受賞 | 作品賞 |
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監督賞 デヴィッド・リーン |
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作曲賞 モーリス・ジャール |
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録音賞 ジョン・コックス |
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美術賞(カラー) ジョン・ボックス(美術)、ジョン・ストール(美術)、ダリオ・シモーニ(装置) |
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撮影賞(カラー) F・A・ヤング |
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編集賞 アン・V・コーテス |
ノミネート | 主演男優賞 ピーター・オトゥール |
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助演男優賞 オマー・シャリフ |
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脚色賞 ロバート・ボルト、A・グリーン |
「アラビアのロレンス」ことトーマス・エドワード・ロレンスは、アラブ世界と西洋を結ぶ懸け橋となった人物として知られる。
1935年、オートバイの事故でこの世を去ったが、伝説的な存在として語り継がれた。
本作は、そんなロレンスの矛盾や謎をあえてそのまま描いた傑作である。
物語は、おおむねロレンスが記したアラブ独立運動の記録「知恵の七柱」に基づいている。
前半ではロレンスの砂漠に対する深い愛が描かれる。
だが、やがてトルコ人の虐殺を指揮することになる。
イデオロギーや異常心理、深い慈悲など、ロレンスの多面的な人物像が描かれる。
複雑な人間性をそのまま表現しようとしており、
伝説を忠実に追うシンプルなストーリーになっている。
ロレンス役のピーター・オトゥールは、
容貌が本人にそっくりで、
演技も称賛された。
この作品自体の運命も波乱万丈である。まず初公開時プレミア版が222分、劇場公開版は202分、そしてリバイバル公開版は187分。
1989年にはスピルバーグ監督らの尽カで完全復元版262分が公開された。
(大河平隆哉)
1962年/イギリス/207分/原題「Lawrence of Arabia」