海外で売れた日本映画(邦画)の歴代ランキングです。アメリカや中国などを含む「世界興行収入」から、日本国内を除いた金額。1位「君たちはどう生きるか」、2位「すずめの戸締り」、3位「君の名は」、4位「スラムダンク」、5位「千と千尋の神隠し」。アニメが上位を独占しています。実写では「ゴジラ-1.0」がトップです。~データ出典:スナップアップ投資顧問(河端哲朗代表) ※アメリカのみの興行収入ランキングはこちら==>>
順位 | 作品名 | 海外での興行収入 | 詳細 |
---|---|---|---|
1位 |
「君たちはどう生きるか」
(2023年) |
2億2000万ドル | 詳細▼ |
2位 |
「すずめの戸締まり」
(2022年) |
1億8700万ドル | 詳細▼ |
3位 |
「君の名は。」
(2016年) |
1億5000万ドル | 詳細▼ |
4位 |
「ファースト・スラムダンク」
(2022年) |
1億3900万ドル | 詳細▼ |
5位 |
「千と千尋の神隠し」
(2001年) |
1億1760万ドル | 詳細▼ |
6位 |
「STAND BY ME ドラえもん」
(2014年) |
1億443万ドル | 詳細▼ |
7位 |
「ポケットモンスター ミュウツーの逆襲」
(1998年) |
9555万ドル | 詳細▼ |
8位 |
「鬼滅の刃 無限列車編」
(2020年) |
8843万ドル | 詳細▼ |
9位 |
「ドラゴンボール超 ブロリー」
(2019年) |
8100万ドル | |
10位 |
「ドラゴンボール超 スーパーヒーロー」
(2022年) |
6800万ドル | |
11位 ※実写1位 |
「ゴジラ-1.0」
(2023年) |
6764万ドル | 詳細▼ |
12位 |
「天気の子」
(2019年) |
6100万ドル | |
13位 |
「ワンピース FILM RED(レッド)」
(2022年) |
6000万ドル | |
14位 |
「呪術廻戦 0」
(2021年) |
5800万ドル | |
15位 |
「ポケットモンスター 幻のポケモン ルギア爆誕」
(1999年) |
5400万ドル | |
16位 |
「ハウルの動く城」
(2004年) |
4700万ドル |
※「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」など、主に海外企業が制作した作品は含みません。
Tweet「The Boy and the Heron」(少年とサギ)
海外での興行収入 | 2億2000万ドル |
(中国) | 1億750万ドル |
(アメリカ/北米) | 4678万ドル |
(韓国) | 1488万ドル |
(フランス) | 1231万ドル |
(イタリア) | 743万ドル |
(イギリス) | 560万ドル |
(ロシア) | 510万ドル |
(ドイツ) | 391万ドル |
(メキシコ) | 366万ドル |
(オーストラリア) | 322万ドル |
(香港) | 171万ドル |
(スペイン) | 159万ドル |
(オランダ) | 155万ドル |
(日本国内の興行収入) | 93億円 |
(全世界興行収入) | 2億8076万ドル |
全世界でバランス良く稼いだ。とくに「北米」「欧州」「韓国」で好成績だった。 日本では85億円にとどまり、宮崎駿監督の作品としてはイマイチだったが、海外では成功だった。 未公開の中国を除いた海外興収で比較すると、「千と千尋の神隠し」を抜いてジブリ史上最高を記録した。
ネットフリックス(Netflix)などの配信サービスで、 過去のジブリ映画が全世界で視聴されるようになった。 その結果、ジブリや宮崎駿監督のファンは増え、久しぶりの新作に注目が集まった。
アメリカでは週末の興収ランキングで1位になった。 前週に公開された「ゴジラ-1.0(マイナス・ワン)」と1、2位を独占した。 さらに、2024年1月に発表されたゴールデングローブ賞でアニメ賞に輝き、粘り強い興収の維持につながった。
「Suzume」
「鈴芽之旅」
海外での興行収入 | 1億8700万ドル |
(中国) | 1億1610万ドル |
(韓国) | 4,347万ドル |
(アメリカ) | 1093万ドル |
(フランス) | 404万ドル |
(香港) | 349万ドル |
(ドイツ) | 272万ドル |
(日本興行収入) | 145億円 |
(全世界興行収入) | 2億9159万ドル |
若い世代の心をつかんだ。もともと中国には新海監督の熱心なファンが多い。日本アニメ映画では2016年に中国で公開された新海監督の作品「君の名は」が歴代最高だった。「すずめの戸締まり」の観客数は2023年4月17日時点で2164万人を突破。興行収入は7億5200万元(約146億円)に達した。「君の名は」の2068万人、5億7500万元を超えた。
韓国でもヒットした。韓国の映画振興委員会の2023年4月14日時点の統計によると、累積観客数は448万人を超えた。スラムダンク映画の446万人を上回り、日本映画として歴代1位の興行記録を更新した。韓国の聯合ニュースは「新海作品特有の映像美と感性を刺激する音楽、慰めや癒やしのメッセージが挙げられる」と解説した。
ベルリン国際映画祭(2023年3月開催)で、日主要賞を競うコンペティション部門の候補に入った。日本のアニメとしては、宮崎駿監督「千と千尋の神隠し」以来だった。
「君の名は」(2016年)、「天気の子」(2019年)に次ぐ新海誠監督の3部作の3作目。宮崎県に暮らす17歳の高校生、岩戸鈴芽(すずめ)が全国を旅し、災いをもたらす「扉」を閉じていく冒険の物語。
「Your Name.」
「你的名字。」
海外での興行収入 | 1億5000万ドル |
(中国興行収入) | 8367万ドル |
(韓国興行収入) | 4815万ドル |
(アメリカ興行収入) | 501万ドル |
(フランス興行収入) | 142万ドル |
(日本興行収入) | 142億円 |
(全世界興行収入) | 3億8223万ドル |
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物語は、田舎の女子高生と東京の男子高生が夢の中で時折入れ替わるところから始まる。戸惑いながら2人はそれぞれの生活を楽しむが、ある日突然、入れ替わりが途切れてしまう-。
新海誠監督は、ほぼ個人で制作した短編「ほしのこえ」(2002年)で商業作品デビューし、それ以降は前作「言の葉の庭」(2013年)まで長短4本を発表。細密な背景や光の描写に凝った画風が持ち味だが、知る人ぞ知る存在だった。
2016年10月21日の台湾を皮切りにアジアや欧州で続々と公開され、アフリカや南北アメリカも続いた。
特に中国では公開初日の2016年12月2日、上映館数と上映回数を掛けた「延べスクリーン数」が全国で6万7823にのぼった。
2017年2月2日に終映し、興行収入は5億7662万元(日本円で約95億円)と、中国で公開された日本映画の最高記録だった「STAND BY ME ドラえもん」(2014年)の5億3000万元を抜いた。
中国政府の上映許可決定が非常に早く、破格の規模を実現できた。
台湾、タイ、香港、韓国でも日本映画興行収入新記録を打ち立てた。
日本国内での興行収入は251億7000万円。
日本では「劇場版 鬼滅の刃 無限列車編」(2020年)の404億円、宮崎駿監督のアニメ「千と千尋の神隠し」(2001年)の316億円、洋画「タイタニック」(1997年)の262億円と「アナと雪の女王」(2014年)の255億円に次いで歴代5位だ。
「THE FIRST SLAM DUNK(灌籃高手 電影版)」
海外での興行収入 | 1億3900万ドル |
(中国興行収入) | 9,414万ドル |
(韓国興行収入) | 3,756万ドル |
(香港興行収入) | 477万ドル |
(アメリカ/北米興行収入) | 129万ドル |
(イタリア収入) | 60万ドル |
(日本国内の興行収入) | 153億円 |
(全世界興行収入) | 2億4000万ドル |
主に中国と韓国で稼いだ。
中国では1995年からスラムダンクのテレビアニメの放送が始まった。当時、米プロバスケ(NBA)がブームとなったこともあり、1980~80年代生まれの世代の間で大流行した。この世代は本作が劇場公開されたころに30代~40代になっていたが、映画館にどっと押し寄せた。
韓国で日本映画として歴代トップの観客動員数を記録した。
アメリカでは評論家から絶賛されが、興行収入は伸びなかった。「バービー」と「オッペンハイマー」が同時公開された「オッペンハイマー現象」の真っただ中に封切られたこともあり、あまり話題にならなかったようだ。さすがにバスケ大国で日本の高校選手の話が注目を集めるのは難しいということか。
米国で最も人気がある映画系ユーチューバー兼映画監督のクリス・スタックマン氏は、本作を2023年の年間ベスト映画に選んだ。
<スタックマン氏の年間1位の発表ビデオ▼>
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「Spirited Away」
海外での興行収入 | 1億1760万ドル |
(中国興行収入) | 6901万ドル |
(アメリカ興行収入) | 1375万ドル |
(韓国興行収入) | 1138万ドル |
(フランス興行収入) | 632万ドル |
(日本国内の興行収入) | 316億円 |
(全世界興行収入) | 3億5582万ドル |
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「Stand by Me Doraemon」
海外での興行収入 | 1億443万ドル |
(中国興行収入) | 8692万ドル |
(香港興行収入) | 604万ドル |
(日本国内の興行収入) | 83億円 |
(全世界興行収入) | 1億8344万ドル |
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「Pokémon:The First Movie」
海外での興行収入 | 9555万ドル |
(アメリカ興行収入) | 8574万ドル |
(ドイツ興行収入) | 964万ドル |
(日本国内の興行収入) | 72億円 |
(全世界興行収入) | 1億6364万ドル |
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「Demon Slayer:Kimetsu no Yaiba – The Movie:Mugen Train」
海外での興行収入 | 8843万ドル |
(アメリカ興行収入) | 4950万ドル |
(韓国興行収入) | 1648万ドル |
(フランス興行収入) | 608万ドル |
(日本国内の興行収入) | 404億円 |
(全世界興行収入) | 4億5321万ドル |
製作費 | 1600万ドル |
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「Godzilla Minus One」
海外での興行収入 | 6764万ドル |
(アメリカ/北米興行収入) | 5641万ドル |
(メキシコ興行収入) | 554万ドル |
(イギリス興行収入) | 297万ドル |
(オーストラリア興行収入) | 128万ドル |
(日本国内の興行収入) | 73.5億円 |
(全世界興行収入) | 1億1586万ドル |
製作費 | 30億円 |
実写の邦画としては、海外で史上最も売れた映画となった。
アメリカで圧倒的に稼いだ。日本での興収を上回った。海外興収の8割をアメリカが占める。
メキシコとイギリスでも大健闘した。
中国市場に依存しなくても、海外で稼げることを示した。
【作品説明へ】
2023年12月1日に公開された。
感謝祭とクリスマスの間の「隙間」を狙ったが、この戦略は成功だった。
公開初週の週末は2位。
ビヨンセのライブ映画に敗れた1位は逃したが、
その後、粘り強かった。
東宝が米国内で現地の配給会社に頼らずに自ら配給したことも、日本の映画産業にとって大きな成果だった。
アメリカでは映画ファンや評論家、業界人に絶賛された。 各映画賞の「SF映画部門」「国際映画部門」「視覚効果部門」を次々と受賞することとなり、 アカデミー賞の視覚効果賞の候補にもなった。 (参考→)
https://www.boxofficemojo.com/title/tt23289160/