大統領の老獪っぷりを極めて巧みに表現してみせた。 徹底した職業人ぶりで俳優仲間からも尊敬を集めるベイルは、2011年に「ファイター」で助演男優賞を受賞している。 その後、「アメリカン・ハッスル」で主演男優賞、「マネー・ショート」で助演男優賞にノミネートされたが、 受賞は逃した。 「主演」での初オスカーなるか。 |
ブラッドリー・クーパー 「アリー/スター誕生」 作品一覧→ |
△ | アリー/スター誕生の立役者。 大方の予想に反して監督賞のノミネートから外されたことで、同情票が集まる可能性がある。 |
(予想:◎最有力、○有力、△大穴)
候補者 | 事前予想 | 解説 |
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グレン・クローズ 「天才作家の妻 -40年目の真実-」 作品一覧→ |
◎ | 優れた実績を持つ超ベテランながら、 まだ一度もオスカーを受賞していない。 今回で7回目のノミネート。 待望論が追い風。 |
レディー・ガガ 「アリー/スター誕生」 作品一覧→ |
〇 | 初の主演ながら驚くべき演技力でハリウッドを魅了した。 クリティックス・チョイス・アワードでは、グレン・クローズとの「タイ(同点)受賞」へと持ち込んだ。 歌曲賞では断トツの最有力と見られている。 |
オリビア・コールマン 「女王陛下のお気に入り」 作品一覧→ |
△ ↓ 受賞 |
病弱でメンタル的にきわどい女王役を見事に演じた。 全米映画批評家協会賞では、ガガとクローズに勝った。 |
(予想:◎最有力、○有力、△大穴)
候補者 | 事前予想 | 解説 |
---|---|---|
マハーシャラ・アリ 「グリーンブック」 作品一覧→ |
◎ ↓ 受賞 |
オスカー前哨戦で連勝。受賞すれば「ムーンライト」に次いで2度目。ムーンライトのときよりもいい演技だ、との声が強い。 |
リチャード・E・グラント 「ある女流作家の罪と罰」 作品一覧→ |
〇 | 2018年の隠れた名作とされる「ある女流作家の罪と罰」で、評論家をうならせる名演。 「マハーシャラ・アリは最近受賞したばかりだし、 そもそも彼はグリーンブックでは助演というより主演では」という懐疑派の受け皿になり得るかも。 |
(予想:◎最有力、○有力、△大穴)
候補者 | 事前予想 | 解説 |
---|---|---|
レジーナ・キング 「ビール・ストリートの恋人たち」 作品一覧→ |
◎ ↓ 受賞 |
賞レースで安定的な勝率を示している。 長年にわたる活躍への支持も厚い。 最大のライバルと見られていたエミリー・ブラントがノミネートから漏れたことで、 圧倒的な有力候補となった。 |
エイミー・アダムス 「バイス」 作品一覧→ |
〇 | オスカー6度目のノミネート。 まだ一度も受賞していない。 ここ十数年間の目覚ましい活躍をふまえ、 「そろそろオスカー像を」との声は強い。 |
レイチェル・ワイズ 「女王陛下のお気に入り」 作品一覧→< |
△ | 「ROMA/ローマ」と並んで最多ノミネートを獲得した「女王陛下のお気に入り」だが、 主要部門では脚本賞以外で「形勢不利」が伝えられている。 英国アカデミー賞で勝利したレイチェル・ワイズに、逆転の望みが託されている。 |
(予想:◎最有力、○有力、△大穴)
候補者 | 事前予想 | 解説 |
---|---|---|
アルフォンソ・キュアロン 「ROMA/ローマ」 作品一覧→ |
◎ ↓ 受賞 |
ROMA/ローマで達成した様々な技術的・芸術的な偉業が絶賛されている。 ノミネートされた10部門の中で、最も受賞が確実と言われている。 |
スパイク・リー 「ブラック・クランズマン」 作品一覧→ |
△ | もはや業界の大御所。 名作「ドゥ・ザ・ライト・シング」(1989年)で冷遇された記憶は多くの人の脳裏に残っている。 長年の支持者の票が集まるかも。 ただ、脚色賞のほうが有力視されている。 |
「ROMA/ローマ」が圧倒的に有利と予想されている。
(予想:◎最有力、○有力、△大穴)
候補者 | 事前予想 | 解説 |
---|---|---|
「ROMA/ローマ」(メキシコ) (公開:2019年3月) 予告編→ |
◎ ↓ 受賞 |
外国語(スペイン語)の作品であるにもかかわらず、 10部門にノミネート。 すでに外国語映画としては記録的な戦績になっている。 作品賞で別の作品に投票する人も、 外国語作品賞ではROMA/ローマに入れることが考えられる。 |
「COLD WAR あの歌、2つの心」(ポーランド) (公開:2019年6月28日) 予告編→ |
○ | ROMA/ローマと同じくモノクロ映画。 監督賞にもノミネートされ、業界を驚かせた。 アート系の映画が好きな人に支持されている。 |
「万引き家族」(日本) (2018年6月) 予告編(Amazon)→ |
△ | 日本映画として「おくりびと」以来10年ぶりの外国語映画賞を目指す。 支持層がややダブルとされる「ローマ」と「COLD WAR」の2作品が票を食い合えば、 ダークホースとして浮上する可能性あり。 映画評論家のレビューを集計する「ロッテン・トマト」では「99%」の高スコアを獲得。 |
日本から「未来のミライ」がノミネート。 「千と千尋の神隠し」(宮崎駿監督)以来16年ぶりの受賞を目指すが、 「スパイダーマン:スパイダーバース」というとてつもない強豪が立ちはだかる。
(予想:◎最有力、○有力、△大穴)
候補者 | 事前予想 | 解説 |
---|---|---|
「スパイダーマン:スパイダーバース」 (公開:2019年3月8日) 予告編(字幕版、Amazon)→ 予告編(吹替版、Amazon)→ |
◎ ↓ 受賞 |
当初は「インクレディブル」との互角の争いが予想されていたが、 ゴールデングローブ賞など主要な前哨戦で連勝。 驚くべき強さを見せる。 「アニメ」や「コミック」という枠を超えて高い評価を得ており、 大本命との声が強い。 |
「インクレディブル・ファミリー」 (公開:2018年8月) 予告編(Amazon)→ |
○ | この部門で高い勝率を誇るピクサーの作品。 評論家からも好評だが、 何しろ競争相手の「スパイダーマン:スパイダーバース」が強すぎるか。 |
映画評論家のレビューを集計する「米ロッテン・トマト」(Rotten Tomatoes)の評価(スコア)のランキングです。 2019年のアカデミー賞の作品賞のノミネート有力候補について、評価の高い順に並べています。(2019年1月8日現在)
作品 | スコア | 動画配信 |
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万引き家族 | 99% | Amazon→ |
ある女流作家の罪と罰 | 98% | |
ブラックパンサー | 97% | Amazon→ |
スパイダーマン:スパイダーバース | 97% | Amazon(字幕版)→
Amazon(吹替版)→ |
ザ・ライダー | 97% | Amazon→ |
ROMA/ローマ | 96% | Netflix→ |
クワイエット・プレイス | 95% | Amazon→ |
ブラック・クランズマン | 95% | Amazon→ |
女王陛下のお気に入り | 94% | Amazon→ |
ビール・ストリートの恋人たち | 94% | |
COLD WAR あの歌、2つの心 | 94% | |
インクレディブル・ファミリー | 94% | Amazon→ |
魂のゆくえ | 93% | Amazon→ |
未来のミライ | 92% | Amazon→ |
クレイジー・リッチ! | 91% | Amazon→ |
アリー/スター誕生 | 90% | Amazon→ |
ファースト・マン | 88% | Amazon→ |
天才作家の妻 40年目の真実 | 84% | |
グリーンブック | 81% | |
メリー・ポピンズ リターンズ | 78% | Amazon→ |
ボヘミアン・ラプソディ | 62% | 予告編(Amazon)→ |
バイス | 62% |
結果の一覧 | 各作品の劇場公開日 | 作品賞の事前予想 | 主演男優賞の予想 | 主演女優賞の予想 | 助演男優賞の予想 | 助演女優賞の予想 | 監督賞の予想 | 外国語映画賞の予想 | アニメ賞の予想 | 候補作の評価(ロッテントマトの得点) | 授賞式の動画 | 作品賞ノミネートから漏れた作品 | 2020年→ | 2018年→ | ページの先頭↑ | トップページ(歴代の結果)→ 歴代の作品賞→
内容 | 動画 |
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クイーンのライブ演奏 |
動画→ ※「ウィ・ウィル・ロック・ユー」「伝説のチャンピオン」の2曲を演奏 ※ボーカルはアダム・ランバート。ギターはブライアン・メイ。ドラムはロジャー・テイラー |
ティナ・フェイらの冒頭の挨拶 |
動画→ ※ティナ・フェイ、エイミー・ポーラー、マヤ・ルドルフの人気女性コメディアン3名。 司会者が不在となった授賞式で、最初のプレゼンターとして登場。 恒例の司会者によるモノローグのかわりに、短いコメディを披露した。 |
助演女優賞レジーナ・キングの受賞スピーチ |
動画→ |
助演男優賞マハーシャラ・アリの受賞スピーチ |
動画→ |
レディー・ガガとブラッドリー・クーパーのデュエット歌唱 |
動画→ ※「シャロウ~『アリー/スター誕生』愛のうた」。最後にキスするかと思わせてしなかった。 |
歌曲賞のレディー・ガガの受賞スピーチ |
動画→ |
脚本賞のスパイク・リーの受賞スピーチ |
動画→ |
主演女優賞オリビア・コールマンの受賞スピーチ |
動画→ ※「女王陛下のお気に入り」で、精神的に壊れかけたきわどい女王を演じて受賞。予想外の受賞に驚きながらのスピーチ。ノミネートされ、有力候補だったグレン・クローズとレディー・ガガに感謝。 |
主演男優賞ラミ・マレックの受賞スピーチ |
動画→ ※「ボヘミアン・ラプソディ」でフレディ・マーキュリーを熱演。アラブ系として初の受賞の快挙。 「この映画は、移民であり、ゲイであり、臆することなく自分の人生を生きた男(フレディ・マーキュリー)の物語」だとし、 「私もエジプトからの移民の息子だ」として自分をキャスティングしてくれた人たちに感謝を表した。 |
監督賞のアルフォンソ・キュアロンの受賞スピーチ |
動画→ ※「ROMA/ローマ」で監督賞。2度目の受賞。 受賞結果の発表者(プレゼンター)は同じメキシコ出身で前年に監督賞を受賞したギレルモ・デル・トロ。 封筒を見ながら「この人の名前、発音できません」とジョーク交じりに授与された。 スピーチではスペイン語で「メキシコ、ありがとう!」とした後、3人の子供に感謝した。 |
「グリーンブック」の作品賞の受賞スピーチ |
動画→ ※ピーター・ファレリー監督が「すべてこの男から始まったんだ!」と、ステージの端にいた主演のヴィゴ・モーテンセンを指し、深く感謝した。 |
結果の一覧 | 各作品の劇場公開日 | 作品賞の事前予想 | 主演男優賞の予想 | 主演女優賞の予想 | 助演男優賞の予想 | 助演女優賞の予想 | 監督賞の予想 | 外国語映画賞の予想 | アニメ賞の予想 | 候補作の評価(ロッテントマトの得点) | 授賞式の動画 | 作品賞ノミネートから漏れた作品 | 2020年→ | 2018年→ | ページの先頭↑ | トップページ(歴代の結果)→ 歴代の作品賞→
作品名 | 日本公開日 | 解説 |
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「ビール・ストリートの恋人たち」 予告編→ |
2019年2月22日 | 2017年の作品賞を受賞した「ムーンライト」のバリー・ジェンキンス監督の新作。
原作は、黒人小説家ジェイムズ・ボールドウィンの短編小説「ビール・ストリートに口あらば」。
冤罪をかぶせられる黒人青年が主人公で、人種差別をテーマにしている。
ジェンキンスは、ムーンライトの脚本を書いていた2013年の夏に、この脚本も書いたという。
助演のレジーナ・キングが助演女優部門の賞レースで連勝しており、 オスカーでも受賞が有力視されている。 |
「ファースト・マン」 予告編(Amazon)→ |
2019年2月8日 | 人類史上初めて月に降り立ったアメリカ人宇宙飛行士ニール・アームストロング氏の伝記。
「ラ・ラ・ランド」のデイミアン・チャゼル監督の新作となる。
主人公のアームストロング役は、同じくラ・ラ・ランドのライアン・ゴズリング。
チャゼル監督は、メジャーデビュー作となった「セッション」がいきなりオスカー(2015年)の作品賞にノミネート。
次作のラ・ラ・ランドでは、作品賞こそ「ムーンライト」に敗れたものの、監督賞(2017年)を受賞した。
若干33歳にしてオスカーの常連。
過去の2作品はストーリーに自伝的な要素があり、脚本も自ら手掛けていた。
今回は、ハリウッドで長年温められていた企画であり、
脚本も他の人が担当している。 全米の興行成績は、期待外れに終わった。 |
「ザ・ライダー」 予告編(Amazon)→ |
ネット配信開始済み |
大けがと闘いながらロデオ(馬乗り)として生きようと奮闘する男の物語。
実話に基づく。現代の米テキサスに実在するロデオがモデルになっている。
モデルとなったロデオが、役者ではないのに主役を演じている。 映像の美しさなどが評論家から高い評価を得た。 全米映画批評家協会(NSFC)で「ROMA/ローマ」などの強敵をおさえて作品賞を受賞した。 |
「メリー・ポピンズ リターンズ」
予告編(Amazon)→ |
日本公開:2019年2月1日 | ディズニーの名作映画「メリー・ポピンズ」の25年後を描いた。
ミュージカル。
魔法使いメリー・ポピンズが再び空から降りてくる。
エミリー・ブラントがポピンズを演じる。
監督は「シカゴ」のロブ・マーシャル。 作曲賞、歌曲賞、美術賞、衣装デザイン賞でノミネートされた。 主演のエミリー・ブラントの演技が称賛されたが、ノミネートから漏れた。 |
「クレイジー・リッチ!」
予告編(Amazon)→ |
日本公開:2018年9月 | シンガポールの富豪一族の生活を描写したロマンチック・コメディ。 主要キャストをアジア系の俳優で固めた画期的なハリウッド映画。 評論家に絶賛され、商業的にも大ヒットとなった。 |
「ビューティフル・ボーイ」 予告編→ |
2019年4月 | 息子がヒロポンという薬物の中毒になってしまった実在の父親の苦闘を描く。 全米のベストセラーとなったこの父親のノンフィクション本が原作になっている。 監督は、2014年のオスカーで外国語映画賞にノミネートされた「オーバー・ザ・ブルースカイ」 のフェリックス・ヴァン・ヒュルーニンゲン(ベルギー人)。 主演は「フォックスキャッチャー」で主演男優賞(2015年)にノミネートされたスティーブ・カレル。 オスカーでは、ドラッグ中毒の少年を演じたティモシー・シャラメの助演男優賞ノミネートが有力視されていたが、 果たせなかった。 |
結果の一覧 | 各作品の劇場公開日 | 作品賞の事前予想 | 主演男優賞の予想 | 主演女優賞の予想 | 助演男優賞の予想 | 助演女優賞の予想 | 監督賞の予想 | 外国語映画賞の予想 | アニメ賞の予想 | 候補作の評価(ロッテントマトの得点) | 授賞式の動画 | 作品賞ノミネートから漏れた作品 | 2020年→ | 2018年→ | ページの先頭↑ | トップページ(歴代の結果)→ 歴代の作品賞→
日時 | スケジュール |
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2019年2月24日(日) ~日本時間25日(月) |
授賞式(結果発表) 日本時間25日午前8時30分~同時通訳(2か国語)で生中継 午後9時~字幕付きで再放送 |