受賞 | 作品賞 |
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監督賞 アンソニー・ミンゲラ |
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助演女優賞 ジュリエット・ビノシュ |
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劇映画音楽賞 ガブリエル・ヤレド |
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録音賞 ウォルター・マーチ、マーク・バーガー、デヴィッド・パーカー、クリス・ニューマン |
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美術賞 スチュアート・クレイグ (美術)、ステファニー・マクミラン (装置) |
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撮影賞 ジョン・シール |
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衣装デザイン賞 アン・ロス |
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編集賞 ウォルター・マーチ |
ノミネート | 主演男優賞 レイフ・ファインズ |
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主演女優賞 クリスティン・スコット・トーマス |
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脚色賞 アンソニー・ミンゲラ |
カナダの作家マイケル・オンダーチェの原作「イギリス人の患者」を、プロデューサー、監督、原作者の三人がかりで脚本にした。
風格のあるメロドラマ。スケールが大きく、甘美で、哀切きわまりない。
主題は「愛と死」。冒険、戦争、忠誠、裏切りといったテーマも備えている。
舞台は、第二次世界大戦の末期のイタリア。
廃墟と化した修道院で、
カナダ人の看護師ハナが、イギリス人の患者アルマシーを看病している。
彼はサハラ砂漠を飛行中、ドイツ軍に撃墜されて重傷を負っていた。
そこで、連合軍に雇われているカナダ人のカラバッジョと、シーク教徒のキップが加わる。
この4人を軸に、愛と忠誠と裏切りの物語が紡ぎだされる。
観客を最後まで引きつけるのは、
患者アルマシーの過去の物語だ。
彼は実はハンガリーの探検家で、
戦前は砂漠の地図を作成していた。
北アフリカで人妻キャサリンと出会い、
運命の恋におちる。
2人の恋と並行し、さまざまな愛の形が示される。
ハナが患者に注ぐ癒しの愛、
ハナとキャップが互いの腕の中に見いだす安らぎ、
アルマシーの砂漠への憧憬。
原作では前面に出ていなかった愛の物語が、
ウィットと情熱あふれる映像に解き放たれている。
プロデューサーのソウル・ゼインツは「カッコーの巣の上で」(1975年)、「アマデウス」(1984年)に続く3つ目の作品賞の獲得となった。
(目黒隆史郎)
1996年/アメリカ/166分/原題「The English Patient」
「イングリッシュ・ペイシェント」は、Amazonビデオなどでストリーミング配信されています。
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