【1930年代】受賞&ノミネート一覧

1939年(第11回)

  • ■ 作品賞:
    「我が家の楽園」
  • ■ 最多受賞:
    「ロビンフッドの冒険」(3部門)
  • ■ 最多ノミネート:
    「我が家の楽園」(7個)

1939年 | 1938年↓

1939年
部門 受賞 ノミネート
作品賞 「我が家の楽園」

我が家の楽園

【配信:アマゾン

監督:フランク・キャプラ

社会風刺のきいた喜劇。ハメを外した滑稽さの中に、ヒューマニズムが貫かれている。

軍需景気を見越して、今で言う地上げに乗り出している男と、買収に応じない頑固な老人一家のテンヤワンヤを描いた。個性派ぞろいのファミリーが笑いを誘う。ドタバタながらおおらか。同時に現代社会の矛盾をつく。

フランク・キャプラは本作で3度目の監督賞に輝いた。キャプラ監督の理想主義や平等主義が反映されている。

<フランク・キャプラ>1897年、イタリアのシチリア島生まれ。6歳の時に家族とともに米国へ移住した。新聞の売り子や酒場でバンジョーをひいたりしながら、苦学して、カリフォルニア工科大学を卒業。1921年映画界に入る。喜劇の監督などをへて「或る夜の出来事」(1934年)でアカデミー監督賞を受賞した。以後も「オペラ・ハット」と本作で計3度同賞を受賞した。
このほか、ジェームス・スチュアートを主役とした「スミス都へ行く」「素晴らしき哉、人生!」など社会風刺とヒューマニズムを感じさせる多くの作品を撮り、米国映画に一時代を築いた。
1991年9月3日、老衰のため、カリフォルニア州ラキンタの自宅で死去した。享年94歳。

<予告編▼>


 動画配信(Amazon字幕版)→

 動画配信(Amazon吹替版)→

 説明ページ→
  • 「テスト・パイロット」
    監督:ヴィクター・フレミング
  • 「ピグマリオン」
    監督:アンソニー・アスクィス 他
  • 「黒蘭の女」
    監督:ウィリアム・ワイラー
  • 「大いなる幻影」
    監督:ジャン・ルノワール
  • 「四人の姉妹」
    監督:マイケル・カーティス
  • 「城砦」
    監督:キング・ヴィダー
  • 「少年の町」
    監督:ノーマン・タウログ
  • 「世紀の楽団」
    監督:ヘンリー・キング
  • 「ロビンフッドの冒険」
    監督:マイケル・カーティス 他
監督賞 フランク・キャプラ
(我が家の楽園)
  • マイケル・カーティス(汚れた顔の天使)
  • マイケル・カーティス(四人の姉妹)
  • ノーマン・タウログ(少年の町)
  • キング・ヴィダー(城砦)
主演男優賞 スペンサー・トレイシー
(少年の町)
  • シャルル・ボワイエ(カスバの恋)
  • ジェームズ・キャグニー(汚れた顔の天使)
  • ロバート・ドーナット(城砦)
  • レスリー・ハワード(ピグマリオン)
主演女優賞 ベティ・デイヴィス
(黒蘭の女)
  • フェイ・ベインター(White Banners)
  • ウェンディ・ヒラー(ピグマリオン)
  • ノーマ・シアラー(マリー・アントアネットの生涯)
  • マーガレット・サラヴァン(三人の仲間)
助演男優賞 ウォルター・ブレナン
(Kentucky)
  • ジョン・ガーフィールド(四人の姉妹)
  • ジーン・ロックハート(カスバの恋)
  • ロバート・モーレイ(マリー・アントアネットの生涯)
  • ベイジル・ラスボーン(放浪の王者)
助演女優賞 フェイ・ベインター
(黒蘭の女)
  • ボーラ・ボンディ(Of Human Hearts)
  • ビリー・バーク(Merrily We Live)
  • スプリング・バイントン(我が家の楽園)
  • ミリザ・コルジャス(グレート・ワルツ)
原案賞 少年の町
(エリナー・グリフィン、ドア・シャリー)
  • 世紀の楽団(アーヴィング・バーリン)
  • 汚れた顔の天使(ローランド・ブラウン)
  • アヴェ・マリア(フレデリック・コーナー、マルセラ・バーク)
  • 封鎖線(ジョン・ハワード・ローソン)
  • テスト・パイロット(フランク・ウィード)
脚色賞 ピグマリオン
(イアン・ダルリンプル、セシル・ルイス、W・P・リップスコーム、ジョージ・バーナード・ショー)
  • 少年の町(ジョン・ミーハン、ドーリ・シャリー)
  • 城砦(イアン・ダルリンプル、フランク・ウィード、エリザベス・ヒル)
  • 四人の姉妹(レノア・コフィ、ジュリアス・J・エプスタイン)
  • 我が家の楽園(ロバート・リスキン)

1938年(第10回)

  • ■ 作品賞:
    「ゾラの生涯」
  • ■ 最多受賞:
    「ゾラの生涯」(3部門)
  • ■ 最多ノミネート:
    「ゾラの生涯」(10個)

1939年↑ | 1938年 | 1937年↓

1938年
部門 受賞 ノミネート
作品賞 「ゾラの生涯」

ゾラの生涯

【配信:アマゾン

監督:ウィリアム・ディターレ

フランス文豪エミール・ゾラの伝記。ゾラは19世紀から20世紀初頭に活躍した自然主義作家。

とくに、ゾラが深くかかわった「ドレフュス事件」にスポットがあてられている。

ドレフュス事件は、フランスで起きた冤罪事件。 1894年、フランス陸軍のユダヤ人将校アルフレッド・ドレフュスが、スパイ容疑で逮捕され、軍事裁判で終身刑を言い渡された。 背景にはユダヤ人への差別があった。 怒ったゾラは、大統領を弾劾する声明を出す。 ゾラを中心とする「人権擁護派・共和派」と、 「軍部・反ユダヤ主義者」らの間で論争が起きた。フランス世論を二分する対立に発展した。

本作は、ファシズムとの戦いがテーマになっている。 公開された1937年は、日独伊防共協定が締結され、ファシズムの脅威が広がっていた。 米国はこの時点では孤立主義を続けていたが、第二次世界大戦の危機は迫っていた。 こうした世相もあって、本作に対する票が集まった面もあるようだ。

【あらすじ】パリの屋根裏で、画家セザンヌと共同生活をしていた。 娼婦を描いた小説がベストセラーとなる。 その後もヒット作を連発する。 しかし、参謀将校ドレフェスがスパイ容疑で投獄されると、 彼の妻の依頼で擁護活動を行い、軍から圧迫を受ける。

<予告編▼>


 動画配信(Amazon字幕版)→

 動画配信(Amazon吹替版)→

 説明ページ→
  • 「スタア誕生」
    監督:ウィリアム・A・ウェルマン
  • 「ステージ・ドア」
    監督:グレゴリー・ラ・カーヴァ
  • 「オーケストラの少女」
    監督:ヘンリー・コスター
  • 「失はれた地平線」
    監督:フランク・キャプラ
  • 「シカゴ」
    監督:ヘンリー・キング
  • 「大地」
    監督:シドニー・フランクリン
  • 「デッドエンド」
    監督:ウィリアム・ワイラー
  • 「我は海の子」
    監督:ヴィクター・フレミング
  • 「新婚道中記」
    監督:レオ・マッケリー
監督賞 レオ・マッケリー
(新婚道中記)
  • ウィリアム・ディターレ(ゾラの生涯)
  • シドニー・フランクリン(大地)
  • グレゴリー・ラ・カーヴァ(ステージ・ドア)
  • ウィリアム・A・ウェルマン(スタア誕生)
主演男優賞 スペンサー・トレイシー
(我は海の子)
  • シャルル・ボワイエ(征服)
  • フレドリック・マーチ(スタア誕生)
  • ロバート・モンゴメリー(夜は必ず来る)
  • ポール・ムニ(ゾラの生涯)
主演女優賞 ルイーゼ・ライナー
(大地)
  • アイリーン・ダン(新婚道中記)
  • グレタ・ガルボ(椿姫)
  • ジャネット・ゲイナー(スタア誕生)
  • バーバラ・スタンウィック(ステラ・ダラス)
助演男優賞 ジョセフ・シルドクラウト
(ゾラの生涯)
  • ラルフ・ベラミー(新婚道中記)
  • トーマス・ミッチェル(ハリケーン)
  • H・B・ワーナー(失はれた地平線)
  • ローランド・ヤング(天国漫歩)
助演女優賞 アリス・ブラディ
(シカゴ)
  • アンドレア・リーズ(ステージ・ドア)
  • アン・シャーリー(ステラ・ダラス)
  • クレア・トレヴァー(デッドエンド)
  • メイ・ウィッティ(夜は必ず来る)
原案賞 スタア誕生
(ウィリアム・A・ウェルマン、ロバート・カーソン)
  • シカゴ(ニーヴェン・ブッシュ)
  • ゾラの生涯(ヘインツ・ヘラルド、ゲザ・ハーゼック)
  • オーケストラの少女(ハンス・クレイリー)
  • 黒の秘密(ロバート・ロード)
脚色賞 ゾラの生涯
(ノーマン・ライリー・レイン、ハインツ・ヘラルド、ゲザ・ハーゼック)
  • 新婚道中記(アーサー・リッチマン)
  • 我は海の子(ジョン・リー・メイヒン、マーク・コネリー、デイル・ヴァン・エヴェリー)
  • ステージ・ドア(モリー・リスキンド、アンソニー・ヴェイラー)
  • スタア誕生(ロバート・カーソン、ドロシー・パーカー、アラン・キャンベル)

1937年(第9回)

  • ■ 作品賞:
    「巨星ジーグフェルド」
  • ■ 最多受賞:
    「風雲児アドヴァース」(4部門)
  • ■ 最多ノミネート:
    「風雲児アドヴァース」(7個)
    「巨星ジーグフェルド」(7個)

1938年↑ | 1937年 | 1936年↓

1937年
部門 受賞 ノミネート
作品賞 「巨星ジーグフェルド」

巨星ジーグフェルド

【配信:アマゾン

監督:ロバート・Z・レナード

ニューヨーク劇場街ブロードウェイの超大物フローレンツ・ジーグフェルドの伝記。

豪華ミュージカル。23曲の歌曲がちりばめられている。見どころたっぷり。3時間の大作。

カーニバルのサイドショーから始めたジーグフェルドが、ブロードウェイに進出し、華やかな舞台を創り上げる。

<予告編▼>


 動画配信(Amazon字幕版)→

 動画配信(Amazon吹替版)→

 説明ページ→
  • 「天使の花園」
    監督:ヘンリー・コスター
  • 「嵐の三色旗」
    監督:ジャック・コンウェイ
  • 「科学者の道」
    監督:ウィリアム・ディターレ
  • 「桑港」
    監督:W・S・ヴァン・ダイク二世
  • 「ロミオとジュリエット」
    監督:ジョージ・キューカー
  • 「オペラハット」
    監督:フランク・キャプラ
  • 「結婚クーデター」
    監督:ジャック・コンウェイ
  • 「孔雀夫人」
    監督:ウィリアム・ワイラー
  • 「風雲児アドヴァース」
    監督:マーヴィン・ルロイ
監督賞 フランク・キャプラ
(オペラ・ハット)
  • グレゴリー・ラ・カーヴァ(襤褸と宝石)
  • ロバート・Z・レナード(巨星ジーグフェルド)
  • W・S・ヴァン・ダイク(桑港)
  • ウィリアム・ワイラー(孔雀夫人)
主演男優賞 ポール・ムニ
(科学者の道)
  • ゲイリー・クーパー(オペラハット)
  • ウォルター・ヒューストン(孔雀夫人)
  • ウィリアム・パウエル(襤褸と宝石)
  • スペンサー・トレイシー(桑港)
主演女優賞 ルイーゼ・ライナー
(巨星ジーグフェルド)
  • アイリーン・ダン(花嫁凱旋)
  • グラディス・ジョージ(情熱への反抗)
  • キャロル・ロンバード(襤褸と宝石)
  • ノーマ・シアラー(ロミオとジュリエット)
助演男優賞 ウォルター・ブレナン
(大自然の凱歌)
  • ミシャ・オウア(襤褸と宝石)
  • スチュアート・アーウィン(フットボール・パレード)
  • ベイジル・ラスボーン(ロミオとジュリエット)
  • エイキム・タミロフ(将軍暁に死す)
助演女優賞 ゲイル・ソンダガード
(風雲児アドヴァース)
  • ビューラ・ボンディ(豪華一代娘)
  • アリス・ブラディ(襤褸と宝石)
  • ボニータ・グランヴィル(この三人)
  • マリア・オースペンスカヤ(孔雀夫人)
原案賞 科学者の道
(シェリダン・ギブニー、ピエール・コリングス)
  • 天使の花園(アデール・コマンディニ)
  • 桑港(ロバート・ホプキンス)
  • 激怒(ノーマン・クラスナ)
  • 巨星ジーグフェルド(ウィリアム・アンソニー・マクガイア)
脚色賞 科学者の道
(シェリダン・ギブニー、ピエール・コリングス)
  • 夕陽特急(フランセス・グッドリッチ、アルバート・ハケット)
  • 孔雀夫人(シドニー・ハワード)
  • オペラハット(ロバート・リスキン)
  • 襤褸と宝石(エリック・ハッチ、モリー・リスキンド)

1936年(第8回)

  • ■ 作品賞:
    「戦艦バウンティ号の叛乱」
  • ■ 最多受賞:
    「男の敵」(4部門)
  • ■ 最多ノミネート:
    「戦艦バウンティ号の叛乱」(8個)

1937年↑ | 1936年 | 1935年↓

1936年
部門 受賞 ノミネート
作品賞 「戦艦バウンティ号の叛乱」

戦艦バウンティ号の叛乱

【配信:アマゾン

監督:フランク・ロイド

超大作。当時としては破格の製作費200万ドルが投じられた。

イギリス海軍の武装輸送船「バウンティ号」を舞台にした船員たちの反乱事件を描く。

原作は同名のベストセラー小説。実際に起きた事件に基づいている。

1789年、南太平洋を航行中のイギリスの帆船で反乱が起きた。 副艦長以下17人の乗組員たちは艦長の横暴に耐えかねて、艦長らを小型ボートで追放。 自分たちはタヒチで女性を含む現地人を船に乗り込ませ、安住の地を求めて南太平洋をさまよい、ピトケアン島にたどり着いた。

日本における公開当時の邦題は「南海征服」だった。軍国主義によって「叛乱」という言葉が使えなかった。

<予告編▼>


 動画配信(Amazon字幕版)→

 動画配信(Amazon吹替版)→

 説明ページ→
  • 「トップ・ハット」
    監督:マーク・サンドリッチ
  • 「人生は四十二から」
    監督:レオ・マッケリー
  • 「浮かれ姫君」
    監督:W・S・ヴァン・ダイク二世
  • 「噫無情」
    監督:リチャード・ボレスラウスキー
  • 「真夏の夜の夢」
    監督:ウィリアム・ディターレ 他
  • 「ベンガルの槍騎兵」
    監督:ヘンリー・ハサウェイ
  • 「男の敵」
    監督:ジョン・フォード
  • 「孤児ダビド物語」
    監督:ジョージ・キューカー
  • 「海賊ブラッド」
    監督:マイケル・カーティス
  • 「踊るブロードウェイ」
    監督:ロイ・デル・ルース
  • 「乙女よ嘆くな」
    監督:ジョージ・スティーヴンス
監督賞 ジョン・フォード
(男の敵)
  • ヘンリー・ハサウェイ(ベンガルの槍騎兵)
  • フランク・ロイド(戦艦バウンティ号の叛乱)
主演男優賞 ヴィクター・マクラグレン
(男の敵)
  • クラーク・ゲーブル(戦艦バウンティ号の叛乱)
  • チャールズ・ロートン(戦艦バウンティ号の叛乱)
  • ポール・ムニ(Black Fury)
  • フランチョット・トーン(戦艦バウンティ号の叛乱)
主演女優賞 ベティ・デイヴィス
(青春の抗議)
  • エリザベート・ベルクナー(逃げちゃ嫌よ)
  • クローデット・コルベール(白い友情)
  • キャサリン・ヘプバーン(乙女よ嘆くな)
  • ミリアム・ホプキンス(虚栄の市)
  • マール・オベロン(ダーク・エンジェル)
原案賞 生きているモレア
(ベン・ヘクト、チャールズ・マッカーサー)
  • 踊るブロードウェイ(モス・ハート)
  • The Gay Deception(ドン・ハートマン、スティーヴン・アヴェリー)
  • Gメン(グレゴリー・ロジャーズ)
脚色賞 男の敵
(ダドリー・ニコルズ)
  • ベンガルの槍騎兵(ウォルデマー・ヤング、ジョン・L・ボルダーストン、アクメッド・アブデュラ、グローヴァー・ジョーンズ、ウィリアム・スレイヴァンス・マクナット
  • 戦艦バウンティ号の叛乱(タルボット・ジェニングス、ジュールス・ファースマン、ケイリー・ウィルソン)
  • 海賊ブラッド(ケイシー・ロビンソン)

1935年(第7回)

  • ■ 作品賞:
    「或る夜の出来事」
  • ■ 最多受賞:
    「或る夜の出来事」(5部門)
  • ■ 最多ノミネート:
    「恋の一夜」(6個)

1936年↑ | 1935年 | 1934年↓

1935年
部門 受賞 ノミネート
作品賞 「或(あ)る夜の出来事」

或る夜の出来事

【配信:アマゾン

監督:フランク・キャプラ

おしゃれでさわやかなラブコメディー。「ロマンチック・コメディー」というジャンルの流行のきっかけをつくった。

クラーク・ゲーブル演じる新聞記者とクローデット・コルベールがふんする富豪の娘が、バスで隣り合わせたばかりに巻き起こるあれこれ。

折しも世界は、長い大恐慌のトンネルを抜け出したあと。音楽が浮き浮きしたスイング時代を迎えたように、人々は明るい夢を求めていた。映画が時代にこたえたとも、時代を先取りしたとも言える。

作品賞、監督賞、脚本賞、主演男優賞、主演女優賞の主要5部門を獲得した。 主要5部門の独占は、本作が初めて。その後のアカデミー賞の長い歴史の中でも、「カッコーの巣の上で」(1975年)と「羊たちの沈黙」(1991年)しかない。

日本では戦前の1934年に公開された。さまざまに焼き直されて、新しい日本映画を生む原動力になったことで知られている。 とりわけ山中貞雄監督のトーキー第一作「雁太郎街道」(1934年)は有名。

<予告編▼>


 動画配信(Amazon字幕版)→

 動画配信(Amazon吹替版)→

 説明ページ→
  • 「ホワイト・パレード」
    監督:アーヴィング・カミングス
  • 「奇傑パンチョ」
    監督:ジャック・コンウェイ 他
  • 「影なき男」
    監督:W・S・ヴァン・ダイク二世
  • 「恋の一夜」
    監督:ヴィクター・シャーツィンガー
  • 「模倣の人生」
    監督:ジョン・M・スタール
  • 「ロスチャイルド」
    監督:アルフレッド・ワーカー
  • 「これがアメリカ艦隊」
    監督:ロイド・ベーコン
  • 「コンチネンタル」
    監督:マーク・サンドリッチ
  • 「お姫様大行進」
    監督:フランク・ボーゼージ
  • 「クレオパトラ」
    監督:セシル・B・デミル
  • 「白い蘭」
    監督:シドニー・フランクリン
監督賞 フランク・キャプラ
(或る夜の出来事)
  • ヴィクター・シャーツィンガー(恋の一夜)
  • W・S・ヴァン・ダイク(影なき男)
主演男優賞 クラーク・ゲーブル
(或る夜の出来事)
  • フランク・モーガン(The Affairs of Cellini)
  • ウィリアム・パウエル(影なき男)
主演女優賞 クローデット・コルベール
(或る夜の出来事)
  • グレース・ムーア(恋の一夜)
  • ノーマ・シアラー(白い蘭)
  • ベティ・デイヴィス(痴人の愛)
原案賞 男の世界
(アーサー・シーザー)
  • 愛の隠れ家(マウリ・グラッシン)
  • 世界一の金持娘(ノーマン・クラスナー)
脚色賞 或る夜の出来事
(ロバート・リスキン)
  • 影なき男(フランシス・グッドリッチ、アルバート・ハケット)
  • 奇傑パンチョ(ベン・ヘクト)

1934年(第6回)

  • ■ 作品賞:
    「カヴァルケード」
  • ■ 最多受賞:
    「カヴァルケード」(3部門)
  • ■ 最多ノミネート:
    「カヴァルケード」(4個)
    「戦場よさらば」(4個)
    「一日だけの淑女」(4個)

1935年↑ | 1934年 | 1933年↓

1934年
部門 受賞 ノミネート
作品賞 「カヴァルケード(大帝国行進曲)」

カヴァルケード(大帝国行進曲)

【配信:アマゾン

監督:フランク・ロイド

叙事的な感動ドラマ。人気のある舞台劇の映画化。

ロンドンに住む裕福な家庭の三十数年間の生活を描く。 主人公夫妻、子供たち、友人、使用人たちの視点で、 20世紀が幕を明ける1899年大晦日から1933年元日までの日々を追う。

ビクトリア女王の死、タイタニック号の沈没、第一次世界大戦など、いくつかの歴史的な出来事が取り上げられ、 登場人物たちの生活に影響を与えていく様子も描写される。

「すべてのシーンに細部への細やかな注意が払われている」と称賛された。

フランク・ロイド監督は、本作で初めての作品賞と2度目の監督賞を獲得した。

日本で最初に公開された時の邦題は「大帝国行進曲」だった。

<予告編▼>


 Amazon(DVD)→

 動画配信(Amazon吹替版)→

 説明ページ→
  • 「あめりか祭」
    監督:ヘンリー・キング
  • 「永遠に微笑む」
    監督:シドニー・フランクリン
  • 「わたしは別よ」
    監督:ローウェル・シャーマン
  • 「ヘンリー八世の私生活」
    監督:アレクサンダー・コルダ
  • 「若草物語」
    監督:ジョージ・キューカー
  • 「一日だけの淑女」
    監督:フランク・キャプラ
  • 「仮面の米国」
    監督:マーヴィン・ルロイ
  • 「四十二番街」
    監督:ロイド・ベーコン
  • 「戦場よさらば」
    監督:フランク・ボーゼージ
監督賞 フランク・ロイド
(カヴァルケード)
  • フランク・キャプラ(一日だけの淑女)
  • ジョージ・キューカー(若草物語)
主演男優賞 チャールズ・ロートン
(ヘンリー八世の私生活)
  • レスリー・ハワード(Berkeley Square)
  • ポール・ムニ(仮面の米国)
主演女優賞 キャサリン・ヘプバーン
(勝利の朝)
  • メイ・ロブソン(一日だけの淑女)
  • ダイアナ・ウィンヤード(カヴァルケード)
原案賞 限りなき旅
(ロバート・ロード)
  • 世界拳闘王(フランシス・マリオン)
  • Rasputin and the Empress(チャールズ・マッカーサー)
脚色賞 若草物語
(サラ・Y・メイソン、ヴィクター・ヒアマン)
  • 一日だけの淑女( ロバート・リスキン)
  • あめりか祭(ソニア・レヴィン、ポール・グリーン)

1933年(第5回)

  • ■ 作品賞:
    「グランド・ホテル」
  • ■ 最多受賞:
    「バッド・ガール」(2部門)
    「チャンプ」(2部門)
  • ■ 最多ノミネート:
    「人類の戦士」(4個)
    「チャンプ」(4個)

1934年↑ | 1933年 | 1932年↓

1933年
部門 受賞 ノミネート
作品賞 「グランド・ホテル」

グランド・ホテル

【配信:アマゾン

監督:エドマンド・グールディング

作品賞だけにノミネートされ、作品賞だけを獲った唯一の映画として有名。

様々な過去を持ち、様々な状況下におかれた人物たちが、たまたま同じホテルに泊まり合わせたことによって起こる人間模様。 24時間の出来事を流暢なタッチで描いた。 後に「グランド・ホテル型」と呼ばれるようになった。舞台はベルリンのホテル。

MGM黄金時代を象徴する豪華キャスト。商業的にも大成功した。

1989年のミュージカル「グランド・ホテル」の基になった。同作はトニー賞を受賞した。

<予告編▼>


 動画配信(Amazon字幕版)→

 動画配信(Amazon吹替版)→

 説明ページ→
  • 「人類の戦士」
    監督:ジョン・フォード
  • 「バッド・ガール」
    監督:フランク・ボーゼージ
  • 「チャンプ」
    監督:キング・ヴィダー
  • 「特輯社会面」
    監督:マーヴィン・ルロイ
  • 「君とひととき」
    監督:エルンスト・ルビッチ 他
  • 「上海特急」
    監督:ジョセフ・フォン・スタンバーグ
  • 「陽気な中尉さん」
    監督:エルンスト・ルビッチ
監督賞 フランク・ボーゼイジ
(バッド・ガール)
  • キング・ヴィダー(チャンプ)
  • ジョセフ・フォン・スタンバーグ(上海特急)
主演男優賞 ウォーレス・ビアリー
(チャンプ)
  • フレドリック・マーチ(ジキル博士とハイド氏)
  • アルフレッド・ラント(近衛兵)
主演女優賞 ヘレン・ヘイズ
(マデロンの悲劇)
  • マリー・ドレスラー(愛に叛く者)
  • リン・フォンテイン(近衛兵)
原案賞 チャンプ
(フランセス・マリオン)
  • 都会の世紀末(ルシアン・ハバード)
  • 歓呼の涯(グローヴァー・ジョーンズ、ウィリアム・スレイヴァンス・マクナット)
  • 栄光のハリウッド(アディラ・ロジャース・セントジョン、ジェーン・マーフィン)
脚色賞 バッド・ガール
(エドウィン・バーク)
  • 人類の戦士(シドニー・ハワード)
  • ジキル博士とハイド氏(パーシー・ヒース、サミュエル・ホッフェンスタイン)

1932年(第4回)

  • ■ 作品賞:
    「シマロン」
  • ■ 最多受賞:
    「シマロン」(3部門)
  • ■ 最多ノミネート:
    「シマロン」(7個)

1933年↑ | 1932年 | 1931年↓

1932年
部門 受賞 ノミネート
作品賞 「シマロン」

シマロン

【配信:アマゾン

監督:ウェズリー・ラッグルズ

壮大な西部劇。大胆さと冒険が宿るドラマ。

1889年から1929年までの40年間を舞台にしている。 オクラホマの初期開拓から現在までの歴史を描写。 オクラホマ入植が解禁され、開拓者が殺到した「ランドラッシュ」の再現が見どころ。

西部劇として初めてオスカー作品賞を受賞した。この後は、1990年の「ダンス・ウィズ・ウルブズ」まで西部劇の受賞はなかった。

高額な製作費を投じたが、大恐慌の影響もあって、最初の劇場公開では経費を回収することができなかった。ただし、1935年の再上映で稼いだ。

アクション、共感、スリル、コメディが詰まった秀作として称賛された。

<予告編▼>


 動画配信(Amazon字幕版)→

 動画配信(Amazon吹替版)→

 説明ページ→
  • 「トレイダ・ホーン」
    監督:W・S・ヴァン・ダイク二世
  • 「スキピイ」
    監督:ノーマン・タウログ
  • 「犯罪都市」
    監督:ルイス・マイルストン
  • 「女性に捧ぐ」
    監督:フランク・ロイド
監督賞 ノーマン・タウログ
(スキピイ)
  • クラレンス・ブラウン(自由の魂)
  • ルイス・マイルストン(犯罪都市)
  • ウェズリー・ラッグルス(シマロン)
  • ジョセフ・フォン・スタンバーグ(モロッコ)
主演男優賞 ライオネル・バリモア
(自由の魂)
  • アドルフ・マンジュー(犯罪都市)
  • ジャッキー・クーパー(スキピイ)
  • リチャード・ディックス(シマロン)
  • フレドリック・マーチ(名門芸術)
主演女優賞 マリー・ドレスラー
(惨劇の波止場)
  • マレーネ・ディートリヒ(モロッコ)
  • アイリーン・ダン(シマロン)
  • アン・ハーディング(Holiday)
  • ノーマ・シアラー(自由の魂)
原案賞 暁の偵察
(ジョン・モンク・サウンダース)
  • 踊子夫人(ハリー・ダバディ・ダラー、ダグラス・ドティ、ドナルド・オグデン・スチュワート)
  • 民衆の敵(ジョン・ブライト、キューベック・グラスマン)
  • 地獄の一丁目(ローランド・ブラウン)
  • 夜の大統領(ルシアン・ハバード、ジョセフ・ジャックソン)
脚色賞 シマロン
(ハワード・エスタブルック)
  • 光に叛く者(シートン・I・ミラー、フレッド・ニブロ・Jr)
  • Holiday(ホレイス・ジャクソン)
  • 犯罪王リコ(フランシス・エドワード・ファラゴー、ロバート・N・リー)
  • スキピイ(ジョーゼフ・L・マンキーウィッツ、サム・ミンツ)

1931年(第3回)

  • ■ 作品賞:
    「西部戦線異状なし」
  • ■ 最多受賞:
    「西部戦線異状なし」(2部門)
    「ビッグ・ハウス」(2部門)
  • ■ 最多ノミネート:
    「ラヴ・パレード」(6個)

1932年↑ | 1931年 | 1930年↓

1931年
部門 受賞 ノミネート
作品賞 「西部戦線異状なし」

西部戦線異状なし

【配信:アマゾン

監督:ルイス・マイルストン

※戦場での兵士たちの日々を描いた。反戦映画のスタイルを決定付けた記念碑的作品となった。

原作は、ドイツの同名ベストセラー小説。ドイツのジャーナリストとして従軍した第1次大戦にエーリヒ・マリア・レマルクが、1929年に自らの体験に基づいて書いた。

マイルストン監督は、敗れたドイツ軍を通して、戦争の非情さをリアルに見極め、反戦を強く訴えた。マイルストン監督は、サイレント末期からトーキー初期にかけて、華やかに活躍した。コメディー、アクションもこなす器用な監督。本作が生涯の代表作となった。「美人国二人行脚」(1927年)で第1回アカデミー賞の喜劇監督賞に輝いており、本作は2度目の受賞となった。

<予告編▼>


 動画配信(Amazon字幕版)→

 動画配信(Amazon吹替版)→

 説明ページ→
  • 「ラヴ・パレード」
    監督:エルンスト・ルビッチ
  • 「結婚双紙」
    監督:ロバート・Z・レオナード
  • 「Disraeli」
    監督:アルフレッド・E・グリーン
  • 「ビッグ・ハウス」
    監督:ジョージ・ウィリアム・ヒル
監督賞 ルイス・マイルストン
(西部戦線異状なし)
  • クラレンス・ブラウン(アンナ・クリスティ、ロマンス)
  • ロバート・Z・レナード(結婚双紙)
  • エルンスト・ルビッチ(ラヴ・パレイド)
  • キング・ヴィダー(ハレルヤ)
主演男優賞 ジョージ・アーリス
(Disraeli)
  • ジョージ・アーリス(The Green Goddess)
  • ウォーレス・ビアリー(ビッグ・ハウス)
  • モーリス・シュヴァリエ(チゥインガム行進曲)
  • モーリス・シュヴァリエ(ラヴ・パレード)
  • ロナルド・コールマン(ブルドッグ・ドラモンド)
  • ロナルド・コールマン(Condemned)
  • ローレンス・ティベット(悪漢の唄)
主演女優賞 ノーマ・シアラー
(結婚双紙)
  • ナンシー・キャロル(悪魔の日曜日)
  • ルース・チャタートン(サラアとその子)
  • グレタ・ガルボ(アンナ・クリスティ)
  • グレタ・ガルボ(ロマンス)
  • ノーマ・シアラー(Their Own Desire)
  • グロリア・スワンソン(トレスパッサー)
原案賞 該当なし
  • 該当なし
脚色賞 ビッグ・ハウス
(フランシス・マリオン)
  • 西部戦線異状なし(マクスウェル・アンダーソン、ジョージ・アボット、デル・アンドリュース)
  • Disraeli(ジュリアン・ジョセフソン)
  • 結婚双紙(ジョン・ミーハン)
  • 命を賭ける男( ハワード・エスタブルック)

1930年(第2回)

  • ■ 作品賞:
    「ブロードウェイ・メロディー」
  • ■ 最多ノミネート:
    「懐しのアリゾナ」(5個)
    「The Patriot」(5個)

1931年↑ | 1930年

1930年
部門 受賞 ノミネート
作品賞 「ブロードウェイ・メロディー」

ブロードウェイ・メロディー

【配信:アマゾン

監督:ハリー・ボーモント

ミュージカル。1929年から1930年にかけて多数のミュージカル映画が映画館に登場するきっかけとなった作品。

前年の第1回アカデミー賞はサイレント映画が作品賞を受賞したが、本作は音声付き映画(トーキー映画)。 ハリウッドで最初の全編トーキーのミュージカルでもあった。「トーキー革命」の先導役の一つとして評価されている。

ブロードウェイ劇場街(ニューヨーク市)の公演の舞台裏を描いている。華やかな楽屋風景が見どころ。「舞台裏ミュージカル」というジャンルのハシリともなった。姉妹の恋の譲り合いがテーマのメロドラマでもある。

商業的にも大ヒット。1929年の年間の興行収入1位だった。

製作は、ハリウッドのメジャースタジオ「MGM」(メトロ・ゴールドウィン・メイヤー)。 MGMは本作を大成功させたのを受けて、次々と大作ミュージカルを手掛け、1930年代、40年代に映画業界の王者に君臨することになった。

劇中の曲が親しみやすい。「君は僕のために生まれてきた(You Were Meant For Me)」「Give My Regards to Broadway(ブロードウェイによろしく)」などが有名。

製作陣は、より良い音声の録音方法を求めて、試行錯誤を重ねたという。 音質を改善するためにセットが変更され、何度もシーンが撮り直された。 俳優たちにとって長時間の撮影スケジュールとなった。

<劇中歌「君は僕のために生まれてきた」▼>


<劇中歌「Give My Regards to Broadway」▼>


 動画配信(Amazon字幕版)→

 動画配信(Amazon吹替版)→

 説明ページ→
  • 「The Patriot」
    監督:エルンスト・ルビッチ
  • 「懐しのアリゾナ」
    監督:アーヴィング・カミングス
  • 「ハリウッド・レヴィユー」
    監督:チャールズ・F・ライスナー
  • 「アリバイ」
    監督:ローランド・ウェスト
監督賞 フランク・ロイド
(情炎の美姫)
  • ライオネル・バリモア(マダムX)
  • ハリー・ボーモント(ブロードウェイ・メロディー)
  • アーヴィング・カミングス(懐しのアリゾナ)
  • フランク・ロイド (愛の曳網)
  • エルンスト・ルビッチ(The Patriot)
主演男優賞 ワーナー・バクスター
(懐しのアリゾナ)
  • ルイス・ストーン(The Patriot)
  • ポール・ムニ(The Valiant)
  • チェスター・モリス(アリバイ)
  • ジョージ・バンクロフト(サンダーボルト)
主演女優賞 メアリー・ピックフォード
(コケット)
  • ルース・チャタートン(マダムX)
  • ベティ・カンプソン(煩悩)
  • ジーン・イーグルス(手紙)
  • コリンヌ・グリフィス(情炎の美姫)
  • ベッシー・ラヴ(ブロードウェイ・メロディー)
原案賞 該当なし
  • 該当なし
脚色賞 The Patriot
(ハンス・クレイリー)
  • The Cop(エリオット・J・クローソン)
  • 懐しのアリゾナ(トム・バリー)
  • The Last of Mrs. Cheyney(ハンス・クレイリー)
  • 脱走兵物語(エリオット・J・クローソン)
  • 踊る娘達(ジョセフィン・ラヴェット)
  • Sal of Singapore(エリオット・J・クローソン)
  • Skyscraper(エリオット・J・クローソン)
  • The Valiant(トム・バリー)
  • 恋多き女(ベス・メレディス)
  • Wonder of Women(ベス・メレディス)