ミナリのアカデミー賞

受賞

受賞 助演女優賞

ノミネート

ノミネート 作品賞
監督賞
リー・アイザック・チョン
主演男優賞
スティーブン・ユァン
脚本賞
作曲賞

ミナリとは

韓国系移民の家族ドラマ

韓国系移民の家族ドラマ。 大都市ロサンゼルスから南部の田舎に移住し、農民としての新しい挑戦に挑む姿を描く。 「アメリカンドリーム」的な設定ではあるが、よくありがちな成功物語ではない。 テンポはややスロー。

全米の独立系映画が集まる「サンダンス映画祭」(2020年)で、作品賞(グランプリ)と観客賞の2冠に輝いた。 2021年1月にノースカロライナ映画批評家協会賞の作品賞を受賞。コロナ下の賞レースのトップを走っていた「ノマドランド」の対抗馬として注目されるようになった。

監督の半自伝

監督は、韓国系アメリカ人のリー・アイザック・チョン(Lee Isaac Chung)。42歳。 本作の舞台であるアーカンソー州の農村地帯で育った。 ミナリは、監督の半自伝的なストーリーだという。
これまでも独立系の渋い作品を手がけてきており、 日本のアニメ映画「君の名は。」のハリウッド実写版の監督を務めることが決まっている。

大女優ユン・ヨジョン

本作で助演女優賞に輝いたユン・ヨジョンは、「韓国のメリル・ストリープ」とも言える超大物女優。 破天荒で毒舌な祖母役を演じた。 韓国語にブロークン・イングリッシュを交え、 コミカルな演技を披露。 米国の映画ファンから高い評価を得た。

賞レース終盤で浮上

賞レースでは、グレン・クロースやオリビア・コールマンら米英の大物女優らとの争いになった。 前哨戦のヤマ場となるSAGアワード(全米俳優組合賞)や英国アカデミー賞で連勝。 その勢いに乗り、オスカーを手中に収めた。

独立系の星「A24」とブラピの「プランB」の共作

配給は、質の高い映画づくりで有名なアメリカの「A24」。 製作は、ブラッド・ピットが経営する「プランB」とA24が共同で手がけた。 つまり、2017年作品賞の名作「ムーンライト」と同じ布陣だ。 製作費は2億円と小規模。

使用言語は韓国語と英語だが、韓国語のほうが多い。

オスカー前哨戦の戦績

<主な受賞歴>
受賞した部門
英国アカデミー賞
 (歴代→
助演女優賞
SAGアワード(全米俳優組合賞)
 (歴代→
助演女優賞
ノースカロライナ批評家賞 作品賞
ゴールデングローブ賞 外国語映画賞
サンダンス映画祭 作品賞(グランプリ)、観客賞
ボストン批評家賞 助演女優賞(ユン・ヨジョン)、作曲賞
フロリダ批評家賞 脚本賞
ロサンゼルス批評家賞 助演女優賞(ユン・ヨジョン)
米国映画批評会議賞 助演女優賞(ユン・ヨジョン)、脚本賞
ニューヨーク批評家賞オンライン 作品賞、助演女優賞(ユン・ヨジョン)
サンフランシスコ批評家賞 助演女優賞(ユン・ヨジョン)、脚本賞
サンディエゴ批評家賞 助演女優賞(ユン・ヨジョン)、脚本賞
シアトル批評家賞 助演女優賞(ユン・ヨジョン)
トロント批評家賞 脚本賞
ワシントン批評家賞 助演女優賞(ユン・ヨジョン)

動画

映画の予告編


レビュー(シネコト)

日本公開日

公開:2021年3月19日